たぱぞうの米国株投資

米国株/不動産投資ブログ。某投資顧問のアドバイザ。メディア実績多数。当サイトには広告が含まれます。

オールカントリーの米国上場ETF【ACWI】とは?構成銘柄とチャートを分析。

iShares MSCI ACWI ETF【ACWI】とは?

 【ACWI】はブラックロック社が運用する先進国および新興国の大型および中型株式で構成されるインデックスに連動したETFです。2008年3月26日に設定されました。上場マーケットはNASDAQです。

 

 インデックスは米国の上場企業であるMSCIが算出しており、浮動株ベースの時価総額加重平均型です。ACWIはAll Country World Indexの略で、インデックスは世界50か国の株式市場の時価総額の約85%をカバーし、機関投資家の間では株式投資のパフォーマンス指標として使われることが多いもので、「MSCI標準指数」とも呼ばれています。

 

 カバーする国が多い分、インデックス構成銘柄数も2900銘柄以上と多くなっています。インデックスは5月と11月の年に2回、採用銘柄の見直しがあります。

ACWIの投資対象国

ACWIの投資対象国

 このインデックスに連動した金融商品は日本にも多く、最近は「オールカントリー」を略して「オルカン」と呼ぶ人も多いですね。

 

 All Countryですが、時価総額加重平均型インデックスは時価総額が大きい銘柄のウエイトが高くなりますので、全体の約6割が米国株で構成されています。オールカントリー投資も、米国株投資も現状では同じ船に乗る仲間とされるのはこうしたことによります。

ACWIの国別投資割合

ACWIの国別投資割合

 セクターは、2割超が情報技術です。過去10年ぐらいで最も時価総額が成長したセクターですので、現時点では当然でしょう。

ACWIのセクター別投資割合

ACWIのセクター別投資割合

【ACWI】のチャートと分配金時期

【ACWI】チャートと分配金

【ACWI】チャートと分配金

 コロナショックで大きく下げた後、切り返してきて約2倍になりました。5年で見ても約2倍です。


 分配金は、年2回支払いです。こちらは安定成長しているとはいいがたいので、おまけぐらいに思っていた方がよさそうです。なお、2021年6月に支払われた分配金は前年同期を上回る水準でした。

ACWIの分配金推移

ACWIの分配金推移

【ACWI】のパフォーマンス

ACWIのパフォーマンス

ACWIのパフォーマンス

 累積リターンは5年で約+90%、10年で約+160%です。オールカントリーは完全資本市場を前提とする場合は優れますが、世界は例えば中国などみてもそうはなっていません。

 

 また、GDP比と各国時価総額の乖離も大きく、マーケットの値付けは様々なノイズが含まれています。逆に言うと、この歪みが投資家にとってはチャンスでもあるわけです。

 

 結果として、米国株と比較すると見劣りするリターンとなっています。これはこの10年に限らずですね。足元はやや停滞気味です。

【ACWI】の構成銘柄はアップルとマイクロソフトが大きい

ACWIの構成銘柄

ACWIの構成銘柄

 おなじみの米国株が並んでいます。アップルとマイクロソフトは3%以上のウエイトです。2900銘柄で構成されるインデックスに連動するETFで、3%以上のウエイトを占めるのはかなり大きいといえます。

 

 オールカントリーは良くも悪くも米国株次第な現状があり、米国株投資が盛り上がるにつれて呉越同舟のような状況になっています。米国以外では、半導体の台湾セミコンが気を吐いています。

【ACWI】の経費率

 【ACWI】の経費率は0.32%(報酬免除後)です。後述する円建て投資信託よりも高いです。

 

【VT】との比較をチャートと構成銘柄で見る

 新興国を含む世界株式に投資できるETFであるVanguard Total World Stock Index Fund【VT】と比較します。【VT】が設定されたのは2008年6月ですので、【ACWI】とほぼ同じです。

 

 【VT】が連動しているインデックスはFTSE Global All Cap Indexです。先進国、新興国49か国の9,000銘柄以上で構成されるインデックスで、全世界の時価総額の98%程度をカバーしています。

 

 MSCI All Country World Indexと比較すると、カバーする国、銘柄、時価総額が大きいインデックスと言えます。とはいえ、6割程度を米国が占めます。また、銘柄数はFTSE Global All Cap Indexの方がだいぶ多いにも関わらず、カバーする時価総額はそれほど大きく違いません。世界にはまだまだ小型株が多いということでしょう。

 

 【VT】の保有上位10銘柄の顔触れは【ACWI】とほとんど変わりませんが、【VT】の構成銘柄数が多い影響を受けて、各銘柄のウエイトは全体的に小さくなっていることが大きな違いです。

 

VTの構成銘柄

VTの構成銘柄

 そのウエイトの違いは、パフォーマンスにも反映されています。若干ですが【ACWI】の方が上回っているのは、米国の成長株のウエイトが【VT】より高いからです。

 

 30年、20年という単位で見ても、米国株のリターンが他のあらゆる地域、国のリターンよりも良く、全世界投資を引っ張ってきたということですね。

 

VTのチャート

VTのチャート

 経費率は0.08%と【VT】の方が【ACWI】よりかなり低いのですが、それでもパフォーマンスに差が出ているので、現時点では全世界に投資するETFとしては【ACWI】の方がやや優勢といえます。

米国ETFではなくても・・・円建て投資信託で十分

 前述したように、日本で「オルカン」と略されるぐらいですので、円建てのMSCI All Country World Index連動商品はいくつかあります。代表的なのは三菱UFJ国際投信が運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。

 

 純資産が2,400億円を超える大型投資信託です。こちらは、無分配です。

 

 あとは、東証に上場しているETF、「MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信」(2559)もACWIと同じベンチマークです。

 

 こちらは投資信託である「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)投資信託」より信託報酬率が低いです。

 

 直接ETFである【ACWI】に投資するのであれば、米国株口座を開設する必要があります。しかし、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)投資信託」や「MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559) 東証上場ETF」であれば、日本円で取引できますので手軽です。

 

 まとめます。オールカントリーに投資するならば、以下の2つが良いです。

  • MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559) 東証上場ETF
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)投資信託

 経費率からもそう言えますね。

 

関連記事です。

 ポートフォリオの分散、その基礎基本です。

www.americakabu.com

 世界のトップ企業には米国企業がひしめく状況となっています。

www.americakabu.com

 世界分散と米国株投資、現状はある意味呉越同舟となっていますね。

www.americakabu.com

【TECL】の構成銘柄とチャートを見ながら最適な投資を探る

Direxion Daily Technology Bull 3X Shares【TECL】とは?

 【TECL】はDirexion Investments社が運用する米国の情報技術セクターに特化したレバレッジETFです。2008年12月17日に設定されました。マーケットはNYSE(ニューヨーク証券取引所)です。

 

 【TECL】が採用するインデックスは米国の上場企業であるSPGIが算出している「テクノロジー・セレクト・セクター指数(ティッカー:IXTTR)」です。

 

  このIXTTRをレバレッジ3倍にしたETFが【TECL】です。経費率は1.01%と決して低くはありませんが、レバレッジを掛ける費用と考えれば妥当といえるかもしれませんね。

 

 例えばS&P500のレバレッジ3倍ETFである【SPXL】も0.96%ですから、レバレッジ3倍のETFの経費率は1%程度が相場と言えそうです。

 

 浮動株ベースの時価総額加重平均型になっています。インデックスは3の倍数の月に定期見直しがあり、2021年6月末時点では74銘柄で構成されています。

【TECL】の構成銘柄

 IXTTRとレバレッジの基礎知識を踏まえ、【TECL】についてみていきましょう。構成銘柄は当然ながらIXTTRとほぼ同じになり、上位10位銘柄は次の通りです。

TECLの構成銘柄

TECLの構成銘柄

 上位10銘柄は、おなじみの企業群です。この10銘柄で全体の時価総額の約2/3を占めます。特にアップルとマイクロソフトで全体の40%以上を占めます。【TECL】の値動きを大きく左右する2銘柄と言えます。

 

 【TECL】は「ブル」のレバレッジです。相場の世界では強気を意味し、雄牛が角を下から上へ突き上げる姿を表した運用スタイルです。上昇相場の時は大きく上昇する反面、下落相場の時は急激に下落するのもTECLの大きな特徴です。

 

 「ブル」の逆は「ベア」です。IXTTRに対応したベア3倍のETFは【TECS】です。最後が「L」ならロング、「S」ならショートと覚えればわかりやすいでしょう。こちらはクマが手を振り下ろした姿からそのように呼ばれています。

ブルベアのイメージ

ブルベアのイメージ

【TECL】のリターンチャートから見る【VGT】との比較

 【TECL】を同じ情報技術セクターの銘柄で構成されている【VGT】(Vanguard Information Technology Index Fund ETF Shares)をチャートを見ながら比較してみます。

TECLとVGTの比較

TECLとVGTの比較

 青:TECL 赤:VGT

 10年で比較すると、【TECL】が【VGT】より11倍高いパフォーマンスでした。5年で比較しても【TECL】が【VGT】を5倍高い成績を出しています。情報技術セクターの成長とレバレッジを大いに享受したといえるでしょう。


 しかしながら、下落相場では下落の勢いが大きく、コロナショック時は大きく下げたことがわかります。上にも下にも3倍の値動きになるからこその変化です。

【TECL】の特徴を踏まえた投資の仕方

 【TECL】はほとんど分配金を出していません。よって投資戦略としてはキャピタルゲインを追及する商品と言えます。うまく使えば、大きなリターンを得られる可能性があることは過去の実績から伺えます。例えば、コロナショッ時などはかなり効率的な投資になりました。

 

 ただし、特徴をよく理解してから資金を入れることをお勧めします。レバレッジ商品に慣れている人でも長期で保有することは少ないです。なぜなら、過去に【SPXL】の記事でも触れていますが、以下のような特徴があるからです。

  1. 値動きが激しい
  2. 経費率が高い
  3. 上下動を繰り返すことで、徐々に減衰する面がある

 まず、値動きが激しいので、資産総額の上下動も大きくなります。コロナショック時のレバレッジ商品の値動きをレバレッジがかかっていないものと比較すると良いでしょう。上向いた長期チャートだけを見て資金を投入すると、小さな下落相場でも大きな変化し、思いかけないリスクに直面します。

 

 次に経費率の高さがあります。約1%という数字はギリギリ長期保有の許容の数字ですが、それでも気になる人は気になるでしょう。

 

 3点目は、上下動を繰り返すことで減衰することが避けられない面がある性質があることです。これはレバレッジ商品の宿命ともいえ、ブル系のレバレッジ商品はもとになる指数の上昇が必須と言えます。横ばいやボックス相場だと、レバレッジの分戻り切らずに徐々に取引値を下げていくことになります。逆の複利効果が働きますね。

 

 よって、激しい値動きのマーケット環境に慣れている投資家でなければ、積極的な利用は避けたほうが無難でしょう。リターンもリスクも原指数の3倍ということを念頭に置いておきたいものです。

 

 しかし、リスクを積極的に取れるならば、反発が期待できる相場などではうまく活用できる人もいるでしょう。間違いなく上級者向けですが、自分の投資の幅を広げる引き出しとして知っていても良いですね。

 

【TECL】はSBI証券楽天証券松井証券マネックス証券auカブコム証券、ネット証券トップ5社が取り扱っています。そのため、日本からの取引には敷居が低くなっています。

 

関連記事です。

 テック系はボラタイルですから、王道は2631になりますね。

www.americakabu.com

 日本株指数でレバをかけるならば、あきらかに一撃離脱的なものになりますね。

www.americakabu.com

 どのような時間軸を意識して投資をしていくかということです。

www.americakabu.com

バンガード・米国情報技術セクターETF【VGT】はリターン最強のETF

バンガード・米国情報技術セクターETF【VGT】とは?

 VGTは正式名称を「バンガード・米国情報技術セクターETF」と言います。

 

 VGTへの投資は、およそ320銘柄への分散投資になります。

  • システム・ソフトウェア
  • テクノロジー ハードウェア・コンピュータ記憶装置・周辺機器
  • 情報処理・外注サービス
  • 半導体
  • アプリケーション・ソフトウェア

 こういった、米国企業が最も得意とする産業をカバーしたETFということです。そのため、バンガードETFの中でも最も高いリターンを示すETFのうちの1つとなっています。

VGTの強み

 VGTの強みは、米国を代表する銘柄群を包含するETFであるということです。米国企業は株価パフォーマンスに優れる企業が多いです。しかし、すべてのセクターにおいて強いわけではありません。

 

 例えばエネルギーセクターなどはこの10年のリターンは大きくマイナス、銘柄によっては半値以下になっています。それに対して、情報技術セクターは2010年代を代表する企業群で占められており、当然リターンも優れます。

 

 IT技術による社会変革はそのまま、現代の産業革命となっています。資産運用面でもこれらセクターを含むのと含まないのでは大きな差が生じています。

VGTのチャートと配当は?

VGTのチャートと配当

VGTのチャートと配当

 リーマンショック時には60ドルから30ドルへ下げ、半値になることもありました。2016年前後まではまずまずというリターンでしたが、それ以後は米国市場をけん引する役割を果たしています。特にコロナショックからの切り替えしは見事です。

  • 2015年 取引値111ドル 分配金0.403ドル
  • 2020年 取引値224ドル 分配金0.651ドル 
  • 2021年 取引値411ドル 分配金0.586ドル

この10年絶好調のVGTのパフォーマンス

 この10年のパフォーマンスはバンガードETFの中でもトップクラスです。

この10年絶好調のVGTのリターン

この10年絶好調のVGTのリターン

 配当込みリターンはこの10年で7倍を超えており、まさに出色といってよいでしょう。セクターETFはもちろん、S&P500などと比べても大きくアウトパフォームしています。その理由は構成銘柄群にあります。

VGTはどのような株から構成されているのか

 それでは、VGTはどのような株から構成されているETFなのでしょうか。銘柄を見ていきます。

2021年の保有銘柄

順位 企業名
1 Apple Inc. 20.10%
2 Microsoft Corp. 16.80%
3 NVIDIA Corp. 4.00%
4 Visa Inc. 3.20%
5 Mastercard Inc. 2.80%
6 PayPal Holdings Inc. 2.50%
7 Adobe Inc. 2.40%
8 salesforce.com Inc. 1.90%
9 Cisco Systems Inc. 1.90%
10 Intel Corp. 1.80%

2020年の保有銘柄

  保有銘柄 シンボル
1 Apple AAPL 17.79%
2 Microsoft MSFT 17.18%
3 Visa V 4.23%
4 Mastercard MA 3.82%
5 Intel INTC 3.54%
6 Cisco CSCO 2.48%
7 Adobe ADBE 2.45%
8 NVIDIA NVDA 2.29%
9 salesforce CRM 2.08%
10 PayPal PYPL 1.76%
11 IBM IBM 1.69%
12 Accenture ACN 1.68%
13 Oracle ORCL 1.67%
14 Broadcom Inc. AVGO 1.58%
15 Texas Instruments TXN 1.56%
16 QUALCOMM QCOM 1.31%
17 FIS FIS 1.26%
18 Intuit INTU 1.01%
19 ADP ADP 0.98%
20 Fiserv FISV 0.93%

 Apple、Microsoftが圧倒的、3割超を占めます。時価総額順だとそのようになりますね。そのあとに、半導体のエヌビディア、クレジットカードのビザ、マスターが続きます。これらの株は個別株でも人気、なおかつ優れたリターンを示しています。

 

 3大決済のペイパル、アドビなどがその後に続きます。圧倒的リターンも納得といったところでしょうか。  

VGTと他のETFを比較してみる

 VGTと他のETFのリターンを比較してみましょう。

VGTと他のETFとの比較

VGTと他のETFとの比較

 青がVGT、赤がS&P500です。リーマンショック後の2011年からの比較になります。2015以後は加速度的にVGT優位であることがわかります。ズバリ当たりのセクターとなりましたね。S&P500がおおよそ4倍、VGTは7倍超となっています。

暴落時や高騰時にどのようにVGTを運用すべきか?

 この20年の株式市場を俯瞰してみると、2000年代は新興国、特に中国株の時代であったと総括することができます。中国株を含んでいないと、リターンが大きく劣後する時代でした。2010年代の中国株の元気のなさは、2000年代からは想像もつかないことでした。

 

 2010年代は米国株の時代、特にGAFAMを始めとしたネット関連企業全盛の時代であったといえます。米国の大型グロース株を含んでいないと、リターンが大きく劣後しました。米国株といえども、小型株や元気のないセクターは大したリターンを残せていないのです。

 

 2020年代はどのような時代になるでしょうか。個人的には、大型グロース株の時代というのはまだまだ続くように思います。私たちの身の回りのサービスを見回しても、広く浸透しています。これは、日本だけでなく中国を除く世界の趨勢ですね。 

VGTを購入する際のおすすめの証券会社

 VGTを購入する際のおすすめの証券会社は5社あります。紹介しておきます。

SBI証券楽天証券松井証券マネックス証券auカブコム証券、ネット証券トップ5社が取り扱っています。

 

関連記事です。

 時価総額の変遷を見ても、テック系の天下はしばらく続きそうです。

www.americakabu.com

 米国株投資の基本となる考え方です。 

www.americakabu.com

 ガラッと変わって築古一戸建てをどう評価するかというお話です。

www.americakabu.com

【IWF】米国の大型成長株を投資対象としたETF【Russell 1000 Growth】

 iShares Russell 1000 Growth ETF【IWF】とは

  iShares Russell 1000 Growth ETF【IWF】は、米国ブラックロック社が運用する米国株ETFです。


 ベースとなるインデックスは英国FTSE Russell社が提供している” Russell 1000 Growth Index“です。【IWF】は米国の大型成長株を投資対象としたETFとなります。2000年5月26日に設定され、上場市場はNYSEです。

 

 ちなみに、FTSE Russell社はロンドン証券取引所グループ(LSEG)の子会社です。多数の指数を算出しているインデックス・プロバイダーとして知られていますね。ちなみにFTSEは「フッツィー」と読みます。

 

 “Growth”とは、売上や利益の成長率が高く、将来にわたり大きな株価上昇が期待できる銘柄群を指します。valueと対をなして比較されますね。

 

 ” Russell 1000 Growth Index“は米国の大型株で構成される” Russell 1000 Index“採用銘柄から、特に株価純資産倍率(PBR)が高く、予想成長値が高い企業を対象としています。2021年6月末現在499銘柄が採用されています。

 

IWFの特性

IWFの特性

 指数の特性をRussell 1000 Indexと比較すると、PBR、EPSの成長率が大きい一方、配当利回りは小さいです。わかりやすくグロース株の特徴が出ていると言ってよいでしょう。 

【IWF】チャートと分配金

IWFの取引値チャート

 2018年末とコロナショック時を除けば、きれいな右肩上がりのチャートです。当然ながら現在は過去5年で最も高い水準です。


 一方、分配金の成長は基準価額ほどではありません。

IWFの分配金

IWFの分配金

 成長企業は配当を出すよりもさらなる成長に資金を投じることで企業価値を上げていく傾向にあるため、特に不思議はありません。キャピタルゲイン、基準価額の上昇で十分補えています。

【IWF】のパフォーマンス

 累積トータルリターンは5年で約2.8倍、10年で5.3倍です。

IWFのパフォーマンス

IWFのパフォーマンス


 設定時からのリターンが10年リターンより小さいのは、2000年といういわゆる「ドット・コム・バブル」に設定されたからです。その後2008年のリーマンショックを経て、かなり下げた後再びプライスが上がってきた実態を反映していますね。

【IWF】のセクター構成

 セクター構成は約半分をTechnology(情報技術)が占めます。Consumer Discretionary(一般消費財)とCommunication(通信)で全体の約75%を超えます。

 

 米国企業のどの分野が成長企業の集まりなのか、非常にわかりやすい分布です。

IWFのセクター構成

IWFのセクター構成

【IWF】の構成銘柄

 総銘柄数は501銘柄ですが、ウエイトの上位10銘柄で約45%を占めます。わかりやすくGAFAMが上位にランキングされています。

IWFの構成銘柄

IWFの構成銘柄

 Market Valueを見ると、このETFが時価総額加重平均運用されていることがわかります。また、上位10銘柄のセクターは、セクター構成上位3種のどれかに該当しています。

【IWF】の経費率

 【IWF】の経費率は0.19%です。これはのちほど触れるVONGと比較するとやや高く感じますね。

【VONG】との比較

 同じインデックスを使ったETFとしてVanguard Russell 1000 Growth ETF【VONG】があります。【IWF】と比較してみましょう。

 

 同じインデックスを使っているので当たり前ですが、値動きには差がありません。


 現時点でのわかりやすい違いは、基準価額です。【IWF】は1口280ドル程度ですが、【VONG】は2021年4月20日に【VONG】が1:4の分割を実施したため70ドル程度です。

IWFとVONGの比較

IWFとVONGの比較

 【VONG】は2010年9月22日に設定されているので【IWF】の方が歴史は10年以上長いです。しかし、純資産は【IWF】が【VONG】の7倍です。この差は設定からの時間の差が反映されています。一方、経費率は【VONG】の方が低く、0.08%です。

 

 機関などの大口はともかく、個人投資家だと【VONG】のほうが妥当性がありそうですね。

日系証券会社では買えないIWF、買えるVONG

 2021年夏現在、特にGAFAMなどは1株当たりのプライスが決して低くない水準になっています。個別銘柄として投資するには躊躇するといった場合に【IWF】は活用しても良いでしょうね。


 いわゆる米国の成長企業を適宜分散した形で保有できます。


 また、グロース株に投資したいけれど、グロース株を自分で選択することが難しい場合にお任せ感覚で買えるETFとなります。

 

 しかしながら、【IWF】は現時点で、日本の証券会社では取り扱いがありません。【IWF】の純資産は約7兆7000億円とそれなりの規模がありますし、1日30万~50万口程度の出来があり流動性も大きいです。

 

 海外でメジャーなETFでも、まだまだ日本の証券会社から買えないものがありますね。米系証券会社やサクソバンク証券から購入することができます。

 

 なお、【VONG】は楽天証券SBI証券で取り扱いがあります。当面経費率の面、特定口座の面から【VONG】に分がありそうですね。

 

関連記事です。

 サクソバンク証券からIWF,VONGは購入可能です。

www.americakabu.com

 どのように分散性を持たせていくかということですね。

www.americakabu.com

 休むも相場、無理せず持続可能な投資が大事ですね。

www.americakabu.com

Vanguard Value ETF【VTV】は米国株大型バリュー株をカバーするETF

Vanguard Value ETF【VTV】とは?

 米国株式市場の大型バリュー株セグメントの85%をカバーする米国ETFです。2004年1月に設定され、NYSEに上場しています。ベースはCRSP USラージキャップ・バリュー・インデックスです。

 

【VTV】は”Vanguard“の”Total- Value”と覚えればいいでしょう。


 “Value”株は、一般的には利益や資産から導かれる「企業価値」と比較して株価が割安な銘柄を指します。対義語は“Growth”で、一般的には売上や利益の成長率が高く、将来にわたり大きな株価上昇が期待できる銘柄のことです。


 CRSPは聞きなれない名前かもしれません。The Center for Research in Security Pricesの略で、シカゴのFinancial Districtにあるシカゴ大学のブースビジネススクールの関連会社です。19世紀終わりに、研究機関として設立され、株式データベースを構築する目的で1960年にメリルリンチから30万ドルの助成金を受けて設立されました。


構築した株式データベースを用いてCRSPはインデックスプロバイダーにもなり、そのインデックスシリーズの連動資産は2017年時点で1兆ドル以上にもなります。


 CRSP USラージキャップ・バリュー・インデックスに採用される銘柄が選ばれる手順は以下の通りです。

  1. 時価総額でLarge, Mid, Small に分類
  2. Largeに分類された銘柄をGrowthとValueのそれぞれの側面からランキングする。Valueでランキングする要素は、BPS,予想EPS,実績EPS・DPS・PSRの5つ。


 CRSPのインデックスは四半期ごとに見直されています。CRSP USラージキャップ・バリュー・インデックスは2021年6月末時点で345銘柄から構成されています。一方【VTV】は2021年6月末時点で350銘柄を保有しています。

【VTV】のチャートと分配金

【VTV】のチャートと分配金

【VTV】のチャートと分配金

 コロナショック時にはあおりを受けて大きく下落しましたが、それ以降は値を回復し、現在は過去5年で最も高い水準になりました。

 

VTVの分配金推移

VTVの分配金推移


 現在の分配は四半期に1度です。毎年少しずつ増加していますが、基準価額が上昇しているため、足元の分配利回りは約2.2%とそれほど高いわけではありません。

【VTV】のパフォーマンス

【VTV】のパフォーマンス

【VTV】のパフォーマンス

 S&P500などと比べるとややおとなしい印象のリターンですね。ベンチマークとの連動制には問題ありません。

【VTV】のセクター構成

 金融、ヘルスケア、資本財(Industrials)で全体の半分以上を占めます。

【VTV】のセクター構成

【VTV】のセクター構成

 バリュー=割安と解釈するのであれば、この3セクターは足元で割安と判断されていることになります。一方、GAFAMと呼ばれる銘柄群が存在しないためテクノロジーのウェイトが小さいです。これがリターンに影響しています。

【VTV】の構成銘柄

 セクター構成比で金融が高いことを前述しました。実際に個別銘柄で見ても、上位10位までに金融セクターが3銘柄入っています。

【VTV】の構成銘柄

【VTV】の構成銘柄

 上位10銘柄で全体の約20%のウェイトを占めます。いわば、米国株式の大型バリュー株の代表選手です。

【VTV】の経費率

 0.04%と非常に低い水準です。Vanguard社によれば、類似ファンドの平均は0.94%とのことですので、【VTV】のコスト優位性が明らかです。

【VTV】と【SPYV】の比較

 Value株を対象とするETFとして、【VTV】とState Street Global Advisorsが運用しているSPDR Portfolio S&P 500 Value ETF【SPYV】があります。

 

 【SPYV】は【VTV】より先、2000年9月から運用が始まっており、ベースとなるインデックスはS&P500 Value Indexです。経費率が0.04%で【VTV】と全く同じですので、先に運用されていた【SPYV】は【VTV】の設定時に参考にしたことでしょう。

 

 現在のAUM(= Asset Under Management)は【VTV】の方がはるかに大きいです。

【VTV】と【SPYV】の比較

【VTV】と【SPYV】の比較

 基準価額の推移は【SPYV】がやや劣って推移しています。これは、【SPYV】が434銘柄で運用されているため、【VTV】より構成銘柄数が多い分、運用効率がややマイルドになっているのでしょう。

SPYVとVTVの基準価額推移

SPYVとVTVの基準価額推移

 AUMの状況も含めて、現時点では【VTV】の方がやや優位と考えます。

【VTV】の使い方、考え方

 ポートフォリオに占めるグロース株の割合が増え、ディフェンシブに割安に放置されているバリュー株をトッピングする、というようなニーズに応える商品です。


 バリューとグロースは常に比較されるが故、どちらかが優位にたち、どちらかが劣位になることが多いので、バランスを取りたい時にこのようなスタイルインデックスETFは有効でしょう。

 

 サテライトとして米国でも人気のあるETFの1つです。

 

【VTV】を取り扱う証券会社

 SBI証券楽天証券マネックス証券等で取り扱われています。

 

関連記事です。

 米国株のリターンについてです。

www.americakabu.com

 TOPIXから海外株へ乗り換えるというお話です。

www.americakabu.com

 メジャーな指数がきっちり上がる、それが米国株投資の魅力ですね。

www.americakabu.com

NASDAQ100投資の最適解の1つ『NASDAQ100米国株【2631】』

NASDAQ投資の最適解はMAXIS ナスダック100上場投信【2631】に

 米国株大型グロース株への投資が可能になる、NASDAQ100連動ETFといえばQQQが有名ですね。QQQはかつては信託報酬がそれなりに高かったのですが、現在では0.2%まで下がっています。

 

 日本円でNASDAQ100連動商品を買おうとすると、今までは以下の商品が有力でした。

  • 【1545】NEXT FUNDS NASDAQ100 0.45%
  • iFreeNEXT NASDAQ100インデックス 0.495%
  • 【2568】上場インデックスファンド米国株式 0.27%

 この3商品に加えて、さらに劇的に信託報酬が安い商品が登場しました。MAXIS ナスダック100上場投信【2631】がそれです。2021年2月に上場しました。

  • MAXIS ナスダック100上場投信【2631】 0.22%

 当面、NASDAQ100投資に関してはこのMAXIS ナスダック100上場投信【2631】が最適解になりそうですね。次点で日興AMの上場インデックスファンド米国株式【2568】です。この2つは東証上場ETFですね。

 

 各国上場のNASDAQ100投資商品と比べても遜色ない、それどころか本国のQQQと比べても0.02%の差です。さて、今回はこのNASDAQ100、QQQ投資の最適解ということでご質問を頂戴しています。

NASDAQ100への日本国内、円建て投資では何が優れるのか

 たぱぞうさん、こんにちは!

 

 いつも楽しく興味深く、記事を拝見し勉強させて頂いています。貴重なお考えを無料で読ませて頂けるなんて、いい時代です。


 ありがとうございます。

 

 この度ご連絡したのは、たぱぞうさんにお礼を伝えたかったこと、また、もしかしたらすでに記事にされるご予定があるかもしれないのですが、QQQと、それに連動する国内ETF、投資信託についてお考えを聞かせて頂けないかと思い、ご連絡差し上げました。

 

 わたしのことを少しお話しさせてください。

 

 今年、初めて米国個別株を購入しました。ディズニーが大好きなので、ウォルトディズニーです。20株程度の微々たるものですが、株主になれた喜びを噛みしめています。

 

 また、せっかくドルを買ったので、QQQも15株ほど買ってみました。ちょうど3月頃に買ったこともあり、ありがたいことにプラスになっています。

 

 ズボラな性格かつ投資資金が潤沢にあるわけではないので、基本はつみたてNISAなどで楽天VTIを毎月自動購入しています。

 

 が、身の回りのものやサービスを見ると、NASDAQ銘柄が多いので、重ねてQQQも定期的に買って行こうと考えていたところでした。

 

 そんな時、国内ETFの記事を見つけました。

 

 わたしの理解ですと、信託報酬だけで考えるとQQQ、もしくは東証上場ETF、定期買い付けの手間まで考えるならiFreeNEXT NASDAQ100インデックスも視野に入るのかな?と考えています。

 

 毎月6万円楽天VTIを購入しており、QQQは月3万〜5万円買うのが精一杯かなと思うのですが、たぱぞうさんならどの形式を購入されますでしょうか?

 

 わたしは今33歳なので、健康に生きられれば売却するのは30年後くらいと思われます。今は独身で自由に使えるお金も多いですが、結婚や親の介護など、ライフイベントが起きたら積み立ては減額するかもしれません。


 ですが、老後まで売却はしないように頑張るつもりです。

 

 現在、まだ外国税額控除するほどの額の米国株を購入していないことから、今から定期的に買い付けるなら国内ETFも良さそうに思っています。


(話が逸れますが、どんなに配当金が少額でも確定申告して取り戻すべきでしょうか...?)

 

 自身の性格上、一度購入した時より高くなっていると追加購入を躊躇してしまうので、iFreeNEXT NASDAQ100インデックスで自動積立設定もいいなぁと考えましたが、東証上場ETFとの信託報酬差に目をつぶるのは、長期的にみるともったいないでしょうか?

 

 もしよろしければアドバイスを頂ければ幸いです。日々たくさんのお問い合わせがあるなか、お目通し頂けただけでありがたいことですので、スルーして頂いても全く問題ありませんので! 以上です。

 

 余談ではありますが、角川さん主催のたぱぞうさんのセミナーに参加させて頂きました。ブログ記事ですと穏やかな仏様のような方をイメージしていたのですが、凛々しくアクティブな印象で、素敵な驚きでした。

 

 またセミナーがあればぜひ参加したいです。

 

 たぱぞうさんの記事に出会い、貯金以外のお金の選択肢を知り、世界が広がりました。まだ株関連の資産は500万ほどと少なく、もっと若い時から始めていたら...と思うこともありますが、今日がいちばん若い、を胸に楽しく生きていきたいと思います。

 

 いつかディズニーの大株主になります。笑

 

 たぱぞうさん、ご家族の皆様も、季節の変わり目ですのでご自愛くださいませ。

 長文かつ駄文にお目通しくださり、ありがとうございました。

円建て投資とドル建て投資、円建てで十分な時代になった

 ドル建てで投資するメリットは、セクターETFや個別株に投資ができることですね。とくにニッチな商品に手を出さないならば、円建てで十分です。外国税額控除の手間がかからないからですね。 

Nasdaq100投資の最適解は・・・?

Nasdaq100投資の最適解は・・・?

 それを考えると、NASDAQ100への投資はMAXIS ナスダック100上場投信【2631】が最適です。為替ヘッジはその分コストが乗りますから、私は不要と考えます。ただ、これは好みもありますね。2632が為替ヘッジ版で上場しています。

 

 少額で確定申告をして取り戻すかどうか、ということですが、手間とリターン次第です。数千円、数万円で手続きをするならば、何時間かけたか、その作業が好きか、などによりますね。これはご自分の時間単価と興味を尊重すればよいですね。

 

関連記事です

 2010年代のようなイノベーションを内包した大きな成長が2020年代も見られるかどうか、というところですね。この点、私はややコンサバに見ています。

www.americakabu.com

 米国ETFを使うときのスタンスについてですね。

www.americakabu.com

 投資入門ということで書いています。

www.americakabu.com

東証上場S&P500ETF、【1655】【2558】【2633】の比較と検討

東証上場のS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】の比較

 今まで、東証上場のS&P500連動ETFというと、1557が人気でした。SPYの東証上場バージョンということで流動性も比較的高く、経費率0.0945%と割安感があったからです。

 

 しかし、東証上場のS&P500連動ETFも数が増え、選択肢ができました。中でも、早々に米国源泉徴収課税の二重課税に対応している【1655】【2558】【2633】は魅力です。

 

 【1655】【2558】【2633】は以下のように比較されます。

  2558 1655 2633
運用会社 三菱UFJ国際 ブラックロック 野村アセット
純資産 113.6億 276億 9.7億
売買単位 1株 1株 1株
決算月 6,12月 2,8月 3,9月
信託報酬 0.0858% 0.165%※1 0.099%※2
上場年月日 2020年1月9日 2017年9月28日 2021年3月31日

※1→ 1655は2022年6月21日まで実質0.0825%

※2→ 2633は2022年3月30日まで実質0.77%

 

 実質コストがそれぞれ乗ってきます。例えば2558は信託報酬に加えて上場費用0.00825%と商標使用料0.055%が乗ります。つまり、実質コストは0.143%程度が見込まれます。

 

 トータルの実質コストで示す時代が来ると良いですね。信託報酬は目安にはなりますが、絶対ではありません。また、時限ありの割引も永続的になると良いですね。そのためには競合が必要です。

東証上場のS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】の構成銘柄

 S&P500連動のETFです。念のため構成銘柄も載せておきますが、米国株投資家にとっては既知の内容になりますね。

 

ティッカー 銘柄名 業種 比率(%)
MSFT MICROSOFT 情報技術 5.04
AAPL APPLE 情報技術 4.86
AMZN AMAZON 一般消費財・サービス 3.18
FB FACEBOOK 通信 1.77
BRKB BERKSHIRE 金融 1.62
GOOG ALPHABET C 通信 1.57
GOOGL ALPHABET A 通信 1.56
JNJ JOHNSON & JOHNSON ヘルスケア 1.48
JPM JPMORGAN CHASE 金融 1.42
V VISA 情報技術 1.27

 

 見ての通り、GAFAMを始めとして米国を代表する企業群が時価総額加重平均でずらりと並んでいます。 

東証上場のS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】はどう使い勝手が良いのか

 S&P500連動の投資信託に比べて使い勝手が良い点を記しておきます。投資信託もETFもどちらが優れているという話ではなく、自分の置かれた生活環境や投資観に沿って選択をすればよいですね。

外国税額控除をする手間が省ける

 海外株の配当や分配金は現地で源泉徴収課税されるという二重課税の問題がありました。しかし、2020年以降は下記のような二重課税調整がされるようになりました。これは、S&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】も対象です。

 

投資信託等に係る二重課税調整

投資信託等に係る二重課税調整

 これは、海外株投資でついて回る、外国税額控除の手間が省けることを意味します。

 また、セミリタイアをしていて外国税額控除の原資を持たない、所得税の納付が無い、あるいは少ない人にも朗報ということになります。住宅ローン減税やふるさと納税をする人にも朗報ですね。

貸株金利を付けられるので、信託報酬を相殺できる

 S&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】は貸株をすることができます。0.1%~0.2%となっています。これにより、ほとんど信託報酬分を打ち消すことができます。

 

 買い付け手数料が無料となっている、楽天証券SBI証券で貸株ができます。この2社を選択すると良いでしょう。

 

 信託報酬を消した上に、買い付け手数料もかからないということで楽天証券とSBI証券でS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】を買うのは大変有利になっています。

マーケットの変動に合わせて売買できる

 S&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】は東証上場のETFです。そのため、当然ですが場中での値動きがあります。値動きに合わせて売買をしたい場合は、ETFが優れています。

 

 投資信託は積み立てに向いていますが、買い付けは機動的にできません。特に海外株の投資信託は買い付け指示を出してから2日後に約定するケースが多く、市場の動きとどうしてもタイムラグが生じます。

 

 行き過ぎた急落、急騰に合わせて売買するのが難しいのです。うねりを意識した売買をしたいならば、ETFに分があると言って良いでしょう。

東証上場のS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】のまとめ

 二重課税の解消が大きいかと思います。特にリタイア組には大きな意味があります。貸株できるのも大きな魅力ですね。

 

 いずれにしても、海外株も選択肢が増えています。かつて、HDVの東証上場バージョンが償還の憂き目に遭いましたが、海外株の魅力、使い勝手の良さがこのように向上してくると、状況は再び変わってくるかもしれません。

 

 少なくとも、S&P500のようなメジャーな指数に関してはドルで直接買い付けすることにこだわる意味はかなり薄れてきました。

 

 自分の投資環境を踏まえて、ベストな方法を選んでいくことができる。そういう時代になりましたね。

 

関連記事です。

 時機を読むのも楽しいですが、長期で考えていくことが大事ですね。

www.americakabu.com

 投資入門として最適なS&P500です。入門でありながら、リターンも堅実です。

www.americakabu.com

 米国外に投資するETFですが、米国を除くとリターンは限定的であることが分かります。

www.americakabu.com

【VEU】は米国外に投資をするETF。米国株投資の強さが逆にわかるETF。

Vanguard FTSE All-World ex-US ETF【VEU】とは?

 VEUは米国以外の大・中型株式を投資対象とした米ドル建てETFです。2007年5月に運用が始まっています。NYSE上場です。


 ベースとなるインデックスはFTSE社が算出する“FTSE All-World ex-US”で、時価総額加重平均型です。

 

 例えば、Vanguard Total Stock Market ETF【VTI】で米国株投資をしているときに、米国株以外にも投資してみたいと思ったときに都合がいいETFでしょう。組み合わせると、オールカントリーらしきPFが作れます。

 

 ティッカーの【VEU】は、「VanguardのEx-Us」と覚えれば、記憶しやすいですね。

 

 経費率は0.08%と非常に低い水準です。Vanguard社によれば、類似ファンドの平均は0.94%です。そういう意味では【VEU】のコスト優位性は明らかです。

【VEU】のチャートと分配金

VEUのチャート

VEUのチャート

 コロナショック時にはあおりを受けて大きく下落しましたが、それ以降は急速に基準価額を回復しています。とはいえ、現在の水準は取引値ベースで2007年のリーマンショック前の水準を回復したにすぎません。

 

 VTなどのオールカントリー系ETFも伸びているため、世界株式が順調に伸びたかのような気になります。しかし、内実としては米国株の突出したパフォーマンスが大きく寄与していることがわかります。

 

 この間、米国株投資に集中した人は大きな果実を得ることができたでしょう。今後、この揺り戻しが来ると考えるのか、それともこの傾向は続くと考えるのか。それにより投資行動は変わりますね。

VEUの分配金

VEUの分配金

 分配金は運用開始から数年は年に1度、その後四半期に1度実施しています。よく言えばコンスタントな分配金額といえるでしょう。基準価額が上昇しているため、足元の分配利回りはそれほど魅力的ではありません。

 

 増配、つまり右肩上がりとも言い難く、なかなかポジションとしては微妙なETFです。

VEU】のパフォーマンス

VEUのパフォーマンス

VEUのパフォーマンス

 VEUのパフォーマンスです。見ての通り、株式系のETFとしては弱いですね。10年で1.6倍、やはり米国を含んでいないと厳しいリターンになりますね。ほとんど債券並みのリターンになっています。

 

 株式ETFであるがゆえのボラティリティを考えると、例えばセルフで世界分散投資をするなど何らかの動機が欲しいところです。

【VEU】地域別構成比

VEU地域別構成比

VEU地域別構成比

 Euro圏が約4割、太平洋地域が約3割、新興国市場が約2割5分という構成比です。
太平洋地域は日本、オーストラリア、香港、シンガポール、ニュージーランドを指し、中国は新興国にカテゴライズされています。

 

 国別では日本のウエイトが一番高く、中国、イギリスが続きます。

VEU国別割合

VEU国別割合

【VEU】セクター構成と比較ETF

 Industry Classification Benchmark(“ICB”)によって分類すると、全体の約2割が金融サービスです。金融ショックにはややネガティブなプライスの動きをするETFでしょう。テック系が伸びている米国株と大きく違うところです。

 

 逆に言うと、米国株のテック系が圧倒的に強い、それは世界的な傾向であり、その裏付けとも言えます。時価総額ランキングなどでも金融は各国で上位に位置しますね。

VEUのセクター構成割合

VEUのセクター構成割合

 【VEU】と比較するETFとして、Vanguard total international stock ex-US ETF【VXUS】があります。こちらは【VEU】より後、2011年から運用が始まっています。【VEU】との違いは小型株も入っていることです。


 基準価額の推移にはほとんど差がありませんが、足元は小型株の弱さが【VXUS】の足をやや引っ張っています。小型株が好みならば、【VXUS】を選好ということになるでしょう。ただし、下記のように顕著な差があるわけではありません。

 

 ちなみに経費率はどちらも同じ0.08%です。

VXUSのチャート

VXUSのチャート

【VEU】の使い方

 VEUはすでに米国株投資に取り組んでおり、分散をしたい人に向いているETFです。米国株ETFに投資をしていたが、米国株比率を上げずにPFをオールカントリーに変更したい、こういったニーズを満たすものです。


 米国以外の銘柄のスクリーニングを自分ですべて行うのはそれなりの手間と時間がかかります。銘柄選びの手間を省いてETFにゆだねてしまえる点がVEUの良さといえるでしょう。


SBI証券楽天証券マネックス証券等で取り扱われています。

 

関連記事です。

  米国株の安定した成長ぶりと比べると、その他の地域の投資の難しさも鮮明になります。

www.americakabu.com

  海外ETFや米国株投資をするのに適した証券会社についての紹介です。

www.americakabu.com

  グローバル化が進み、企業の多国籍化が一般的になりました。そのため、国籍に関わらず強い企業はどこの国でも強い、そのような傾向が鮮明です。

www.americakabu.com

米国株投資における投資期間と年平均リターン

米国株投資の魅力はプラスサムであるところ

 米国株投資における最大の魅力は、長期保有すれば、全員参加のプラスサムゲームであったことと言ってよいでしょう。だから、これだけ世界中の資金が集まるとも言えます。

 

 ただし、全員参加のプラスサムゲームになるには時間が必要です。短期あるいは中期だとどうしても株式相場特有の値動きがあるからです。値動きの山で買い、値動きの谷で売れば、当然損をすることになります。

 

 では、この時間とは、つまり長期投資とはどの程度の期間を指すのでしょうか。私は長期投資というのは20年というのが目安だと思っています。20年たてば、ほとんどのETFが勝ってきた実績があるからです。

 

 今回は10年間の保有ということでご質問を頂戴しました。

VTIとHDVを10年保有する

 はじめまして。

 

 現在29歳で既婚者であり、二人の子供がいる中でお金の勉強に励んできました。

 

 最初はidecoから始まり、インデックスファンドやETFを知り、たばぞうさんのブログへとたどり着けました。 たくさんのブログを何度も読ませていただきましたが、今は知識しかなく、経験を積むためにも、これから資産運用として米国ETFを始めたいなと考えております。

 

 そこで、過去のブログ記事でもなかったのですが、ETFは基本的に長期保有が好ましいと思うのですが、10年位という区切りをつければ、どのような構成が良いでしょうか?

 

 今年の初めに新築が完成し、住宅ローンを返済していくのですが、10年後に住宅ローン減税が終わるため、まずローンから返済したいと思っています。 現在考えているのは、SBI証券でNISAで100万から120万までをVTIとHDVを7:3の割合で保有していこうかなと思います。

 

 ちょうど5年の保有期間を入れると10年ほど保有できると思っています。 お忙しい中とは思いますが、最近では頭を非常に悩ませているので、ぜひアドバイスいただけたらなと考えています。返信していただければ嬉しく思います。 よろしくお願いします。

住宅ローン控除を最大限享受する

 住宅ローンを繰り上げ返済せずに、10年間の住宅ローン減税を受け続けるのは私も同じ考えです。いわゆる優遇税制と名の付くものは、国民への福利厚生のようなものです。受けたほうが良いですね。

 

 さて、今回のご質問の要点はこういうことです。

 

  1. 10年間リスク資産で運用する
  2. その後、運用したリスク資産で住宅ローンを返済する

 

 この場合、もし住宅ローンを返済することが主たる目的ならば、おとなしく貯金をしておいたほうが良いかもしれません。というのも、やはりETFといえどもリスク資産であることに変わりはないからです。

 

 また、少々気になるのは米国市場もすでに10年以上の上昇相場を続けており、さらに10年間このペースで上昇するのかどうかというと難しいところです。いつの時代も投資というのは不確実性を孕むのですね。

 

 20年、あるいは30年であれば間違いなく世界経済は成長するでしょう。しかし、10年というスパンは決して長くなく、市場のマイナスの影響をまだまだ受けうると思っています。

米国株投資における投資期間と年平均リターン

 米国株投資における投資期間と年平均リターンの散らばり方に関しては、ジェレミー・シーゲル氏の著作である「株式投資の未来」に資料があります。この資料自体も非常に有名、良く引用されるものです。

 

 前提条件として、米国株式市場を対象としたものだということです。年平均リターンがこれだけ安定しているのは米国株式市場のほかにありません。

米国株投資における投資期間と年平均リターン

米国株投資における投資期間と年平均リターン

 この表をみてもわかるように、15年以上の保有では完全なるプラスサムゲームが実現しています。買った人全員が勝っているのです。

 

 ただ、この表は経済成長が著しい比較的良い時代、1950年以後からの数字です。ですから、保守的に見てこれからは20年以上は時間が欲しいですね。10年という期間だとどうしても、確定的に言えません。また、リスクリターンも当然ながら不確実性が高いですね。

 

 VTIを厚めに買うのは、良い選択だと思います。値上がり益が高配当系のETFよりも見込めるからです。

 

 ちなみに私は将来的な通貨の下落を見込んでいます。そのためインフレ前提ということで借金大歓迎、例えば住宅ローンや投資用不動産のローン、太陽光ローンは長めに持つ方針です。インフレに関しては様々な考えがありますが、それぞれの立場に応じた行動が大事ですね。

 

 共に頑張りましょうね。

 

関連記事です。

 投資のコアを決めて、良いものと続けて長く持つ、というのが誰もが勝てる投資術です。

www.americakabu.com

 お金を増やすチャンスが以前と比べると増えましたね。増えない手取り、可処分所得と相反する傾向です。

www.americakabu.com

 年間配当金120万円は遠いようですが、不可能ではないですね、というお話です。

www.americakabu.com

米国株ETF,S&P500で始める投資入門

米国株の基本、S&P500やニューヨークダウ30種はどこで買えるの?

 今日は、米国株投資の基礎の基礎のお話をしたいと思います。

 

 S&P500やダウ30種、Nasdaqといった米国株主要3指数が「たぱぞうの米国株投資」ではよく話題に上がります。そして、そもそもそれはどこで買えるのかというご質問を今も時々いただきます。

 

 言われてみれば、「じゃあそのS&P500というのはどうやって買えばいいんだ」という根本的な質問に対して向き合ってこなかったように思います。ここでは改めて触れておきます。

 

 なお、S&P500というのはスタンダード&プアーズ社による米国大型株500社の指数です。ざっくり言うと日経平均のアメリカ版のようなものですね。

S&P500ETFを円で、投資信託で買う

 S&P500投資信託で買うことは、この数年でできるようになった方法です。

  • eMaxis Slim米国株式
  • SBI・バンガード・S&P500

 この2つが良いです。理由は経費率が最安水準だからです。

 

 基本的に確定申告が必要ないので、初心者さんはこの投信での積み立てが適しています。つみたてNISAにも対応していますね。

S&P500ETFを円で、ETFで買う

 次に、東証上場のETFで買うという手段があります。 

  • 1557「SPDR® S&P 500® ETF (SPY US · 1557 JP)」
  • 1655「iシェアーズ S&P500 米国株 ETF」
  • 2558「MAXIS 米国株式(S&P500)上場投信」

 

 それぞれ、S&P500に連動した商品です。これは円で買えます。ですから、ネット証券なり、街中の証券会社なりで口座を作り、買い注文を出せばそのままS&P500の指数が買えるということです。

 

 1557はアメリカのスパイダー社が出している商品です。世界最大のETFであるSPYの東証上場バージョンです。外国税額控除の必要がありますが、最も歴史があり、流動性に富みます。

 

 1655はブラックロックの商品です。リリースされたのは比較的新しく2017年です。ブラックロック最大のETFであるIVVの東証上場バージョンです。単元が小さく、数千円から手出しできるのが魅力です。経費率は0.08%前後となっていますが、21年6月以降0.15になる予定です。

 

 2558は三菱さんが出しています。経費率は0.08%前後、現状では最も安い経費率設定となっています。現段階では2558がベストの選択となるでしょう。

 

 外国税額控除を考えると、1655と2558がよいでしょう。

S&P500ETFをドルで買う

 次に、ドルで買う方法もあります。為替変動の影響を受けないので、S&P500株価指数の伸びが把握しやすいです。

  • スパイダー【SPY】0.09%
  • ブラックロック【IVV】0.03%
  • バンガード【VOO】0.03%

 と3社から出ています。スパイダーのSPYはもっとも歴史が古いです。そのため、運用額が図抜けて大きく、そのため流動性も高いです。運用総額が最も大きいETFです。

 

 IVVとVOOは後発ですが、それぞれ低経費率です。2社の看板商品の1つなので、経費率の引き下げ競争をしています。

 

 経費率を重視するならば、VOOかIVVを買うということになります。

 米国株ETF,S&P500がそんなに儲かるならばみんな買えばいいのに?

  以前、ブログでこのような書き込みがありました。

「米国株ETF、S&P500がそんなに儲かるならばみんな買えばいいのに?どうしてかわないの?」

 ということです。

 

 おっしゃる通りですね。実際に私も買っています。S&P500連動の商品は楽ですね。買って、老後まで持っておけばよいだけだからです。コツコツと買っていけば十分資産形成になります。ポイントは暴落時に撤退しないことでしょう。

 

 

 私たちの周りには、生産性に課題を抱える日本的な組織・年金の仕組み・上がらない年収・増えない人口など将来に対する不安要素が多々あります。それに対する処方箋が投資ということになります。

 

 

 ただし、これからは厳しい時もあるでしょう。そもそも年率10%の投資を常に目指していてはいつか回らなくなります。せいぜい狙って年率5%ぐらいではないでしょうか。私が目指しているのもその数字です。

 

 %はともかくとして、投資界における数少ないプラスサムゲーム、参加者全員が勝てるのが米国株投資だと思っています。

そんなに手堅いならば、どうして株で追い込まれる人がいるの?

 「そんなに手堅いならば、どうして株で追い込まれる人がいるの?」という質問もありましたね。

 

 追い込まれる理由は簡単です。

  1. 過度な信用取引をしてしまう
  2. 余裕資金で投資をしていない
  3. 値動きに魅せられている

 こういうことです。シンプルです。この3つを全て実行し続ければ、いつか破滅します。永遠に勝ち続けることは無いからです。一度の大負けで市場から退場を迫られてしまいます。99回の勝ちを積み重ねても、1回の大負けで退場するのが相場です。

過度な信用取引をしてしまう

 信用取引とは、レバレッジを利かせることです。100万円を担保にしてお金を借り、300万円の取引をするようなことを言います。300万投資して半額になれば、損金が150万円になります。100万円の担保では支払ができません。50万円借金が残ります。

 

 金額が大きくなると当然絶望的な負けも見えてきます。もちろん、勝てれば大きく資産を伸ばすことができますが、レバレッジに魅入られた投資家は破滅まで続けてしまうケースがあります。恐ろしいことです。

余裕資金で投資をしていない

 株式というのは不思議なもので、ついつい多く買いすぎるものです。特に上昇相場ではそうです。本来は下落相場の時のほうが良い株があるのですが、人間の心理とはそういうものなのです。

 

 余裕資金で最初は始めても、気が付けば全力で相場に入金し、生活資金まで投入するようなケースがあります。ポジションを取りすぎると暴落相場に対処できませんから、結果として追い込まれます。

値動きに魅せられている

 日本ではなぜか投資というと、キャピタルゲイン投資に注目が集まります。毎日のようにストップ高、ストップ安を繰り返すような銘柄です。上手く乗れれば大きく資金を増やすことができます。しかし、多くの人は大きく資産を減らします。

 

 短期のキャピタルゲイン投資で資産を伸ばす人は才能があります。自分に才能があると自信がある人は、少額でFXに挑戦してみると良いでしょう。あれは完全なゼロサムゲームで値動きもありますから、自分の才能が推し量れます。

 

 このブログではそういう選ばれた才能ある人だけの投資ではなく、「だれもができる投資術」を伝えたいと思っています。先にふれたブログの成り立ちに共通しますね。

 

 逆に言うと、この3つを避けて、先に述べたETFを積み重ねていけば生活が破たんするようなことは少なくともありません。

S&P500連動商品を購入する際のおすすめの証券会社

 S&P500連動商品を購入する際のおすすめの証券会社は5社あります。紹介しておきます。

SBI証券楽天証券松井証券マネックス証券auカブコム証券、ネット証券トップ5社が取り扱っています。

 

 

関連記事です。

 やはりS&P500は適度な銘柄入れ替えもあり、投資先として安心できる商品です。

www.americakabu.com

 分配金重視ならばVYM、高配当米国ETFですね。自分年金として活用できます。

www.americakabu.com

 分配金成長と取引値成長の両方が見込めるETF、VTIです。アメリカ市場全体を買うことが実質的に可能です。

www.americakabu.com

SPDRハイイールド債券ETF【JNK】は高利回り債券のETF

SPDRハイイールド債券ETF【JNK】とは

 JNKはSPDRブルームバーグ・バークレイズ・ハイイールド債券 ETFといいます。スパイダーから出しているハイイールド債のETFです。ジャンク債も扱うということで、ティッカーはJNKです。覚えやすいですね。

 

 ハイイールド債というのは、名前の通り高利回り債です。JNKは格付けが低く、その分高利回りになっている社債で構成されるETFということです。

 

 ブルームバーグ・バークレイズ・ハイ・イールド・ベリー・リキッド指数への連動を目指しています。指数名が長いですが、簡単に言うとハイイールド債券の指数への連動ということです。PFFやBNDなどと同じく、毎月分配をしています。債券系のETFは毎月分配金を出すものが多いですね。

 

 ブラックロックの【HYG】と性格は似ています。資産規模は【HYG】のほうが倍近く大きいですね。ハイイールド債に関してはこの2つが人気を分け合っていると言ってよいでしょう。

 

 信託報酬は0.40%です。年ごとの変動があるとはいえ、HYGが0.5%前後、PFFが0.48%前後ですから債券系高配当ETFでは信託報酬の面ではやや優位です。PFFは優先出資証券ETFなので、ハイイールド債のJNKやHYGとはちょっと性格は違いますけどね。

JNKの分配金とチャート

JNKの分配金とチャート

JNKの分配金とチャート
  • 2007年12月 取引値143ドル 分配金1.05ドル
  • 2016年11月 取引値106ドル 分配金0.53ドル
  • 2018年 7月 取引値104ドル 分配金0.48ドル
  • 2021年 3月 取引値108ドル 分配金0.45ドル

 

 取引値は全く伸びていませんね。分配金も漸減傾向です。分配金の利回りが高いので、分配金込チャートならば伸びています。取引値ベースだと投資するのに躊躇するチャートですね。高利回りの債券ETFはこういったチャートが多いですね。

 

 とはいえ、高利回りが際立ちます。債券利回りが全体的に上昇する中、JNKも利回りはおよそ5%です。組み入れ銘柄数は800超ですから、ジャンク債の集合体と言えどもリスクはほとんど最大限に分散されていると言えます。

 

 ここがこのETFの最大の魅力です。個別では買えないようなリスクある債券も、もしくは個人投資家では入手しにくい債券もETFでは買うことができます。

 

 大きく落ち込んでいるのはやはり、2008年リーマンショック、2016年チャイナショック、2020年コロナショックの時ですね。リセッション時には高リスク債券は株式と同様に売られますね。ここが低利の短期債、国債とは違うところです。

 

 JNKは設定日が2007年11月28日とリーマンショックの直前期でした。140ドル前後で取引されていましたが、その時は80ドルまで落ちています。コロナショックでも80ドル台まで落ちました。初値で買った人は未だにその値を超えていないということになります。

 

 ただ、高利回りですから長期、分配金再投資で持っていれば報われる可能性が高いETFです。スパイダーの説明によると、2007年設定日からのパフォーマンスは年率5.5%程度になります。

 

 米国株投資で意識されるのが年率6%~7%ですから、まずまずでしょうか。ただし、この10年でS&P500は年率およそ10%の上昇を示していますね。

 

 連続増配銘柄のようにジワジワと持っていれば配当金が増えてくるということではなく、その時の金利動向に左右される要素が大きいのが債券系のETFの分配金です。連続増配銘柄などと違い、分配金が右肩上がりではないことは留意しておきたいですね。

SPDRハイイールド債券ETF【JNK】の構成

JNKの構成銘柄の格付け

JNKの構成銘柄の格付け

 ファンドに組み入れられている債券の格付けです。BB、B、CCC格というのは個人で抱え込むにはちょっと躊躇するレベルですね。

 

 他の高利回り債券ETFと同様に金融危機には高い感受性を示すことは知っておきたいです。基本はコアではなくサテライトとして活用するタイプのETFですね。

 

 株式やビットコイン、あるいは金のリターンがこの数年は優れたため、高利回り債券ETFはあまり組み入れる人がいなくなりましたね。金利上昇局面を迎え、やや難しい立ち位置になっています。

 

 関連記事です。

 こちらはブラックロックのHYGです。HYGもハイイールド債を扱うETFとして非常に知られた存在です。JNKと人気を分け合っています。HYGのほうが運用総額は大きいですね。

www.americakabu.com

 こちらはPFFです。優先出資証券ETFです。PFFは平時は殆ど値動きがありません。しかし、リーマンショック後に半値になっていることからも分かるように、ディフェンシブな働きというのは殆ど期待できません。

www.americakabu.com

 ビットコインについてです。この数年で価値が改めて見直された感がありますね。ただし、大変ボラタイルです。

www.americakabu.com

 

米国優先株式ETF【PFF】は約5%利回りのインカムETF

シェアーズ米国優先株式ETF【PFF】平時は値動き極小、しかも高配当

 PFF「iシェアーズ米国優先株式ETF」を紹介します。ティッカーはPFFです。議決権の無い、優先株式を集めたETFです。議決権がない分、高配当です。優先株式自体あまり日本市場では見ないですね。

 

 リセッション時を除いてほとんど値動きがありません。安定した分配金を過去も未来も出し続けています。今までのETFと性質は違いますが、利回りを評価するなら債券的な活用ができます。

 

 ただし、ディフェンシブな活用はおすすめできません。金融関連の優先株が多く、利回りは良いのですが、リセッションに関して脆弱だからです。

iシェアーズ米国優先株式ETF、PFFの過去10年でのリターン

米国優先株式ETF【PFF】のリターン

米国優先株式ETF【PFF】のリターン

※以下、画像引用はすべてブラックロック社のページから。

 

 直近およそ10年を見てみます。すると、PFFは70%のリターンとなっています。分配金再投資の結果です。このPFFの取引価格は平時ならば36$から40$ぐらいです。価格変動は大きくありません。

 

 ただし、リセッション時に弱いのはわかりきっているので、そこを狙って買う人はリーマンショックのころからいますね。うまい人は、リセッションで買い向かい、高利回りの永久保有銘柄としてインカムを得ています。

 

米国優先株式ETF【PFF】の取引値推移

米国優先株式ETF【PFF】の取引値推移

 金利上昇局面で取引値が下がるのは他の債券と同じです。

 

 もし今後10年、過去と同じパフォーマンスが発揮されるならば10000ドル投資したら税引き前で17000ドルぐらいになっている可能性があるということです。

PFFの利回りは何パーセントか。

米国優先株式ETF【PFF】の利回り

米国優先株式ETF【PFF】の利回り

 PFFは直近の分配金利回りが4.86%ほどあります。2年前から1%ほど下がっていますね。それでも、高配当と言って良いです。

 

 また、値動きを示すベータ値が低いのがPFFの特徴です。直近はコロナショックで上がっていますが、平時はベータ値がマイナスになっています。ベータ値というのは対象の指数に対してどれだけ値動きを示したかを表したものです。例えばベータ値が1であれば、指数が1動いたときに同じだけ動くということです。ベータ値がマイナスであれば、極めて低い、逆相関を示すということになります。

 

 通常の上場株式、たとえばNYSEであれば最も高いものでベータ値だいたい5、最も低いもので0.3程度までみることができます。PFFはほとんど値動きがないということです。

PFFの構成、平時は債券的性格もあり

f:id:tapazou:20160503133034p:plain

 上記は2017年のものです。

PFFの構成

PFFの構成

 こちらは2021年のものです。入れ替えがわりとあります。

 

 米国は優先株式の取引が盛んです。株式のように上場しており、買付ができます。米国優先株式ETFであるPFFは、この集合体です。したがって、個別の企業の経営上リスクを分散できていることになります。

 

 日本だと伊藤園の優先株が昔から有名ですね。

 

 金融は性格上優先株をよく出していますね。2017年で言うと、HSBCは香港上海銀行、バークレイズはイギリスを代表する銀行、そのほかバフェット銘柄のウェルズファーゴ、日本でもおなじみのシティバンク、ドイツ銀行が組み入れ上位として名を連ねていました。。

 

 ちなみにリーマンショック時にはPFFはおよそ半値になりました。債券のような性格ですが、金融危機の影響を大きく受けるのがお分かりいただけるかと思います。

 

 金融機関がリセッションに極めて弱いのは、歴史が示す通りです。普通の株式の集合体であるETFと違い、優先株式の集合体というところがPFFの特徴です。信託報酬は0.46%と高めながら、個人ではなかなか買えない優先株式を買えるということでサテライト的な使い方が面白い銘柄です。

 

 ただ、トータルリターンとしては基本的に株式に劣後するのは頭の片隅においておいてよいでしょう。使い方としては、株式などの分散投資先、あるいはリセッション時にリスク承知での買い付け、といったところですね。

 

 このような多様な商品があるのが米国市場の魅力の一つとなっています。 

 

関連記事です。

 ハイイールドな債券ETFならば、JNK。スパイダーです。

www.americakabu.com

同じくハイイールド債券ETF、ブラックロックです。

www.americakabu.com

ディフェンシブな債券投資ならばブラックロックのAGGとBNDがメジャーです。

www.americakabu.com

AGGと同じくディフェンシブな債券投資、バンガードのBNDです。

www.americakabu.com

HYGは高利回りの社債を集めたETF!分配金利回りはおよそ5%

【HYG】はややリスクありの高利回り社債ETF

 iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF【HYG】は、高利回り社債で構成される指数と同等水準の投資成果を目指したETFです。

 

 BNDやAGGが国債を中心にした構成なのに対し、HYGは社債、それも高利回りの社債に特化したETFと言えます。iBoxx®米ドル建てリキッド・ハイイールド指数に連動します。

 

 ハイイールド債とは、格付けが低く、元本割れの恐れがあることから結果として高利回りになっている債券のことです。そのため、個別で買うにはリスクが大きいです。HYGのようなETFでリスク分散をして購入するというのが1つの選択肢になります。

 

 設定日は2007年です。リーマンショック前という絶妙なタイミングで設定されています。他の債券ETFと比べて比較的ハイリスクと言われるHYGですので、リセッション時には取引値を下げています。

 

 信託報酬に相当する総経費率は0.49%です。BND・AGGは信託報酬が0.035%と0.04%、です。優先株式ETFのPFFが0.46%ですから、性格的にも信託報酬的にもPFFに近いETFと言って良いでしょう。

 

 株式ETFのIVVやVTIなどに比べると高いですね。この数年信託報酬は下がる傾向にありません。わりとニッチなジャンルのETFですので、一定の需要を満たしつつ信託報酬も高位安定傾向ということになるのでしょう。

HYGの値動きと分配金

HYGの分配金込みリターン

HYGの分配金込みリターン

※画像はブラックロックのサイトから

 

 分配金再投資の結果です。リーマンショックの時は70%程度まで落ち込んでいました。コロナショックでも調整しながら、株式市場の回復と歩調を合わせるようにして右肩上がりになっています。

 

 実は、取引値自体はまったくといっていいほど伸びていませんが、高分配金なのでそれが積みあがっています。

 

 2011年から2021年での分配金再投資のリターンは1.4倍です。ハイリスクと言われつつも、意外に安定した堅い値動きに見えます。次に、分配金を含まない取引値の推移を見てみましょう。

HYGの取引値推移

HYGの取引値推移
  • 2007年6月 取引値 106ドル 分配金0.586ドル
  • 2016年6月 取引値  86ドル 分配金0.397ドル
  • 2018年6月 取引値  84ドル 分配金0.384ドル
  • 2021年2月 取引値  87ドル 分配金0.359ドル

 

 取引値も分配金もぼちぼちのところですね。株式ならば購入に躊躇するレベルです。分配金再投資での結果とかなり違って見えます。ブラックロック社のETFはだいたい分配金再投資のチャートを載せていますので、丁寧ですね。

  

 取引値も分配金も成長を期待するよりは今出ている数字を見て買うETFですね。リセッション時には下げますので、そこを狙って買い向かう投資家さんもいますね。直近ではコロナショック時にはそれが功を奏する形になっています。ただ、実際にはなかなか確信が無いとできない買い方ではあります。

HYGの構成銘柄と利回り

  銘柄はすべて社債であり、株式ではありません。 

HYGの構成銘柄

HYGの構成銘柄

 この数年で上位の銘柄がかなり入れ替わっていますね。非常に分散して投資されていることがわかります。ハイイールド債といいつつも、比較的安定的な企業の社債が目立ちます。これら企業の株価も高利回りのものが多いですね。

 

 業界別では通信業界におよそ25%投資しています。それからエネルギー、石油天然ガスですね。これらのセクターはやはり個別株でも高配当です。この傾向はこの10年あまり変わりません。

HYGのセクター別割合

HYGのセクター別割合

 分配金利回りはPFFに近く、常に5.5%~6%前半というところでしたが、今は5%を切っています。ベータ値はPFFが0.26で、HYGが0.4ぐらいです。HYGのほうがやはりボラティリティは高いですね。

 

 当然ながら、コア投資というよりはサテライトで活用するタイプのETFです。インカムに魅力を覚える投資家はチェックしている人が多いのではないでしょうか。 

 

 ただし、利上げ局面では債券は値下がりするのがセオリーですから、そのことを踏まえてインする必要がありますね。逆に言うと、金利動向に応じた出し入れは地味ですが、比較的確実性の高い中期投資となります。

 

関連記事です。

 高利回りETFと言えばPFFですね。同じく金融危機には弱いですが、やはりインカム目当ての投資家に一定の人気があります。

www.americakabu.com

  こちらは同じハイイールド債のJNKです。HYGと人気を分け合っています。こちらは運用会社がSPDRですね。

www.americakabu.com

  英国株や豪国株も高利回りな株が多いです。ADRという形で米国市場に上場している外国株が多くあります。英国株ならばBTやRDSB、DEO、NGGといった具合に、多くの高配当株があります。ただし、増配は限定的なケースがあります。

www.americakabu.com

VTIの株価がたった5年で2倍になった

VTIの株価がたった5年で2倍になった

 このブログを始めた2016年から、VTIの株価がたった5年で2倍になりました。ETFなので正確には「取引値」ですが、とおりが良いのでここでは株価としておきます。

 

 もともと「たぱぞうの米国株投資」ブログは私が組織人として働いていたころに、「誰でもできる投資術」を伝えるために2016年に始めたものです。

 

 私は投資をして、人生の選択肢を増やしていました。しかし、そんな人は職場に見当たらず、特に若い人は一生懸命に仕事に打ち込んでいたのです。

 

 異動するときに、お世話になった同じ部署の若手に、資産運用を伝えるために始めたのがこのブログということになります。仕事はやりがいあるものですが、人生の安全域を担保するものではないですね。ならばどのように選択肢を増やしていくのかということです。私の場合は、それは資産運用だったということです。

 

 このブログを2016年4月に始めたのは、そういうことです。その当時のVTIは90ドル~100ドル近辺をさまよっていました。おりしもチャイナショックの余韻がある頃でしたから、今見れば買いやすかった時期かもしれません。

 

 しかし、リーマンショックからすでに年数を経た時期でもありました。そのため、以下のような話もありました。

 

「VTIの適正は90ドル。95ドル、100ドルというのは明らかにオーバーバリュー、買われすぎである」

 

 たしかに、過去から判断すると、やや割高とされるものでした。しかし、米国株は基本的にオーバーバリューの状態がほとんどで、ITバブル以後はリーマンショックの一瞬を除いてほとんどフェアバリューでは買えないのです。

 

 それでは、どうして先進国株の中で米国株だけが突出して、これほどまでに強いのでしょうか。恒常的なオーバーバリュー状態はどうしてなのでしょうか。これにはいくつか理由があります。

  • 恒常的な金融緩和の時代を迎えている
  • イノベーションが上手くいった

 軽く触れてみましょう。

恒常的な金融緩和の時代を迎えている

 これは、恒常的な金融緩和の時代を生きているからです。過去の目線とは違う価値観で運用していく必要があります。その典型例がPE/レシオで、かつての目線である15-17近辺では成長性ある優良株を買うのは難しくなっています。

 

 その流れは今後も変わらないでしょう。米国株は資金流入先、運用先として非常に優れているからです。

21世紀の産業革命はインターネットだった

 ITバブル時には先取りに過ぎなかったテクノロジー株が、収益を出して産業革命を達成したから、というのも大きいですね。徐々に売り上げ成長率自体は落ちてきているものの、次から次へと新しいサービスが生まれてはビジネスになっています。

 

 かつてはオンライン書籍販売がメインだったアマゾンが、今や収益の中心はクラウドとなっています。また、この10年でS&P500で最もリターンの高い株がネットフリックスです。次から次へと、新しいサービスが生まれ、世界中に浸透していきます。こちらもほとんど永続的なものとして続いていくのでしょう。 

VTIはすでに過去の水準に戻りえない位置まで到達した

 下図VTIのチャートです。2016年年頭に95ドル割れになることもあったVTIですが、200ドルをすでに突破しています。2018年末にやや動揺を見せ、下落したもののおおむね好調な推移と言ってよいでしょう。

 

 特に真価を発揮したのが2020年のコロナショックですね。もう2016年水準にはよほどのことがない限り戻らないということを示す結果となりました。当然ですね、米国株はEPSも同時期に大きく上昇しています。

VTIの株価は2倍になった

VTIの株価は2倍になった

 2016年にVTIを買った人、つまり90-100ドル前後で買った人はこの間2倍も値上がりしたことになります。分配金込みならばさらに上振れますね。たった5年で、安全域、ダブルバガーに到達したことになります。

 

 2016年時点での投資初心者さんで、弊ブログを見てVTIを購入した方もいらっしゃるでしょう。その方は、初期投資の分はもうすでに安全域の財産化したというわけです。

 

 株式による資産運用というと、ちょこちょこと銘柄を入れ替えてメンテナンスをしていくようなイメージがあるかもしれません。もちろん、それも立派な資産運用ですが、技術と知識が必要になります。

 

 手間も時間もかけずに資産運用する、というやり方もあるのですね。「誰もができる資産運用術」というわけです。その場合、本当に良い商品を継続して買うことが大事になります。

 

 為替リスクがある投資信託はまだまだですね。しかし、いずれ投資信託も安全域を獲得するのでしょう。多少の市場の動揺にお付き合いすることなく、価値あるものを淡々と積み上げていけばよいのですね。

 

 リーマンショックやコロナショックを上回るリセッションが来たらどうするか?その時はキャッシュポジションを減らし、買えばよいのです。こんなにわかりやすい投資商品はなかなかありませんね。

 

関連記事です。

VTIの記事です。数年前まではバンガードの最も売れているETFでしたが、近年VOOのほうが運用額が大きくなりました。

www.americakabu.com

 今はVTIも日本円で買えるようになりました。こちらのパフォーマンスも好調ですね。

www.americakabu.com

 SBI証券など、大手ネット証券も扱う海外商品の幅が増えてきましたね。

www.americakabu.com