ビットコインや株式の適正価格はいくらなのか
ビットコインの価格が高騰していますね。昨年までは1BTCあたり1.5万ドルが適正というような声もありましたが、直近は10万ドルという声も聞かれます。時価総額で100兆円を超えたことがニュースとなりました。
発行枚数が決まっていますので、この前提が崩れない限りはある程度時価総額というのは意識されるのでしょう。株式の場合は一株当たりの収益であるEPSや各種成長率により適正価格が類推されます。ビットコインは収益というものがありませんので、価値の見定めに使える指標は限られますね。
もっとも、株価も国やセクターによって全く評価が異なります。いわば人気投票のような面がありますね。いずれにしても、不確かな未来に賭ける部分があるのが投資であり、短期的なところは投機となるわけですね。
どちらがよい、どちらがダメという話ではなく、性質を踏まえたうえで大事なお金を分配していくということになります。さて、今回はビットコインの隆盛に伴い、ゴールドの地位が低下するのではないか、ということでご質問を頂戴しています。
ビットコインの隆盛に伴い、金価格に影響はあるのか
たぱぞうさん、はじめまして。米国株投資歴3年のうさと言います。
金鉱株の出口戦略について、たぱぞうさんのお考えを聞かせてください。
私は、米国個別株を7万ドルほど運用しています。ポートフォリオはハイテク中心で、JNJやVの優良株も保有しています。
そのポートフォリオの中で、17%ほどを占めているのが金鉱株です。具体的にはハーモニーゴールドマイニング(HMY)を1500株、バリックゴールド(GOLD)を200株、保有しています。
含み益は、HMYが100%を越えダブルバガーとなっており、GOLDは50%となっています。どちらも以前から買い集めホールドしていたものです。
コロナショック後のゼロ金利政策維持で、まだしばらくはゴールド優位の状況が続くと予想していますが、いつ売るべきか迷いがあります。
というのも昨今のビットコインを代表とする仮想通貨の躍進があるからです。
金融政策の結果、貨幣価値が減少し、相対的に魅力的となったゴールドが値上がりし、レバレッジの効く金鉱株のパフォーマンスが向上する。という黄金律が崩れ始めているのでは無いかという不安があります。
ダブついたキャッシュの置き場所としてのゴールドの座が、仮想通貨に奪われているのでしょうか?
過去記事で仮想通貨とゴールドの関係性に触れているかと思い検索してみましたが、特に言及されていないようですので質問させていただきました。
なお、仮想通貨ですが、ビットコインとイーサリアムに10万円ずつ投資しています。現在は、合わせて250%というパフォーマンスです。これを実感しているからこそ出てきた疑問であります。
他の金融資産は、つみたてNISAで楽天全米、S&P500を三年分、日本株(東洋水産、アルコニックス)100株ずつ、ジュニアNISAでVTI、VYMを中心に3人 x 三年分運用しています。
以上、長くなりましたがよろしくお願いいたします。
調整が長く続く金と、相対として目立つパフォーマンスのビットコイン
金とビットコインの相関は今のところ薄いですね。どちらかというと、株とビットコインのほうが関連性があり、両方とも金融緩和によってだぶついた資金の投資先となっています。とはいえ、ほとんどすべてのアセットがそうですね。
一方安全資産として目される金は、リセッションや株式のリターンが優れないときに投資資金の行先として選択されてきました。コロナや米大統領選の先行きが見えないときは相応の資金流入があり、過去最高値を記録しましたね。
しかし、コロナワクチン開発や、各国政府の金融緩和姿勢が持続的かつ大規模であることを背景に資金が引き上げられています。
また、じりじりと上昇する金利も安全性の高い債券などへの資金流入を呼びますから、マイナスに作用しますね。非常に簡単に言うと、金のような安全資産というのは、安全になると値動きも落ち着くというわけです。
それでも、相場が崩れたわけではなく、十分高値圏ですね。
一時期相場が壊れた原油、地味ながら好調な銅なども値戻し、あるいは高値にあり、金融緩和の行先として商品が選ばれている側面もありますね。金に関しては、従前やや過熱感がありました。そのための調整入りとみることともできそうです。
金鉱株ですが、長らく停滞していた時には安く仕入れた権益が収益に寄与しましたが、やや旬は過ぎたかもしれませんね。同じ動きが銅関連の株にも見られました。こういった商品連動性の高い株は業績が読みにくく難易度は高いですね。
じわじわ上昇する長期金利は不気味ですが、依然として金融緩和の効果が大きく、株、商品、ビットコインと資金がじゃぶじゃぶですね。
年央から年末にかけては、どうやって平常運転に戻していくのか、はたしてこの金融緩和は経済発展の何年分を先取りしたものになるのか、そういった目線でのマーケットとのお付き合いになるのでしょう。
これからさらにいくら儲けるか、というだけでなく儲けた資金をどう守っていくか、低リスク資産に置き換えていくかという目線があってもいいかもしれませんね。
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こちらに書いたように、従前からのビットコインに対する目線をがらりと変えています。
ビットコインは値動きが激しいですから、こうしていたら、こうしていれば、に囚われると落ち着いた取引ができませんね。しかし、長期保有者が報われる形となりました。
とにかく、ほとんどのアセットが好調という未曽有の時代を生きていますね。