ストレイナー【Strainer】から新たなサービス【Finboard】がローンチ
NISAをきっかけに、投資家デビューされる方が増えています。基本はインデックスの積立をベースとするのが簡単ですね。そこから一歩進めて、個別株投資に興味を持つ方も散見されます。いずれにせよ、資産の運用に興味が高まるのは良いことですね。
個別株はインデックス投資よりもややハードルが高い側面があります。企業業績を勘案する必要があるからです。マクロで考えるほど投資は楽ですね。個別株運用をするうえでは、定性的な評価・定量的な評価が欠かせません。
今日は、日本株・米国株の定量的な評価に役立つ新たなツール、Finboardをご紹介します。
Finboardは良質なデータベースツール
Finboardは、経済メディアStrainerを手がける株式会社ストレイナーが新たにリリースした日米上場企業データベースです。良質な決算記事を書くには、良質なデータベースにリーズナブルにアクセスできる方が良いというところから、開発に至ったとのことです。
ストレイナー内でも記事が紹介されています。
単なるデータベースではなく、各自が自分好みでカスタマイズしやすい設計になっています。その特徴を確認してみましょう。
finboardの特徴は日米1万企業の業績が一覧できるところ
finboardはズバリ、日米1万企業のデータベースに、長期的な視点で網羅的なチェックができ、自分好みにカスタマイズもできるという点が優れています。
実際の画面をご覧いただきましょう。
まずは企業のピックアップです。自分で一つずつ登録していくこともできますし、S&P500など、予めまとまった企業群から選ぶことも可能です。時価総額や営業成績、配当利回りなど自分の好きな項目でフィルターをかけることもできます。
気になる会社をtableでリストアップするとこのようになります。ここで表示する項目も自由に選ぶことができます。実に自由度の高い仕様になっていますね。
さて、ここからがFinboardの醍醐味です。数字を並べただけでは、良い企業の選別はなかなか難しいものがあります。そこで役に立つのがカードビューという機能です。
みなさんがが定量的評価をする時によくチェックする項目の一部を例に示します。
当然ながら売上高、営業利益は右肩上がりであるほど良いですね。本業で利益が増えていることは、企業の好調さを図る良い指標といえるでしょう。これらは単年で良し悪しが判断できるものではありませんね。経年の右肩上がりが望ましいです。
売上成長率、営業利益率もよく見る指標です。売上成長率は、本業での業績が伸びているかを見るためにチェックします。営業利益率は、定量評価だけでなく、定性評価にも使えます。営業利益率が安定して高い企業は、それだけ他社が参入しにくい濠が築かれていると言えますね。
これを踏まえて図を見てみましょう。例に挙げたMSFTやAPPLは、売上高、営業利益が長期的に順調に増えているのが一目でわかります。売上成長率はややボラが激しいですが、高い営業利益率を維持していることが分かります。
このように、10年以上の長期チャートで視覚的にわかりやすく見られるのは非常に便利です。フィルター機能を使って気になる企業を大まかにピックアップし、カードビューモードで視覚的に長期的に優良な企業を選別することが簡単にできますね。
多くの証券会社は、株のスクリーニング機能を備えています。これを使えば、ある程度は銘柄の選別が可能です。ただし、この方法では、時系列を加味した長期的なスパンで評価をするのには向かないことがあります。
例えば、営業成長率10%以上でスクリーニングしたとしましょう。その場合、普段はあまり魅力的な投資対象ではないにもかかわらず、前年がたまたま好成績だったためにスクリーニングにひっかかるケースが起こり得ます。あるいは、例年は堅調に延びている企業にも関わらず、たまたま成績が軟化してスクリーニングからもれてしまう場合もあり得ます。
Finboardのカードビューを使えば、このような時期的なエラーをかなり軽減してくれると言えるでしょう。長期目線で個別株投資に取り組みたい人にはうってつけのツールと言えますね。
もちろん、株価を表示したり、基本的な情報も提示することが可能です。株価は、1か月、年初来、全期間など、色々な期間が設定できます。財務情報と株価を見つつ、買うか買わないか、買い時かどうかを大まかにとらえることが容易にできますね。
米国で多くみられるような金融サービスには、月2000ドル以上かかるようなものもあります。そんな中で、Finboardは月額使用料月15ドルと良心的な価格設定になっています。これだけ使いやすいツールを利用できるのは驚きと言って良いでしょう。
データは年次、四半期いずれも利用が可能です。また、自分好みにカスタマイズした情報をcsvファイルにダウンロードすることも可能です。これだけ便利で、月15ドルというのは、一昔前には想像できませんでした。Fintechの発展は目覚ましいものがありますね。
YouTubeのデモ画面でイメージができる
本日ご紹介したのはほんの一部です。Finboard(PR)の実際の様子はyoutubeのデモ動画やおすすめの使い方などにも詳しく載っています。
実際に使ってみると、ついついはまりそうなくらい便利です。トライアルは無料ですので、自分にフィットするかどうか試してみるのも良いでしょう。今なら、ベータ版期間中ということで、通常月15ドルが月5ドルで利用可能です。しかも、今ならベータ版終了後も同じ金額でご利用可能です。
これまで、データを元にした企業分析は、四季報を見て判断したり、各社のIRにアクセスして拾ったりと骨の折れる作業でした。それらの情報をまとめて利用しやすくするサービスが増えるにつれ、段々と使い勝手は良くなってきました。
その分、コストもかかるようになってきました。そこへきて、国内初の新たなツールがリーズナブルに利用できるようになるのは嬉しいことですね。
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定性のストレイナー、定量のFinboard(PR)、という使い分けになりそうですね。