たぱぞうの米国株投資

米国株/不動産投資ブログ。某投資顧問のアドバイザ。メディア実績多数。当サイトには広告が含まれます。

【IWF】米国の大型成長株を投資対象としたETF【Russell 1000 Growth】

 iShares Russell 1000 Growth ETF【IWF】とは

  iShares Russell 1000 Growth ETF【IWF】は、米国ブラックロック社が運用する米国株ETFです。


 ベースとなるインデックスは英国FTSE Russell社が提供している” Russell 1000 Growth Index“です。【IWF】は米国の大型成長株を投資対象としたETFとなります。2000年5月26日に設定され、上場市場はNYSEです。

 

 ちなみに、FTSE Russell社はロンドン証券取引所グループ(LSEG)の子会社です。多数の指数を算出しているインデックス・プロバイダーとして知られていますね。ちなみにFTSEは「フッツィー」と読みます。

 

 “Growth”とは、売上や利益の成長率が高く、将来にわたり大きな株価上昇が期待できる銘柄群を指します。valueと対をなして比較されますね。

 

 ” Russell 1000 Growth Index“は米国の大型株で構成される” Russell 1000 Index“採用銘柄から、特に株価純資産倍率(PBR)が高く、予想成長値が高い企業を対象としています。2021年6月末現在499銘柄が採用されています。

 

IWFの特性

IWFの特性

 指数の特性をRussell 1000 Indexと比較すると、PBR、EPSの成長率が大きい一方、配当利回りは小さいです。わかりやすくグロース株の特徴が出ていると言ってよいでしょう。 

【IWF】チャートと分配金

IWFの取引値チャート

 2018年末とコロナショック時を除けば、きれいな右肩上がりのチャートです。当然ながら現在は過去5年で最も高い水準です。


 一方、分配金の成長は基準価額ほどではありません。

IWFの分配金

IWFの分配金

 成長企業は配当を出すよりもさらなる成長に資金を投じることで企業価値を上げていく傾向にあるため、特に不思議はありません。キャピタルゲイン、基準価額の上昇で十分補えています。

【IWF】のパフォーマンス

 累積トータルリターンは5年で約2.8倍、10年で5.3倍です。

IWFのパフォーマンス

IWFのパフォーマンス


 設定時からのリターンが10年リターンより小さいのは、2000年といういわゆる「ドット・コム・バブル」に設定されたからです。その後2008年のリーマンショックを経て、かなり下げた後再びプライスが上がってきた実態を反映していますね。

【IWF】のセクター構成

 セクター構成は約半分をTechnology(情報技術)が占めます。Consumer Discretionary(一般消費財)とCommunication(通信)で全体の約75%を超えます。

 

 米国企業のどの分野が成長企業の集まりなのか、非常にわかりやすい分布です。

IWFのセクター構成

IWFのセクター構成

【IWF】の構成銘柄

 総銘柄数は501銘柄ですが、ウエイトの上位10銘柄で約45%を占めます。わかりやすくGAFAMが上位にランキングされています。

IWFの構成銘柄

IWFの構成銘柄

 Market Valueを見ると、このETFが時価総額加重平均運用されていることがわかります。また、上位10銘柄のセクターは、セクター構成上位3種のどれかに該当しています。

【IWF】の経費率

 【IWF】の経費率は0.19%です。これはのちほど触れるVONGと比較するとやや高く感じますね。

【VONG】との比較

 同じインデックスを使ったETFとしてVanguard Russell 1000 Growth ETF【VONG】があります。【IWF】と比較してみましょう。

 

 同じインデックスを使っているので当たり前ですが、値動きには差がありません。


 現時点でのわかりやすい違いは、基準価額です。【IWF】は1口280ドル程度ですが、【VONG】は2021年4月20日に【VONG】が1:4の分割を実施したため70ドル程度です。

IWFとVONGの比較

IWFとVONGの比較

 【VONG】は2010年9月22日に設定されているので【IWF】の方が歴史は10年以上長いです。しかし、純資産は【IWF】が【VONG】の7倍です。この差は設定からの時間の差が反映されています。一方、経費率は【VONG】の方が低く、0.08%です。

 

 機関などの大口はともかく、個人投資家だと【VONG】のほうが妥当性がありそうですね。

日系証券会社では買えないIWF、買えるVONG

 2021年夏現在、特にGAFAMなどは1株当たりのプライスが決して低くない水準になっています。個別銘柄として投資するには躊躇するといった場合に【IWF】は活用しても良いでしょうね。


 いわゆる米国の成長企業を適宜分散した形で保有できます。


 また、グロース株に投資したいけれど、グロース株を自分で選択することが難しい場合にお任せ感覚で買えるETFとなります。

 

 しかしながら、【IWF】は現時点で、日本の証券会社では取り扱いがありません。【IWF】の純資産は約7兆7000億円とそれなりの規模がありますし、1日30万~50万口程度の出来があり流動性も大きいです。

 

 海外でメジャーなETFでも、まだまだ日本の証券会社から買えないものがありますね。米系証券会社やサクソバンク証券から購入することができます。

 

 なお、【VONG】は楽天証券SBI証券で取り扱いがあります。当面経費率の面、特定口座の面から【VONG】に分がありそうですね。

 

関連記事です。

 サクソバンク証券からIWF,VONGは購入可能です。

www.americakabu.com

 どのように分散性を持たせていくかということですね。

www.americakabu.com

 休むも相場、無理せず持続可能な投資が大事ですね。

www.americakabu.com