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東証上場S&P500ETF、【1655】【2558】【2633】の比較と検討

東証上場のS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】の比較

 今まで、東証上場のS&P500連動ETFというと、1557が人気でした。SPYの東証上場バージョンということで流動性も比較的高く、経費率0.0945%と割安感があったからです。

 

 しかし、東証上場のS&P500連動ETFも数が増え、選択肢ができました。中でも、早々に米国源泉徴収課税の二重課税に対応している【1655】【2558】【2633】は魅力です。

 

 【1655】【2558】【2633】は以下のように比較されます。

  2558 1655 2633
運用会社 三菱UFJ国際 ブラックロック 野村アセット
純資産 113.6億 276億 9.7億
売買単位 1株 1株 1株
決算月 6,12月 2,8月 3,9月
信託報酬 0.0858% 0.165%※1 0.099%※2
上場年月日 2020年1月9日 2017年9月28日 2021年3月31日

※1→ 1655は2022年6月21日まで実質0.0825%

※2→ 2633は2022年3月30日まで実質0.77%

 

 実質コストがそれぞれ乗ってきます。例えば2558は信託報酬に加えて上場費用0.00825%と商標使用料0.055%が乗ります。つまり、実質コストは0.143%程度が見込まれます。

 

 トータルの実質コストで示す時代が来ると良いですね。信託報酬は目安にはなりますが、絶対ではありません。また、時限ありの割引も永続的になると良いですね。そのためには競合が必要です。

東証上場のS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】の構成銘柄

 S&P500連動のETFです。念のため構成銘柄も載せておきますが、米国株投資家にとっては既知の内容になりますね。

 

ティッカー 銘柄名 業種 比率(%)
MSFT MICROSOFT 情報技術 5.04
AAPL APPLE 情報技術 4.86
AMZN AMAZON 一般消費財・サービス 3.18
FB FACEBOOK 通信 1.77
BRKB BERKSHIRE 金融 1.62
GOOG ALPHABET C 通信 1.57
GOOGL ALPHABET A 通信 1.56
JNJ JOHNSON & JOHNSON ヘルスケア 1.48
JPM JPMORGAN CHASE 金融 1.42
V VISA 情報技術 1.27

 

 見ての通り、GAFAMを始めとして米国を代表する企業群が時価総額加重平均でずらりと並んでいます。 

東証上場のS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】はどう使い勝手が良いのか

 S&P500連動の投資信託に比べて使い勝手が良い点を記しておきます。投資信託もETFもどちらが優れているという話ではなく、自分の置かれた生活環境や投資観に沿って選択をすればよいですね。

外国税額控除をする手間が省ける

 海外株の配当や分配金は現地で源泉徴収課税されるという二重課税の問題がありました。しかし、2020年以降は下記のような二重課税調整がされるようになりました。これは、S&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】も対象です。

 

投資信託等に係る二重課税調整

投資信託等に係る二重課税調整

 これは、海外株投資でついて回る、外国税額控除の手間が省けることを意味します。

 また、セミリタイアをしていて外国税額控除の原資を持たない、所得税の納付が無い、あるいは少ない人にも朗報ということになります。住宅ローン減税やふるさと納税をする人にも朗報ですね。

貸株金利を付けられるので、信託報酬を相殺できる

 S&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】は貸株をすることができます。0.1%~0.2%となっています。これにより、ほとんど信託報酬分を打ち消すことができます。

 

 買い付け手数料が無料となっている、楽天証券SBI証券で貸株ができます。この2社を選択すると良いでしょう。

 

 信託報酬を消した上に、買い付け手数料もかからないということで楽天証券SBI証券でS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】を買うのは大変有利になっています。

マーケットの変動に合わせて売買できる

 S&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】は東証上場のETFです。そのため、当然ですが場中での値動きがあります。値動きに合わせて売買をしたい場合は、ETFが優れています。

 

 投資信託は積み立てに向いていますが、買い付けは機動的にできません。特に海外株の投資信託は買い付け指示を出してから2日後に約定するケースが多く、市場の動きとどうしてもタイムラグが生じます。

 

 行き過ぎた急落、急騰に合わせて売買するのが難しいのです。うねりを意識した売買をしたいならば、ETFに分があると言って良いでしょう。

東証上場のS&P500連動ETF【1655】【2558】【2633】のまとめ

 二重課税の解消が大きいかと思います。特にリタイア組には大きな意味があります。貸株できるのも大きな魅力ですね。

 

 いずれにしても、海外株も選択肢が増えています。かつて、HDVの東証上場バージョンが償還の憂き目に遭いましたが、海外株の魅力、使い勝手の良さがこのように向上してくると、状況は再び変わってくるかもしれません。

 

 少なくとも、S&P500のようなメジャーな指数に関してはドルで直接買い付けすることにこだわる意味はかなり薄れてきました。

 

 自分の投資環境を踏まえて、ベストな方法を選んでいくことができる。そういう時代になりましたね。

 

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