【インド株指数】インドSENSEXとNifty50
昨今、セミナーやブログのお問い合わせからインド株に関してご質問を頂くことが増えています。そこで今日は、インド株指数について取り上げます。
インドには、株式市場の主要な指標として「SENSEX」と「Nifty50」が存在します。
この2つの指数はインドの経済状況や株式市場の動向を示す重要な指標です。それぞれ独自の特性と役割を持っています。以下に、SENSEXとNifty50の違いを簡単に説明します。
インドSENSEX (BSE Sensex)とは
インドSENSEX(センセックス)は、ボンベイ証券取引所(BSE: Bombay Stock Exchange)によって編成された株価指数です。正式名称は「S&P Bombay Stock Exchange Sensitive Index」で、一般的には「BSE SENSEX」あるいは「SENSEX30」として知られています。
創設と歴史:
SENSEXは1979年4月3日を基準日とし、その日の時価総額を基準値100として算出されます。インドで最も古い株価指数の一つです。ちなみにBSE、ボンベイ証券取引所は1875年に設立され、アジアで最古の証券取引所です。1878年に設立した東京株式取引所は2番目に歴史があります。
構成銘柄:
SENSEXは、BSEに上場している約5300社の中から選ばれた、インドを代表する30社で構成されています。これらの企業は、流動性、取引規模、業種を配慮したインドの多様な経済セクターを代表しています。NYダウに近しい選出の目線ですね。
算出方法:
SENSEXは浮動株基準の時価総額加重方式を用いて計算されます。浮動株とは、株主の手元に流通している株式ですね。これにより、実際に取引される可能性の高い、流動性のある株式の影響力を比較的正確に反映させることができます。
主要企業:
SENSEXに含まれる企業は、インフォシス(Infosys)、リライアンス・インダストリーズ(Reliance Industries)、タタ・コンサルタンシー・サービス(Tata Consultancy Services)、ヒンドゥスタン・ユニリーバ(Hindustan Unilever)など、インドの大手企業が中心です。
Nifty50とは
Nifty50は、インド国立証券取引所(NSE: National Stock Exchange)によって編成された株価指数です。正式名称は「Nifty50」で、「Nifty」とも略されます。
創設と歴史:
Nifty50は1996年に組まれた、比較的新しい指数です。1995年11月3日の指数を1,000として計算しています。インド国立証券取引所、NSEは1992年に設立されました。
構成銘柄:
Nifty50は、NSEに上場している約1600社の中から選ばれた50社で構成されています。これらの企業は、インド経済の多様なセクターを網羅しています。
算出方法:
Nifty50も浮動株基準の時価総額加重方式を使用して計算されています。
主要企業:
Nifty50に含まれる企業には、HDFC銀行(HDFC Bank)、コタク・マヒンドラ銀行(Kotak Mahindra Bank)、アジアン・ペイント(Asian Paints)、バジャジ・フィナンス(Bajaj Finance)など、インドを代表する企業が含まれています。
SENSEXとNifty50の主な違い
証券取引所:
SENSEXはBSEによって管理されています。
Nifty50はNSEによって管理されています。
構成銘柄の数:
SENSEXは30社で構成されています。
Nifty50は50社で構成されています。
歴史と設立時期:
SENSEXは1979年を基準とする、インドで最も古い株価指数です。
Nifty50は1996年に設立され、比較的新しい指数です。
市場の代表性:
SENSEXは、インドの多様なセクターを代表する30の主要企業を反映しています。
Nifty50は、より広範な50の企業を反映し、より多様なセクターをカバーしています。以前はSENSEX同様、SPGIが関係していました。現在は独立しています。
取引の進化と技術:
NSE(Nifty50を提供)は、電子取引やデリバティブ市場でリーダーシップを発揮してきました。NSEはインド初の完全電子化された証券取引所であり、その技術力は高く評価されています。
BSE(SENSEXを提供)も近年、技術革新を進めており、特に取引スピードの向上に注力しています。
【インド株指数】インドSENSEXとNifty50のまとめ
SENSEXとNifty50は、インドの株式市場を代表する2つの主要な株価指数です。それぞれ異なる証券取引所の指数です。
SENSEXはBSEの30社で構成され、Nifty50はNSEの50社で構成されています。どちらの指数も浮動株基準の時価総額加重方式で算出されています。市場の動向を反映するための重要な指標として両指数とも機能しています。
SENSEXはその長い歴史と伝統に基づいた信頼性を持ち、Nifty50はその幅広い代表性と技術的な進歩で知られています。
伝統的にSENSEXは大型株が多く、Nifty50は情報通信セクターが多いという特色があります。リターンは大型株優位な昨今ではSENSEXに分がありますが、近似しています。時代ごとのトレンドを反映しています。
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