たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

米国株投資が実現してきた利回り10%の世界はどのような世界だったのか

米国株投資が実現してきた利回り10%の世界

 2019年の7月で、米国は実に景気拡大10年を迎えることになります。ほとんど暗黒のようだった2000年代から考えると、隔世の感がありますね。

 

 個別株投資家を始め、インデックス投資家も含めて米国株に関わってきたすべての投資家が大きく資産を増やした10年間だったと言ってよいでしょう。

利回り10%が10年続くということ

 例えば、S&P500を配当込みで買っていたらどうなっていたのでしょうか。

S&P500は過去10年配当込みで10%を超える利回りだった

S&P500は過去10年配当込みで10%を超える利回りだった

 こちらのグラフはブラックロックのIVVの配当込みチャートです。S&P500連動ETFの1つですね。

 

 IVVは実におおよそ4倍になっていたということです。もちろん、日本だと配当課税で2割かかってきます。そのため、このグラフよりは上昇スピードは鈍化しますね。それを割り引いたにしても、大きな資産形成ができたということです。

 

 私自身、2009年前後の資産はせいぜい1000万円程度でしたから、この間の上昇というのは殆ど体験的に頷けるところです。ある程度リスクを取っていった投資家は、さらに増やせていてもおかしくありません。

 

 利回り10%の世界というのは、10年で4倍という資産成長をさせることができる世界だということですね。

利回り10%が5年続くということ

  それでは、利回り10%が5年続くとどうなるのでしょうか。

S&P500連動ETFのVOOの5年リターン

S&P500連動ETFのVOOの5年リターン

 こちらはS&P500連動ETFであるVOOの5年リターンです。同じく配当込みですので、条件的に不利な日本ではここまでのリターンは見込めません。しかし、おおよそ1.7倍、日本でも1.5倍程度と考えると良いでしょう。

 

 利回り10%の世界というのは、5年で1.5倍程度の資産運用結果が出るというのは知っておきたいところです。

投資を恐れるあまりに、機会損失を招いていないか

 先日、楽天証券さんの取材に行ったときに「iDeCoの人気商品は預金商品」というご紹介をしましたね。実に3割の方が、iDeCoで預金をしているという話です。

 

 1990年代、あるいは2000年代の日本株のイメージしかないと、「株式投資は危険」というイメージがあるかもしれません。しかし、現実にはこれだけの運用の格差が生まれたということです。

 

 「元本割れしないから良い」という発想があるかもしれませんね。いろいろなデータがありますが、1つ確実に言えることがあります。それは現金というのは、数あるアセットの中で最も価値が相対的に減価しやすいものだということです。

 

 株、債券、不動産、金・・・。日本のデフレによる影響は様々あります。その影響の1つとして、現金の価値が不変であると多くの人に錯覚させたことも無視できないですね。高度成長期の高金利時代であれば毎年のように物価が上昇するので、通貨価値の減少は体験的に自明と言えるものでした。

 

 しかし、デフレだと国内で生活が完結していると通貨の減価が見えません。今のように世界との年収格差が生じ、インバウンドで外国の人が来やすくなって初めて、私たちの通貨の価値の減少が実感されたわけです。

今後の10年間も利回り10%を実現していくのは無理

 とはいえ、今後の10年間で利回り10%を実現していくのは無理があります。2016年ごろまで好調だったEU経済は停滞しており、中でもドイツの不調は心配ですね。ドイツ銀の年初来安値更新は、ある意味では象徴的です。

 

 中国経済も2010年代は明らかに鈍化の傾向で、高齢化を迎える今後はより難しさを増すでしょう。一帯一路政策はその危機意識の発露とみることもできます。あれだけの市場規模を持つ国でも、外需を求めるのですね。

 

 例外的に見える米国にしても、政策金利2%半ば水準で戻りいっぱい、そういう水準なのですね。もう、利上げは難しいですからね。もしかすると、再び低成長の10年を迎えるのかもしれません。

 

 いずれにしても、未来を正確に見通すことは不可能です。そういうネガティブな状況だとしても、それでもコツコツ投資を続けていくことですね。株式がペーパーアセットでは最も優れたリターンを示すことは歴史が証明しています。

 

 過度に警戒して機会損失を招くこともリスクならば、ポジションを取りすぎることもリスクなのです。

 

 どのような状況にあっても、自身が腹落ちできるポジションで投資を続けていくというのが万人に通じる投資方法と言うことになりそうですね。

 

関連記事です。

  もし1億あったらどのような運用をするのかという、ちょっと夢のあるお話ですね。利回り10%で回せたら、という仮定はなかなか危険ではあります。

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  定年退職後の生活は万人に共通する関心ごとです。株式投資などで、生活を安定化させることができれば、経済だけでなく、精神的にも安定できますね。

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  野立て太陽光も利回り10%ですが、株などとは大きく違いますね。どちらかというと転貸民泊に似ており、資産として残るものではありません。安定資産としてはもちろん悪くないですね。利回りにしたら債券よりちょっといいぐらい、というのはそういう意味です。

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