たぱぞうの米国株投資

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バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】は安定の高配当米国ETF

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】とは?

 バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】の構成銘柄は安定高配当株が多く、経費率(信託報酬)は0.06%と良心的です。そのため最も優れたETFのうちの1つと言って良いでしょう。

 

 2016年には0.09%の信託報酬でした。それからさらに値下げをし、2017年からは継続して0.08%、2019年2月からは0.06%になっています。

 

 バンガードやブラックロックのETFの優れているところは、毎年のように限界まで信託報酬を下げているところです。私が投信よりもETFを選好してきたのは、この顧客に対する誠実さも大きいです。

  

 FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスへの連動を目指しています。配当利回りは数年前まではおおむねいつも3%~3.5%あたりでした。しかし、この数年の株高で2.5%~3%前後で落ち着くようになってきましたね。それだけ米国株が人気化しているということです。

 

 VYMを上回る利回りの商品は、PFFやHYGなどある程度リスクを負った債券系のETFならばあります。しかし、キャピタルゲインも狙えるのが株式系のETFの良いところです。株式と債券のリターンならば、株式のほうが債券より圧倒的に良いことは歴史が証明しています。

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】のチャートと配当

 続いてVYMのチャートと配当を見てみましょう。

VYMの長期チャートと分配金

VYMの長期チャートと分配金

 すべての数値が順調に成長しています。米国株投資の強みとはこういうことです。投資はミクロで見るのではなく、マクロで見たほうがはるかに簡単です。成長国に投資をすることが投資の基本になりますが、その好例と言って良いでしょう。

年月 分配金$ 取引値$
2006年12月 0.175 50
2016年3月 0.56 70
2017年3月 0.599 77
2018年3月 0.63 79
2019年3月 0.652 85

 2006年から見て、分配金はおよそ3倍です。取引値はおよそ1.7倍というところです。もっとも、取引値は2016年1月にも60ドル前半まで押す場面があったので、参考数値程度に思ったほうが良いでしょう。取引値の上下があるのは株式ETFの宿命です。

 

 しかし、分配金の成長は変な商品でない、持続的成長をしている企業群ならば比較的着実なものです。もし今買って、今後も配当金が成長していくならば、10年後には5%を超える実質配当になっている可能性があります。自分年金を意識した投資というのはこういうことだと思います。

【VYM】と【HDV】との比較をしてみましょう。

 高配当というくくりでは、ブラックロックのHDVがVYMと双璧を成しています。それぞれの比較をしてみましょう。

 VYMとHDVの保有銘柄の比較

 まずVYMの保有銘柄です。

  保有銘柄 シンボル
1 Johnson & Johnson JNJ        3.63%
2 JPMorgan Chase & Co. JPM        3.42%
3 Exxon Mobil Corp. XOM        3.32%
4 Pfizer Inc. PFE        2.49%
5 Procter & Gamble Co. PG         2.43%
6 Intel Corp. INTC       2.40%
7 Boeing Co. BA         2.33%
8 Verizon Communications Inc. VZ         2.33%
9 Cisco Systems Inc. CSCO       2.33%
10 Chevron Corp. CVX        2.26%
11 AT&T Inc. T          2.24%

  かつてトップだったMicrosoftは相変わらず構成銘柄外です。JPモルガン【JPM】がランクアップしています。続くジョンソンエンドジョンソン【JNJ】はいわずとしれたヘルスケアの雄で、訴訟問題がくすぶりながらも売り上げや純利益も好調です。

 

 エクソン・モービル【XOM】は石油メジャーを代表する銘柄です。川上から川下までというのが原油下落局面でクッションの役割を果たしていますが、吸収しきれていません。業績は近年苦戦していますが、2018年以後は一服していますね。

 

 このように米国高配当銘柄が並びます。一昨年あった、世界最大級の製薬会社であるファイザー【PFE】が2017年のランク外から復活のランクインになりましたね。このように銘柄の入れ替えは適宜行われています。

 

 続いて、HDVの保有銘柄も見てみましょう。

  銘柄名 シンボル
1 EXXON MOBIL CORP XOM 9.24
2 VERIZON VZ 6.9
3 JPMORGAN CHASE & CO JPM 6.78
4 JOHNSON & JOHNSON JNJ 6.33
5 CHEVRON CORP CVX 5.92
6 PFIZER INC PFE 5.51
7 PROCTER & GAMBLE PG 4.91
8 CISCO SYSTEMS INC CSCO 4.05
9 COCA-COLA KO 4.02
10 MERCK & CO INC MRK 3.85
11 PEPSICO INC PEP 3.59
12 BROADCOM INC AVGO 3.17

 構成銘柄は似ていますが、VYMとHDVの違いを際立たせているのは1銘柄あたりの%です。VYMが常時400銘柄程度から構成されるのに対し、HDVは70~80銘柄です。そのため、構成比率が大きく異なります。また、HDVのほうがより高配当銘柄を組み込んでいますね。そのため、一時期は原油株が数多くランクインしていました。

 

 両ETFとも高配当銘柄を積極的に入れています。反面、今をときめくいわゆるFANG、フェイスブックやアマゾン、グーグル、さらにはウォーレン・バフェット氏のバークシャーハサウェイが入っていません。これらの銘柄群は高成長ながら無配です。

 

 高配当をうたうVYMにこれらの成長株が組み込まれないのは、当たり前と言えば当たり前ですね。ここがVTIやVOOとは違うところです。

VYMとHDVのリターンや経費率の比較

 次にリターンと経費率、配当利回りなどの諸々のデータを見てみましょう

  VYM HDV
保有銘柄 約400 約70
経費率% 0.06 0.08
5年リターン% 9.63 7.42
分配金利回り% 3.09 3.35

 HDVは原油安の時に石油系の株式を多く組み込んでいた影響が出ており、ややVYMに劣後します。VYMのこの数字はVTIやSPYなどと比べてもそん色なく、高配当系としては出色のリターンと言えます。

 

 直近の分配金利回りは常にHDVのほうが高いですが、2019年に入ってかなり数字が近づいてきました。 

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】のまとめ 

 弊ブログ立ち上げ以来、一貫しておススメしてきたETFの1つです。VTIに並んで、誰にでもおすすめできるETFと言ってよいでしょう。特に元本を減らすことに抵抗があり、配当金で自分年金を作りたい人には向いているでしょう。

 

 なお、楽天投信投資顧問により、楽天VYMという投信が生まれました。こちらは分配金は出ませんが、VYMの投信版となっています。 

VYMを購入する際のおすすめの証券会社

 VYMを購入する際のおすすめの証券会社は4社あります。紹介しておきます。

楽天証券

 楽天証券 では楽天VTI・VYMを扱っており、iDeCoで買えます。これは楽天証券 だけですね。また米国ETFとしても当然買えます。指値の期間が90日あるのも魅力です。

SBI証券

 SBI証券では米国ETFの定期積立サービスを行っています。米国ETFとして定期積立をしていくならば、SBI証券は外せない選択となるでしょう。

マネックス証券

 業界最長の指値期間90日ができたり、逆指値・時間外取引・株価がリアルタイムである点は米国株取引の強みです。特に、短期売買をするには米国株取引のリアルタイム株価は必須ですね。

サクソバンク証券

 サクソバンク証券の強みは、テクニカル分析のチャートが豊富なことです。売り時、買い時のアラート機能もあり、短期中期売買に強みを持ちます。FXやCFDにも強いサクソバンク証券なので、短期トレーダー向けの機能が充実しています。

  

 関連記事です。

 おすすめ1位のETFはVTIです。年齢が高くなれば分配金の高いVYMをおすすめしています。理由は単純で、元本の株数を減らさなくて済むからです。単純なリターンだとVTIのほうが高いですね。これは無配の成長株を含むからです。

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  どの証券会社で口座開設をするか。米国株取引でのおすすめの証券会社ランキングです。大手ネット証券でも米国株ができるのは3社に絞られます。各社の特徴、強み弱みをまとめました。

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  信託報酬を巡って賛否がありますが、簡単に積立ができて米国ETFが買えるという意味では優れています。米国株投資へのすそ野を広げる存在だと私は思っています。実際に私もやっていますが、リターンは悪くないですね。誰でもできるというのが強みです。

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