たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】は安定の高配当米国ETF

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】は米国株高配当ETFで人気

 バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】の構成銘柄は安定高配当株が多く、経費率(信託報酬)は0.08%と良心的です。そのため最も優れたETFのうちの1つと言って良いでしょう。

 

 2016年には0.09%の信託報酬でした。それからさらに値下げをし、2017年からは継続して0.08%になっています。

 

 バンガードやブラックロックのETFの優れているところは、毎年のように限界まで信託報酬を下げているところです。私が投信よりもETFを選好してきたのは、この顧客に対する誠実さも大きいです。

  

 FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスへの連動を目指しています。配当利回りは数年前まではおおむねいつも3%~3.5%あたりでした。しかし、この数年の株高で2.5%前後で落ち着くようになってきましたね。

 

 それでも株式ETFの中では確かに高配当なETFということになります。以前は買いの目安として3%以上の分配金利回りかどうかを見極めて売買すると比較的うまくいきましたが、今はなかなかその水準では買えません。

 

 VYMを上回る利回りの商品は、PFFやHYGなどある程度リスクを負った債券系のETFならばあります。しかし、キャピタルゲインも狙えるのが株式系のETFの良いところです。株式と債券のリターンならば、株式のほうが債券より圧倒的に良いことは歴史が証明しています。

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】のチャートと配当

チャートと配当を見てみましょう。画像はGoogle financeからです。

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2006年12月で0.175ドルの分配金です。取引値はおよそ50ドルです。

2016年3月で0.478ドルの分配金です。取引値はおよそ70ドルです。

2017年3月で0.56ドルの分配金です。取引値はおよそ77ドルです。

2017年8月で0.599ドルの分配金です。取引値はおよそ78.74ドルです。

2018年8月で0.63ドルの分配金です。取引値はおよそ87.87ドルです。

 

 すべての数値が順調に成長しています。米国株投資の強みとはこういうことです。投資とはミクロで見るのではなく、マクロで見たほうがはるかに簡単です。成長国に投資をすることが投資の基本になりますが、その好例と言って良いでしょう。

 

 2006年から見て、分配金はおよそ3倍です。取引値は1.5倍というところです。取引値は2016年1月に60ドル前半まで押す場面があったので、参考数値程度に思ったほうが良いでしょう。どうしても取引値の上下があるのは株式ETFの宿命です。

 

 しかし、配当金の成長は変な商品でない、持続的成長をしている企業ならば比較的着実なものです。もし今買って、今後も配当金が成長していくならば、10年後には5%を超える実質配当になっている可能性があります。自分年金を意識した投資というのはこういうことだと思います。

 

 銀行預金や日本株投資とは明らかに違う計算が成り立ちます。 なお、米国株投資全体の1年あたり平均リターンが6.8%という数字に近似した通りのパフォーマンスを示しています。

  1年 3年 5年 10年 2006年設定来
VYM 12.63% 8.87% 13.54% 6.96% 7.35%
ベンチマーク 12.80% 9.02% 13.71% 7.16% 7.56%

 VYMの年ごとのリターンです。先日リライトしたVTIと同様、この1年は出来すぎと思ったほうが良いでしょう。ただし、設定来で見ても1年平均リターンは7.35%であり、まずまずだと言えるでしょう。

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】の上位構成銘柄

 VYMの構成銘柄をみてみましょう。

2017年の構成銘柄

順位 銘柄 比率
1 Microsoft Corp. 5.80%
2 Johnson & Johnson 3.80%
3 Exxon Mobil Corp. 3.60%
4 JPMorgan Chase & Co. 3.40%
5 Wells Fargo & Co. 2.60%
6 AT&T Inc. 2.50%
7 Procter & Gamble Co. 2.50%
8 General Electric Co. 2.40%
9 Chevron Corp. 2.20%
10 Verizon Communications Inc. 2.10%

 大きな変動としては、組み入れ1位のマイクロソフトが2018年に外れたことですね。マイクロソフトは株価が30ドル台だったころから組み入れ比率を増やしていました。増配ペースが絶好調だったこともあり、VYMに良く合致していました。

 しかし、このところの株高で利回りが下がり、とうとう外れてしまいましたね。

2018年の構成銘柄

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 Microsoftに代わり、JPモルガン【JPM】がランクインしています。続くジョンソンエンドジョンソン【JNJ】はいわずとしれたヘルスケアの雄で、売り上げや純利益も好調です。

 

 エクソン・モービル【XOM】は石油メジャーを代表する銘柄です。川上から川下までというのが原油下落局面でクッションの役割を果たしていますが、吸収しきれていません。業績は近年苦戦していますが、2018年に入り一服していますね。

 

 このように米国高配当銘柄が並びます。一昨年あった、世界最大級の製薬会社であるファイザー【PFE】が2017年のランク外から復活のランクインになりましたね。このように銘柄の入れ替えは適宜行われています。

 

 配当は株価は市場の強弱にも左右されるので読めませんが、配当は比較的読めるからです。リーマンショックの時に、連続増配銘柄の殆どが減配せず増配を続けたことからも明らかです。

 

 投資額が大きくなってくると、スケールメリットが生まれてきますから、守りの投資が必要になってきます。そうしたときに、インカムゲインの投資術というのは知っておくと良いでしょう。

  

 反面、今をときめくいわゆるFANG、フェイスブックやアマゾン、グーグル、さらにはウォーレン・バフェット氏のバークシャーハサウェイが入っていません。これらの銘柄群は高成長ながら無配です。

 

 高配当をうたうVYMにこれらの成長株が組み込まれないのは、当たり前と言えば当たり前ですね。ここがVTIとは違うところです。

 

 VIGと同じ銘柄がいくつかあります。連続増配銘柄か、すでに高配当な銘柄か、そこがVIGとVYMの違いです。今後は分かりませんが、設定来のリターンだとVIGのほうがやや高いです。

 

 利益成長率がVTIの8.3%に比べてVYMは1.8%、この数値はかなり違いがあります。VTIが成長株も組み込んでいるのに対して、VYMは配当を出す企業、成熟した企業が多いからです。

 

 これは好みがはっきり分かれるところです。VTIのほうが配当は低いですが、キャピタルゲインを含めた値動きは良いですね。VYMの構成株式銘柄がおよそ400銘柄なので、4000銘柄近いVTIに比べるとかなり少なくなります。これは、VYMが狙うだけの高配当銘柄がそれだけ少ないことを示します。

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】セクター別構成比率

 それではセクター別の構成比率を見てみましょう。

2017年の構成銘柄

  High Dividend Yld Idx Inv
as of 07/31/2017
FTSE High Dividend Yield Index
as of 07/31/2017
Basic Materials 3.70% 3.70%
Consumer Goods 14.20% 14.20%
Consumer Services 5.90% 5.90%
Financials 13.80% 13.80%
Health Care 13.20% 13.20%
Industrials 13.00% 13.00%
Oil & Gas 9.20% 9.20%
Other 0.00%
Technology 14.00% 14.00%
Telecommunications 4.80% 4.80%
Utilities 8.20% 8.20%

 消費財(Consumer Goods)が多いのが目立ちます。VYMは構成自体はVTIと近いのですが、個別銘柄に個性が表れています。公益、通信が高く、通信だけでも4.8%もあります。公益・通信は安定高配当ですから順当といったところでしょうか。

2018年の構成銘柄

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 また、高金利下で業績が伸びてきている金融が組み入れ1位になりました。銀行はリーマンショック以後は比較的高配当です。逆に言うと、株価が上がりにくい業種とも言えます。過度な融資や信用創造を規制されていますので、リーマンショック以前のイメージとは少々異なる業界ですね。

 

 消費財も引き続いて多いです。消費財、生活必需品に特化した【VDC】というETFもあります。以前はセクター別で最もよいパフォーマンスをあげているETFの1つでしたが、この1年は停滞していますね。【VDC】も配当はまずまずです。

 

 どれを選ぶか、米国ETFをみているとワクワクしてきますね。自分の好みと、自分の信じるストーリーで軽重を付けた投資をすればよいです。

 

 VTIに並んで、誰にでもおすすめできるETFの1つがこのVYMです。特に元本を減らすことに抵抗があり、配当金で自分年金を作りたい人には向いているでしょう。

 

 なお、楽天投信投資顧問により、楽天VYMという投信が生まれました。こちらは分配金は出ませんが、VYMの投信版となっています。 

 

 関連記事です。

 おすすめ1位のETFはVTIです。年齢が高くなれば分配金の高いVYMをおすすめしています。理由は単純で、元本の株数を減らさなくて済むからです。単純なリターンだとVTIのほうが高いですね。これは無配の成長株を含むからです。

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  どの証券会社で口座開設をするか。米国株取引でのおすすめの証券会社ランキングです。大手ネット証券でも米国株ができるのは3社に絞られます。各社の特徴、強み弱みをまとめました。

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  信託報酬を巡って賛否がありますが、簡単に積立ができて米国ETFが買えるという意味では優れています。米国株投資へのすそ野を広げる存在だと私は思っています。実際に私もやっていますが、リターンは悪くないですね。誰でもできるというのが強みです。

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