ロボアドバイザーが続々と登場している
賛否両論あるロボアドバイザーですが、バランスファンド並みのリターンを示しているのは先日お伝えした通りです。そのうえで、今日はロボアドバイザーの選ぶ基準についてまとめてみましょう。
まず、有名どころでサービスを開始しているロボアドバイザーはこれだけあります。
WealthNavi | ウェルスナビ |
お金のデザイン | テオ |
野村證券 | ゴールベース |
大和証券 | ダイワファンドラップオンライン |
みずほ証券 | SMART FOLIO |
三菱UFJ国際投信 | PORTSTAR |
東海東京証券 | KALAIS |
SBI証券 | WealthNavi for SBI証券 |
松井証券 | 投信工房 |
カブドットコム証券 | FUND ME |
楽天証券 | 楽ラップ |
マネックス証券 | マネラップ |
エイト証券 | クロエ |
FOLIO | FOLIO |
これだけあると、私たち利用者も見比べて選ぶことができますね。
ロボアドバイザーのメリット
ロボアドバイザーのメリットは以下の3つです。
- お任せでできる
- 無意味な回転売買で利ザヤを稼いでいない
- 国際分散投資を基本としている
説明を加えていきましょう。
お任せでできる
まず、銘柄選定を自分でやらなくてよいのは大きなメリットです。投資に興味はあまりないけれど、資産を増やしたいという人にとっては選択の一つになるでしょう。
投資が好きな人は別ですね。例えば投資ブロガーは銘柄選定を厭いません。むしろ、趣味としてやっています。ですから、毎日のように投資をネタにして文章が書けるのです。しかし、こういう人はマイノリティです。多くの人は、放っておいて結果的に増えているほうが楽なのです。
ただし、昨今はバランスファンドも安価で優れたものが出てきています。それらと比較して考えてもよいでしょう。
無意味な回転売買で利ザヤを稼いでいない
かつての投信は組成しては買わせ、売らせ、手数料で利ザヤを稼いでいました。長期投資という考え方は無いに等しく、焼き畑農業的、あるいはイナゴの大群が次から次へと草を食むようでした。
ロボアドは為替手数料および売買手数料を取らないことを明記しています。年間の手数料だけで運用してくれるのはよいことですね。
ただし、どれも1%程度の手数料がかかります。アクティブファンド並みの手数料がかかりますから、やはりリターンなどを加味して考えたいところです。ローンチして時間が経つロボアドバイザーが増えてきましたから、きちんと実績でも評価したいですね。
国際分散投資を基本としている
世界の人口が伸び続け、世界の経済が成長を続ける限りにおいて、分散投資は主流であり続けるでしょう。私たちが住む日本だけでなく、世界、特に米国への投資は必須と言って良いです。
それがロボアドバイザーを利用することによって可能になるわけですから、特に投資初心者にとっては使い勝手が良いでしょう。国際分散投資をベースにしたリバランスが自動で行われるのは大きなメリットになります。
ロボアドバイザーの比較の基準をシンプルに考える
ロボアドバイザーの選び方ですが、3つあります。
- 手数料が1%以下か
- 国際分散投資をしているか
- システムが安定しているか
こういった視点で選ぶと良いでしょう。
手数料が1%以下か
まず手数料に着目したいですね。目安となるのは1%でしょう。0.5%というところもありますが、運用額が大きくないと難しいです。税引後のことを考えると1%というのはなかなか大きく、無視できない数字です。
また、投資対象のETFの経費率を考えると1%を超えてくる手数料のロボアドバイザーというのはどこか非効率なところがありそうです。シンプルですが、今のところ1%、資産規模によっては0.5%というのがラインになります。
米国のロボアドバイザーは0.25%が主流になっています。こうなると投資信託と経費面で競合します。魅力もさらに増すでしょう。
国際分散投資をしているか
これは先述の内容に重複しますが、国際分散投資は基本であり、現状は特に米国を含まないとリターンが小さくなります。例えば国内のみの運用だと、世界的な経済成長の果実を取り逃すことになるでしょう。
海外株や海外債券を扱っているようなロボアドバイザーがベストです。
システムが安定しているか
頻繁なサーバーメンテナンスやサービス停止はシステム不安を感じさせます。いつログインしても大丈夫というシステムの安定性が大事です。これはネット証券選びと同じですね。
ロボアドバイザーの活用のしかた
売買を一任したい、詳しいことが分からない、ということであれば自分とフィーリングの合うロボアドバイザーに預けっぱなしという手もあるでしょう。
ただ、もし私がロボアドバイザーを使いたくなるような立場、つまり投資に関してそれほどの造詣もないならば、ガイドとして使います。資金の一部を投入し、どういう銘柄を選好するのかを見極めます。
つまり、ロボアドバイザーが買っている銘柄を研究し、自分のものにします。そのためには海外分散投資をしているロボアドバイザーで、しかもメジャーなETFを扱うロボアドバイザーを選びます。参考にしやすいからですね。
この図はウェルスナビです。非常にシンプルです。誰もが知っているETFに投資しています。こういう、分かりやすいロボアドバイザーをガイドとして活用します。そうして、自分の経験と知識を増やしていきます。
リバランスもやってくれますから、債券と株式、先進国と新興国の関係性についても学ぶことが可能でしょう。
もし、自分には投資は難しい、任せてしまおうということならば残金を投入すればよいでしょう。ポートフォリオの変動が小さく、シンプルであれば真似をして、自ら運用してみるという選択も生まれてきます。
自動車で言うところの、マニュアル車か、オートマ車に似ています。自分の好みによって使い分けができそうです。
ロボアドバイザーの今後の課題
ロボアドバイザーの今後の課題はズバリ言って信託報酬です。アクティブファンドと考えると1%というのは妥当性がありますが、インデックスファンドが全盛の中にあっては見劣りがします。
リバランスの自動化というメリットがせっかくあるわけですから、信託報酬に関しては今後も引き下げを期待したいですね。長期割を導入しているところもありますから、今後も注目していきたいところです。
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ロボアドにしても、つみたてNISAにしても、何をコアにするのかという視点で見ると投資がシンプルになってよいですね。
米国株で国際分散投資をするということですね。ネット上で簡単にできる時代になりました。
リバランスを意識しすぎると、投資が面倒になるという人もいますね。私は割とざっくりとやっています。要は増えればよいのです。