たぱぞうの米国株投資

米国株/不動産投資ブログ。某投資顧問のアドバイザ。メディア実績多数。当サイトには広告が含まれます。

投資信託から米国ETFへの乗り換えデメリット

 投資信託から米国ETFへの乗り換えデメリット

 投資信託よりもETFのほうが私は優れていると思っています。そのため、買うならば最初からETFを買ったほうがよいです。このように自信をもって言えるようになったのは、米国株・米国ETFも特定口座対応になったというのが大きいです。

 

 ネット証券各社の特定口座対応はまちまちで、私がメインに使っているSBI証券もようやく2016年から対応しました。

 

 そのため私の持ち株は古いものはほとんど一般口座のままです。いったん売却して特定口座に入れなおさない理由は2つです。

  1. 利益確定の税金が20%かかる
  2. 外国税額控除をするので確定申告が必須

 この2つの理由からです。

持ち株の利益確定の税金が20%かかる

 米国株は配当は米国で源泉徴収10%を取られますが、売買益に関しては取られません。日本株と同じように、利益に対する20%を税金として納めることになります。例えば、300万で買った株が400万になったとします。

 

 すると、差額が100万円です。100万円が売買益ですから、そのうち20万円が税金になります。手取りの利益は80万円ということです。この20%はなかなか大きな数字です。

 

 数年前までは軽減税率が適用になっており、10%の課税でしたが株価回復と共に20%の課税に戻っています。

外国税額控除をするなら確定申告が必須

 外国税額控除を受けようと思うならば、確定申告が必須になっています。そのため、米国株投資と確定申告は投資額にもよりますがほとんどセットと言って良いでしょう。

 

 もし投資額が小さく、確定申告の手間賃のほうが大きいと感じられるならば、外国税額控除を放棄してしまうという考えもできます。

 

 そうすれば、確定申告の手間は省けることになります。

 

 こうしたことを踏まえて、ご質問を紹介します。今回は投資信託から米国ETFへの買い替えについてということです。

 投資信託から米国ETFへの乗り換え

アーリーさんからのご質問

 いつも楽しく拝見させて頂き有難うございます。
 お忙しい中恐れ入りますが米国ETF投資にあたりいつも疑問に思っている点をたぱぞう様に確認させて頂きたく質問させて頂きました。

 

 質問させて頂きたいことは「米国株配当金の確定申告について」です。


 私は2008年頃よりいわゆる「外国株」について投資を始めました。当初より『米国株ETF』にするか日本の外国株インデックス投資(投資信託・日本ETF)にするか迷いましたが、

  1. 当時仕事が大変忙しく確定申告の手間暇が面倒に感じた事
  2. 金額が増えたらその段階で再度、投資信託⇒米国ETFにリレー 投資すればよいと判断した事

 から日本の「外国株インデックス」投資を選択しました。

 

 しかしながら、その後もものぐさな性格から結局ずっとほったらかしにしてしまいひたすら積み立て、そのまま現在に至ってしまいました。


 幸いにも資産は順調に増え続けたため、これを機に早期リタイヤと米国ETFのリレー投資を検討しているのですが、気になったのが米国ETF配当金の税額控除の問題です。


 何かの記事で読んだのですが「外国株の税額控除」はほかにも別に収入がないとできないという記事を読んだ記憶があります。


 そうであるなら、例えば定年退職をした方等は税額控除ができないという事なのでしょうか?また外国株控除にあたり初心者がほかに何か注意すべき点等はありますでしょうか?お時間ある時で結構なので大変恐縮ですがご教授頂けると幸いです。


 参考として持っているのはETF「1680」「1681」「1550」投資信託「ニッセイ外国株インデックスファンド」等。他に日本個別株・日本個別リート・外国債券を持っています。

外国税額控除は所得が無いと、還付が受けられない

 たいへん良い時期から投資をされたという圧倒的な強みがありますね。このブログでは「これから投資を始める」という入口戦略についてのご質問が多いです。それに対して今回は出口戦略です。リタイヤ後の資産の取り崩し・運用方法についてのご質問ということになります。

 

 ちなみに、外国税額控除の計算式はこのようになります

 

所得税額×国外所得総額/所得総額=「所得税の控除限度額」

 

 そのため、所得税が無い状態、つまり収入が無い状態だと外国税額控除が受けられないということになります。

www.americakabu.com

  詳しくはこちらの記事をご覧いただければと思います。これは、これから乗り換えるというときに考慮しておいたほうが良いデメリットです。

利益の出ている投信・ETFの売却は売買益ぶんの税金がかかる

 大変良い時期、リーマンショックの直後から投信やETFを買われたという奇跡的なタイミングが利益に大きく寄与していると思われます。

f:id:tapazou:20170415170743p:plain

※ヤフーファイナンスから

 新興国ETFである1681を除いてMSCIコクサイ・インデックス連動の1681と1550はそれぞれ順当な成果を示していると言って良いでしょう。ニッセイ外国株式もベンチマークが同じですから、似たようなパフォーマンスを発揮しています。

 

 なお、これらの商品も内訳は外国株式ですので配当控除が使えません。

 

 そして、ここまで上昇してしまうと気になるのが売却に伴う税金です。売却益の20%をどうとらえるかで投資方針が変わってきそうです。もし、乗り換え先の米国ETFによる分配金だけで生活ができるならば売却は1回だけなのでスパッと乗り換えても良いでしょう。

 

 しかし、米国ETFに乗り換え、分配金をもらいつつ米国ETFの取り崩しもするようならば、悩ましいことになります。もしその時に上昇していたらさらに利益の20%が税金になるからです。今のままのポートフォリオで取り崩していくならば、一回の税金の支払いで済みます。

投資信託から米国ETFの乗り換えを私ならこうする

 大変悩ましいのですが、私ならば5段階に分けて売却、買付を行います。そして、資産の三分の一を米国ETFにします。そこで改めて新しく買った米国ETFと今持っている銘柄との比較をします。

 

 そのパフォーマンスを比べてみて、税金リスクを織り込みつつも明らかに米国ETFのほうが優れているならば、全額乗り換えても良いでしょう。

 

 せっかく利益が出ている商品を一気に売ってしまうのは惜しいです。様子見しながら、パフォーマンスを吟味して米国ETFに乗り換える。もしくは今あるMSCIコクサイ・インデックス連動商品を取り崩していく。

 

 その時のパフォーマンスから結論を出していくという方向になりそうです。

 

関連記事です。確かに魅力な米国ETF群。キャッシュであれば迷いはないのですが、すでに利益が乗っている商品を売るというところに難しさがあります。

www.americakabu.com

 自信を持って買える米国ETFです。ただし、いつかどこかで暴落することは間違いなくあるでしょう。持つリスクと持たざるリスクを勘案してポートフォリオを組むのが肝要です。

www.americakabu.com

米国株投資はウェルスナビで誰もができる時代に

米国株投資が難しそうという人へウェルスナビという選択肢

 ロボアドバイザーが流行りだした潮流というのは自分なりに押さえておきたいと思っていました。そして、非常に興味がありました。理由を書きます。

  1. 人工知能(AI)が将来、人の能力そのものを超える
  2. だれもができる米国株投資の究極形になる可能性
  3. 上昇相場と下落相場での手法に興味がある
  4. 老後、自分で運用できなくなった時に委託できる、かも

 ということです。

人工知能(AI)が将来、人の能力そのものを超える

 チェスや囲碁、そして将棋がそうであるように人工知能(AI)が人間の能力を超え始めています。すでに、投資の世界もプログラム売買に見られるように、大きな影響を受けています。それだけロボによる適切な売買がすでに可能になっているということです。

 

 今後、個別株売買も含めてロボアドバイザーが主流になる世界が来るのかもしれません。そんな時代になった時に、私たち個人投資家はどのように相場で生きていくのか、想像もつきませんね。

誰もができる米国株投資の究極形になる可能性

 米国株投資の優位性は再三記事にしてきました。しかし、実際に踏み出せる人はわずかです。なぜなら、ネット証券に口座を持ち、ドルに換金し、銘柄を選定するという手順が必要になるからです。これが、投資初心者には非常なハードルになってきました。

 

 しかし、ロボアドバイザーの手法を見ると、米国ETFを組み込むのが標準になっています。これは、投資初心者にとって大きなメリットではないかと思います。私はVTIとVYMを勧めてきましたが、それでも買った友人はわずかです。それだけ難しく感じられるのですね。

 

 そういう意味では、誰もができる米国株投資の究極系となる可能性を秘めています。契約して入金するだけで米国株投資が実現してしまうわけですからね。

上昇相場と下落相場での手法に興味がある

 これは以前のロボアドバイザー紹介記事でも書きましたが、指南役としてロボアドバイザーを活用するという方法もあります。上昇相場での順張り、下降相場での逆張り時に何を買うのかというのをすぐに学べるわけです。

 

 これは投資歴の長い私も興味があります。もちろん、投資歴の浅い人にとっては心理的な支えになってくれることでしょう。投資が趣味という人は日常社会ではほとんどいないのではないでしょうか。そういう意味でも、よい情報収集手段になります。

老後、自分で運用できなくなった時に委託できる、かも

 老後の運用のことです。まだまだ先かもしれませんが、私の親族は父を除いてだれも投資をしていません。投資に対する理解もありません。つまり、私に何かあった時に、正しく資産を処理できるとはちょっと思えません。

 

 それが、ロボアドバイザーという受け皿があれば、運用を継続できるかと思いました。まだまだ先で想像がつかないのですが、そういう手段になるかどうかも含めて検証したいと思っています。

ウェルスナビを始めてみました

 そうは言っても、実はウェルスナビが登場するまでは投資ロボアドバイザーを実際やろうとは思いませんでした。気になったのは、私が当初から推薦しているVTIをポートフォリオに組み込むことが分かったからです。

f:id:tapazou:20170411221816p:plain

 これには驚きました。この図のETF銘柄選定の手順が殆ど私と一緒だったからです。ETFが個別株に比べてはるかに簡単なのが分かると思います。

 

 己を知り、相手を知れば百戦危うからず。どうしても自分の興味を押さえきれなかったので、実際にウェルスナビを始めてみました。

 

 私は投資が趣味で、ブログを書くぐらいの最低限の知識があります。また、20年近くの投資歴があります。さらには趣味が高じて某投資顧問さんにてアドバイザーをしています。

 

 それはズバリ、ロボアドバイザーの手法を知りたいということです。今後継続的にレポートしていきたいと思っています。同時に、個別株やETFの投資も継続していきますから、手法を比べて研究を深めていきたいところです。

 

 ちなみにウェルスナビの手数料は預かり資産の1%(現金部分を除く、年率・税別)で安くはありません。

数あるロボアドバイザーの中からウェルスナビを選んだ理由

 ウェルスナビの特徴は、

  1. 米国株の比較的メジャーなETFを扱っている
  2. コアはVTI
  3. SBIとの連携が魅力

  ということです。

米国株の比較的メジャーなETFを扱っている

 米国株はS&P500に見られるように基本的には右肩上がりです。聞いたことの無いような名前の会社の成長性に期待したり、大暴落している会社の復活に賭けたりしなくても、じわじわと上昇するのが基本です。

 

 そのため、安定業績の大型株でも十分に利益を乗せることができます。実際に私が持っている株式もほとんど有名な多国籍企業群です。流動性の高い、人気あるETFを中心に据えるのが基本です。

 究極系?としてVTIがドーンと来ている

 VTIとサブ的、サテライト的に購入するETFが何なのか、非常に興味があります。

 

 逆に言うと、口座を持つだけでベテラン投資家と同じようなポートフォリオを組めるロボアドバイザーというのは時代の進化を感じます。日本でもこのようなサービスが広がれば、投資が常識になるのではないでしょうか。

SBIとの連携が魅力

 SBI証券と連携をしています。そのため、口座数で今後順調な伸びが見込まれます。このことは、データの蓄積や運用資産の大型化に伴う、より安定的なシステム運用に繋がります。

 

 資産を任せるわけですから、安心安定のシステムが良いのは間違いありません。今後も継続して記事化してみたいと思います。

 

関連記事です。こちらで比べれば比べるほどウェルスナビが気になっていました。

www.americakabu.com

積立NISAと特定口座のメリットデメリットを踏まえた提案

 積立NISAで広がる投資の選択肢

 積立NISAが2018年1月1日から始まります。20年に及ぶ無税の積立期間ということで、長期投資を活性化する制度であることは間違いありません。従前の手数料ばかり高い投信を門前払いし、厳選した投信のみが対象になります。

 

 そのため、投資歴の浅い人やこれから投資を始めようとする人も、商品を比較的安心して選びやすい制度ということになるでしょう。実質的に高品質な米国ETFが今のままだと買えないなど問題はありつつも、日本の投資環境を変える制度になる可能性が高いです。

 

 さて、今回はその積立NISAに関わるご質問をいただいていますので、ここに紹介します。

積立NISAと特定口座のメリットデメリット

NISAデビューの初心者さんより

 はじめまして。いつもブログを拝見しております。投資歴が無い私にとって毎日目から鱗の情報ばかりです。実がある実戦的な情報をお教え頂きありがとうございます。

 

 さて本日は質問させて頂きたくご連絡致しました。それはNISA口座に関することです。現在NISA口座を開設しており当初は先進国株式の投信にて運用しようと考えていました。

 

 しかし、貴ブログを拝見し自身で他にも情報を収集するにつれ長期投資に向く米国株・ETFにてNISA口座を運用したいと思うようになりました。

 

 ここからが質問です。来年から「積立NISA」が始まる様ですが、現時点でのNISA口座を使用し米国ETF(もしくは個別株)を積み立てるのは長期投資として正解でしょうか。(私自身は来年現行NISAから積立NISAへと移行する予定です。)


 それとも最初からNISA口座を使用せず特定口座で買い付けていく方が先々のメリットは大きいでしょうか。これは積立NISA制度がまだ詳細がはっきりしていないため、回答しにくいところかもしれません。

 

 もしお答え頂けるようであれば近くに開催されるであろう金融庁主催の説明会以後でもけっこうですのでご回答頂ければ幸いです。参考までに私の状況ですが、20代後半で総資産は200-300万ほどあります。

 

 その内リスク資産に回せる金額は現在100万円ほどです。ここから月々8万円ほどの予算で投信や米国ETFに積み立てていきたいと考えています。

 

 質問が要領を得ず申し訳ありません。もしご回答頂けるのであればブログ・メール等何でもけっこうです。ぜひよろしくお願いいたします。

月々8万円という投資額から考えられる投資方法

 月々8万円の投資ですから、年間にすると12×8、96万円ぶんの投資ができるということになります。仰るように投資初心者ということであれば、金融庁が勧めている投資初心者向けの路線に乗り切ってしまうという方法もあります。

積立NISAと確定拠出年金iDeCoを活用する例

 まず、積立NISAで月3万円ちょっと積み立てます。年間で40万になるようにします。

 

 同時にiDeCoで月々2.3万円積み立てます。年間で27.6万円になります。これは企業年金に加入していない場合です。企業年金に加入していると公務員などと同じく月に1.2万円、年間14.4万円が上限です。ここでは加入していないものとして考えます。

 

 積立NISAと確定拠出年金iDeCoを組み合わせると年間67.6万円積み立てられます。残りはおよそ30万円になります。この30万円を特定口座で運用します。

 

 具体的な商品例ですが、

  • たわらノーロード先進国株式
  • DCニッセイ外国株式インデックス
  • 大和-iFree NYダウ・インデックス(S&P500連動なら言うことなし。NYダウ連動です。北米対象はまだ少ないです)

 こういったものになります。他にもありますが、その時の経費率が最安なものをサックリ選べばよいでしょう。他にもeMAXIS Slim 先進国株式インデックスはidecoあるいは積立NISA対応されれば魅力になります。現状は取り扱いがありませんが、著名ですので情報までです。

 

 たわらノーロード先進国株式、DCニッセイ外国株式インデックス、どちらにしようかと時間をじっくり割いて考えるのはあまり意味がありません。というのも、連動先の指数、ベンチマークが同じだからです。

 

 わずかな手数料の違いはありますが、ほとんどドングリの背比べです。ほんの0コンマの%ですから、運用額を考えれば無視して良いでしょう。

 

 たわらノーロード先進国株式、DCニッセイ外国株式インデックス、この2つの投信はMSCIコクサイ インデックスに連動します。これは、日本以外の先進国株の株価指数です。これに対しiFree NYダウ・インデックスはNYダウ連動です。私ならばS&P500連動の投信が出るまでのつなぎにNYダウ連動を選びます。

 

 のこりの30万を、米国ETFに振っていけばよいと思います。米国ETFに投資をする中で、自分の適正も分かります。

 

 適正というのは、相場と向き合うのが好きかどうかということですね。それと、この2つの制度は税制上非常なメリットがありますから、この枠を使い切るというのは良い選択だと考えます。特に20代であれば投資期間が長く、時間のメリットがありますからより有利です。

米国株ETFを活用する例

 積立NISAと確定拠出年金iDeCoを活用する場合の欠点は2つあります。

  1. 相場が好きな人には物足りない
  2. MSCIコクサイ インデックスが微妙

f:id:tapazou:20170408152256p:plain

相場が好きな人には物足りない

 相場が好きな人にとっては、積立は物足りません。淡々と自動で積み立てていくだけだからです。これは便利な反面、退屈です。長期投資というのは私のような個別株中心の投資家でさえ暇ですから、積立ならばさらにそうでしょう。

 

 また、買える商品が限られます。積立NISAは条件上ほとんど投信しか買えません。自分は相場が好きで、研究も深めたいというならば、最初から米国株ETFを現行NISAや特定口座で買ってしまうという手もあります。完全に適正によります。

MSCIコクサイ インデックスが微妙

 また、これも好き好きですが、MSCIコクサイ インデックスは先進国株式から日本を除外した、日本人向けの指数です。私は個人的にはあまり好きな指数ではありません。ただ、国と地域の分散がきくので人によっては好きな指数という人もいます。

 

 先進国は日本に限らずどこも低成長です。例外的にアメリカやオーストラリアが成長しています。税制的にはイギリスも魅力です。それを踏まえ、アメリカやオーストラリア、イギリスに傾斜投資しようということができません。つまり、低成長の先進国を取り込んでしまっている指数ということです。

f:id:tapazou:20170409114701p:plain

※グーグルファイナンスから。S&P500ETFのSPYとMSCIコクサイ インデックスTOKの比較チャート。2011年以降の乖離が大きくなっています。

 

 ですから、現行NISAや特定口座で米国株ETFや個別株を買うという手もあります。ただ、自分で投資先を調べるという手間がかかりますから、自分の適性を見極めてからということになりますね。

 

 ズバリ言いますと、特定口座で個別に米国株ETFを買うデメリットは税金と手間です。ただ、その手間は投資好きにとっては魅力の1つになります。投資に取り組み、自分の適性が分かってからまた振り返ってみるというのもアリですね。

 

関連記事です。

保険で資産運用をしようと考えないことですね。特に貯蓄性保険は経費率が全く見えてきませんので、お察しです。

www.americakabu.com

 こういう数字を見ちゃうと、米国株ETFを本場の米国市場で買いたくなります。

www.americakabu.com

20代30代の人たちに是非知ってほしい複利の威力です。

www.americakabu.com

積立NISAを簡単にまとめました。

www.americakabu.com

VTI・VYM・HDV、長期投資に適したETFはどれか

 VTI・VYM・HDVという大人気米国株ETF

 VTIはバンガードの主力ETFです。ブラックロック、スパイダーの2社はそれぞれIVV、SPYというS&P500連動ETFが最も運用額が大きいです。唯一バンガードはS&P500連動ETFであるVOOよりもこのVTIが運用額トップです。

 

 米国市場に上場する4000銘柄超の銘柄群からなるETFです。米国の成長を殆ど取り込むことができるETFと言っても良いでしょう。このVTIは「たぱぞうの米国株投資」を立ち上げたころからの推奨銘柄です。

 

 VYMは同じくバンガードの高配当に特化したETFです。とはいえ、組み入れ銘柄数は400銘柄を超えていますから、分散はかなり効いています。このVYMも「たぱぞうの米国株投資」を立ち上げたころからの推奨銘柄です。

 

 HDVはブラックロックの高配当に特化したETFです。VYMとの最も際立つ違いは、石油銘柄の割合が比較的大きいことがあげられます。ベンチマークはVYMと違うものの、高配当にフォーカスしたETFということで、非常に似通った値動きになっています。

 

 さて、これらを踏まえてご質問を紹介します。

VTI・VYM・HDV、長期投資に適したETFはどれか

たぱそう様


 はじめまして。OSGと申します。いつもブログ拝見し、勉強させていただいております。お忙しい中大変恐縮ですが、たぱぞうさんによろしければご見解を頂ければと思いご連絡させて頂きました。

 

 結論からずばり申し上げると、積立NISAに投資するなら、VTIとVYM、HDVのどれがより良いリターンを得ると思われますか?僭越ながら、わたくし投資歴は10年ほどになります。とはいえ、日本株をちまちまと続けていた程度で損益はややマイナス。

 

 個人型確定拠出年金の対象拡大をきっかけに、最近少しずつ勉強を始めた若輩者です。山崎元さんやカン・チュンドさんの本から始まり、マルキール氏のランダムウォーカーを読み、今はシーゲル教授の赤本やたぱぞうさんらご先達のブログを読んで勉強させていただいております。

 

 現在、財形で貯めたお金が少々ありますので、NISAを使って長期投資を計画しております。まだ未確定ですが、積立NISAで米国ETFが使えそうなら、夫婦あわせて(年80万円+配当再投資)×20年以上の積み立てをしてみたいです。


 個別株も考えましたが、やはり初心者の自分にはまだ早いと思い、ひとます現行NISAで年120万円の米国ETF購入を検討しております。前置きが長くなりましたが、そこで悩んでいるのが上記の質問です。

 

 第一候補はHDVが良いかなあと思っています。HDVは高配当戦略に適しているうえ、ヘルスケアや必需品等のディフェンシブセクターも網羅しており、また高騰率も少し抑え目なので成長の罠対策にもなり、順調に株数を増やせるかなと考えたからです。

 

 しかし外国税10%がかかる配当部分が多いことを考えると、NISA枠を生かしてキャピタルゲインを狙い、かつ分散の効いたVTIの方が無難で良いのかなとも思います。

 

 しかしどちらも絞り切れず、今はその中間的ポジションのVYMの方が良いのかなとも考え迷っております。ただ高騰してしまうと配当再投資の効果が薄れ、中途半端な結果になりそうな予感もします。


 いかがでしょう?たぱぞう様ならこの中で順位をつけるならどれが良いと思われますか?どのETFを選んでも国内定期預金よりは良いリターンになると思いますし、迷うなら分けて購入すれば良い話なのですが、それでも少しでも良い結果がほしいと欲が出てしまう次第です。

 

 もちろん投資は自己責任ですので、仮にご意見を採用した結果が悪くなっても、たぱぞう様にクレームを言うつもりは毛頭ございません。あくまでご参考として、ご意見を頂戴できませんでしょうか?


 お忙しいとは存じますが、少しお手すきのときで結構ですので、どうかよろしくお願い申し上げます。

 

 ということです。ご質問いつもありがとうございます。ただ、積立NISAは大変残念なことに今のところ対象外になるようです。金融庁によると、積立NISAは投資対象を絞るということで、数十本程度の投信になりそうです。

 

 今度、金融庁でブロガー向けの積立NISAに関する質疑イベントがありますので、確認してきたいと思っています。そのためここでは、積立NISAには触れずに、VTI・VYM・HDVと長期投資に絞ってお話をします。

VTI・VYM・HDVの甲乙はつけがたい

 単純な取引値の値動きですと、やはりVTIが優れています。下図はおおよそ6年のチャートです。長期投資を念頭にしていますので、もっと長期で見るべきですが、HDVを始め、さほど歴史が長くありません。

 

 そのため、VTI・VYM・HDVとそれからS&P500連動ETFであるSPYを加えた中期チャートにならざるを得ません。

f:id:tapazou:20170401152843p:plain

※グーグルファイナンスから

 どれも6年ですばらしい成長をしています。

 SPY   85パーセント

 VTI  85パーセント

 VYM  78パーセント

 HDV  64パーセント

 このようになっています。この中で一番パフォーマンスがすぐれているのがSPYやVTIです。

 

 VYMとHDVはやや差が開きつつあります。HDVに多く含まれている原油株が不調ですから、ある意味では妥当な結果ということになります。ただ、資源メジャーは独自の強みがありますから、原油市況が好転したときには高パフォーマンスが期待されます。

 

 原油株の今後をどうとらえるかというところがポイントになりそうです。私はやはり、VTI・VYMに魅力を覚えます。運用会社を分散させるということならばブラックロックを組み入れるのも手ですが、ブラックロックの場合はIVVのほうが競争力があります。

 

 なぜかというと、IVVの経費率は同じS&P500連動ETFでバンガードの商品であるVOOに勝っています。運用額もそうです。IVVはブラックロックの旗艦ETFとも言える商品です。そのため、ブラックロック社のプライドをかけて経費率を下げてきています。

 

 IVV・VTI・VYM とする手もあります。

 VTI・VYM・HDV これは配当重視型ですね。

 

 いずれにせよ、どれも優れた商品です。あまり掘り下げて悩まなくても良いような気もします。40歳以下ならばIVVやVTIの比率を高めに、40歳以上ならばVYMの比率を高めて配当吐き出しによる自分年金を視野に入れます。

 

 とにかく、外貨で投資をするということ。ここにたどり着いただけで、投資の何割かは成功したようなものです。投資というのは成長する国、銘柄にするものです。ただし、銘柄選別は難しいものです。

 

 簡単なのはETFのように網羅的な商品を買うことです。マクロならば成長が予測しやすいからです。あとは購入する時機も大切ですから、ゆったりと相場と向き合っていきたいですね。

 

関連記事です。IVVの経費率からブラックロックの本気を感じます。

www.americakabu.com

 現行NISAと米国株投資の考え方です。

www.americakabu.com

 この方法でETF研究を深めるという手もあります。

www.americakabu.com

 シンプルに債券を組み合わせてみるという手もあります。

www.americakabu.com

個別銘柄、ETF買付、それぞれどこの証券会社を使って投資をするかというのも大事な観点です。

www.americakabu.com

米国株、おすすめの株式・ETF

米国株だからこそ、おすすめというのが言える

 結論から書きます。米国株、米国ETFでおすすめなのはVTIとVYMです。S&P500連動のIVVやVOOでも良いでしょう。日本株ならばズバリこれ、というのは私は言えません。日経平均やTOPIXが右肩上がりではないからです。

続きを読む

NYダウ30種やS&P500への投資は最高の投資になりえるか

ニューヨークダウ30種、S&P500、ラッセル2000とは

 ニューヨークダウ30種、S&P500、ラッセル2000、これらは米国株市場の株価を指数化したものです。この中で最も有名な指数はニューヨークダウ30種です。米国株価が話題になるときはほとんどこの指数が用いられています。

続きを読む

老後の年金をどのように米国ETFで作るか

老後の自分年金づくりを想定して投資をしています。

 私が高配当株に重点投資をしているのは、ひとえにインカムゲインを狙った投資だからです。これは、そのまま老後に手取りの年金のような活用を考えています。老齢基礎年金と厚生年金は今後の先行きが不透明だからです。

続きを読む

バンガードETFの2017年経費率改定まとめ

2017年に改定されたバンガードETFの経費率一覧

 バンガードの経費率が立て続けに改定されています。毎年のように経費率を下げてきているバンガードの商品群ですが、下記のようになりました。

ティッカー 名称 経費率 改定前
VEU バンガード®・FTSE・オールワールド(除く米国)ETF 0.11% 0.13%
VGK バンガード・FTSE・ヨーロッパETF 0.10% 0.12%
VPL バンガード・FTSE・パシフィックETF 0.10% 0.12%
VSS バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)スモールキャップETF 0.13% 0.17%
VWO バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF 0.14% 0.15%
VT バンガード・トータル・ワールド・ストックETF 0.11% 0.14%
BNDX バンガード・トータル・インターナショナル債券ETF(米ドルヘッジあり) 0.12% 0.15%
VWOB バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETF 0.32% 0.34%
VYM バンガード・米国高配当株式ETF 0.08% 0.09%
VXUS バンガード・トータル・インターナショナル・ストック(除く米国)ETF 0.11% 0.13%
VWINX バンガード・ウェルズリー・インカム・ファンド 0.22% 0.23%
VTIP バンガード・米国短期インフレ連動債ETF 0.07% 0.08%

※バンガードのサイトから適宜作表

続きを読む

米国株の手数料を踏まえた売買のしかた

 米国株ETFの買付手数料が案外高い

 米国株ETFの手数料に関してご質問を頂きました。ここに紹介します。

 

-----------以下抜粋して引用。

 米国株ETFの買い付け手数料は案外高額なので、100万単位で買い付けないと手数料がかかりすぎます。国内でもETFの手数料が下がってきているため、海外ETFをわざわざ買う必要あるのか迷っています。

 

 たぱぞうさんが、海外ETFで資産の大部分を投資されているのは、市場の成長性と安定性によるものでしょうか。100万以上でないと手数料が高くなりますが、分配金の再投資をする際は、たぱぞうさんはどれくらいの金額を再投資されていますか?

 

 私ならMMFにいれて100万になってからETFを買いそうですが、そうなると分配再投資の醍醐味が薄れそうです。たぱそうさんのご意見をお伺いで来たら幸いです。今日も寒いですが元気でお過ごしください。

 ------抜粋終わり

 ということです。早速比較しつつ考えてみました。

ネット証券3社の米国株ETF買付手数料

マネックス証券の米国株取引の手数料、費用

マネックス証券の米国株手数料

マネックス証券の米国株手数料

※マネックス証券から

 ざっくりと、上限20ドルということです。これは、以下に紹介するSBI証券と同じです。両社とも互いを意識してサービス向上を図っています。

SBI証券の米国株取引手数料

SBI証券の米国株取引手数料

SBI証券の米国株取引手数料

 ※SBI証券から

 前述のとおり、マネックス証券と全く同じ料金体系です。上限20ドルということです。1部のETFやNISA関係は手数料無料です。

楽天証券の米国株式手数料

楽天証券の米国株取引手数料

楽天証券の米国株取引手数料

※楽天証券のサイトから引用

 

 以前はマネックス証券が一番安かったのですが、現在ではネット証券3社とも同じ値段になっています。

 米国株分配金の再投資をどのようにしているのか

 私の月々の分配金の平均は手取りで2000ドルから1000ドルちょっとというところです。これをすぐに再投資に回すことはしていません。だいたい日本円ならば100万円、あるいは米ドルならば1万ドル貯まったら、新規買いか追加購入をすることにしています。これは、追加投資の入金も含めてです。

 

 とくに強いこだわりがあるわけではなく、一般口座時代のクセです。

 一般口座だといくらで買ったか、その時の為替も含めて記録していないと、確定申告できません。そのため、頻繁な売買だと記録の手間が煩雑だったためです。今は特定口座で買っているので、関係ありません。

 

 また、ある程度まとまった金額で購入するのは手数料が高かった時代のクセでもあります。今は安くなりました。基本の0.45%をどうとらえるかですが、短期で売買するならば高いと言えます。売買の往復で0.9%です。しかし、何十年も持とうと考えるならばそこまで神経質にならなくても良いと思います。

 

 米国ETFで信託報酬0.45%と言えば割高の部類に入ります。その1年分の信託報酬分を買付・売却手数料で取られるということになりますね。

NISA口座ならば米国株買付手数料が無料になる

 NISA口座で買うという手もあります。

 買付時に限り、米国株ETFの手数料が無料になるからです。SBI証券では無料、楽天証券・マネックス証券ではキャッシュバック対応になっています。

 

 ただし、NISA口座で米国株ETFを買うと、外国税額控除の対象になりません。つまり、高配当のETFを買うと、米国での源泉徴収分が戻ってきません。

 

 ちなみに私は、昨年度NISAでVTIをほとんど120万の枠ぎりぎりまで買いました。四半期当たり、6ドル程度の外国源泉徴収を取られています。年間でおおよそ24ドルというところです。

 

 手数料は無料ですが、5年間外国税額控除を受けられないことを考えると、単純に125ドル程度控除できないことになります。それでも、NISAは20%の日本国内配当税がとられませんので、まあ良しとしています。

 

 英国株や豪国株、フィリップモリスならば源泉徴収課税が殆どありませんので、NISA口座ならば実質100%近く配当金を得られることになります。ちょっと質問の趣旨とは外れてしまいますけどね。

米国株ETF・株式の手数料のまとめ

 結論です。長期投資家は買付、売却に関わる手数料はあまり気にしなくてよいと思います。もちろん、5ドルの株を5ドルの手数料で1株買うような、ワイルドなスタイルは論外ですが、数十万単位で買うならば十分手数料負けしない運用ができるのではないでしょうか。

 

 逆に、短期投資家がデイトレードめいたことを米国株あるいは米国ETFで行うのはよほど勝率が高くない限りは向きません。売買往復0.9%の手数料と考えると、効率が悪すぎるからです。

 

関連記事です。これもご質問から作成した記事です。

www.americakabu.com

 これもご質問から作った、損益通算の記事です。

www.americakabu.com

 生活必需品セクターETFです。

www.americakabu.com 

2017年に買いたい米国株と米国ETFのまとめ

2017年、買いたい個別株銘柄をピックアップ

 あけましておめでとうございます。

 今年も無事に新年を迎えられたこと、本当にうれしく思います。

 そして、こうしてブログを続けられるのも皆様のおかげです。

f:id:tapazou:20161226132116p:plain

 昨年も一昨年に引き続き、本業で出版物を出すことができました。至らぬところは多々あれど、仕事と趣味で思いを表現する場に恵まれたことに感謝し、皆様のご恩を忘れずに日々過ごしたいと思います。今後もよろしくお願いします。 

続きを読む

S&P100の連動ETF、iシェアーズS&P100ETF(OEF)

iシェアーズS&P100ETF(OEF)は時価総額上位100銘柄の米国株ETF

 有名な指数にS&P500があります。スタンダード&プアーズ社、S&P500は米国株時価総額上位500の指数ですが、これはもっと大型の企業を集めたものです。数字のとおり時価総額上位100位までの企業を集めた指数ということになります。

続きを読む

海外ETF売買ランキングから市場動向を見てみる

海外ETF売買ランキング2016年10月

 

 海外ETFの売買ランキングです。SBI証券と楽天証券のランキングを紹介します。保有ランキングが長期投資の動向を知るのに適しているのに対し、売買ランキングは個人投資家の短期的動向を知ることができます。

f:id:tapazou:20161022115022p:plain

マレーシア・ペナンの街中アート。

続きを読む