老後の自分年金づくりを想定して投資をしています。
私が高配当株に重点投資をしているのは、ひとえにインカムゲインを狙った投資だからです。これは、そのまま老後に手取りの年金のような活用を考えています。老齢基礎年金と厚生年金は今後の先行きが不透明だからです。
国家が国民の老後をそっくりまるごと面倒見てくれる時代は終わりつつあり、1人ひとりが自立した老後の資金作りを求められる、そんな時代が迫りつつあるのではないかと感じています。
その経済的対策はシンプルなものです。
- 将来の収入を増やす
- 支出を絞る生活習慣を身に付ける
この2つだけです。
「将来の収入を増やす」 私は収入を増やすためには米国ETFや米国高配当株が良いと考えています。成長国であり、世界のルールを決めるというアドバンテージがあるからです。購入後の株価上昇というのはあまり想定していませんでしたが、キャピタルゲインも今のところ大きく成長してきています。
「支出を絞る生活習慣を身に付ける」 支出を絞るためには、若いころの経済感覚を失わず、給与の少なくとも2割は貯蓄、あるいは投資に回すという発想が大事です。そうなると、クルマは持たないか中古、住宅は年収の3倍以内、通信は格安SIMという選択になりました。
私のクルマは友人から廃車にする予定だったものを譲り受けたもので、13年物のビンテージ品です。支出を絞った、身の丈に合った生活のシンボル的な存在で、大変気に入っています。
さて、長くなりましたが、ご質問を頂きましたので紹介します。いつも記事ネタをありがとうございます。なお、意見や助言はおこがましくてできません。また、当然ですが責任も負えません。
ここではあくまで「たぱぞう」と読者の皆さんで投資を考える場、というスタンスで読んでいただければと思います。購読無料ブログとはそういうことですので、ご了承いただければと思います。
老後の年金に不安を感じる・・・
いつもブログを拝見させていただいております。
問合せ項目がありましたので、恐縮ではありますがご相談させていただきます。今更ですが老後の年金に不足を感じ、投資を検討し始め数ヶ月が経ちます。当初は毎月積立のインデックスファンドを検討しておりました。
しかし、インデックスブログ→米国株ブログを拝見して、米国株に傾倒してしまいました。こちらは、株も投資信託も買ったことのない素人です。個別銘柄は今のスキルでは不可能なので現段階では、米国ETFに注目しております。
将来の年金として、米国株ETFで資産形成しようと考えております。ご意見をお聞かせ願います。
●投資期間
現在47歳、定年65歳までの18年間(期間が短い)
●投資可能額
毎月25万円積立て、一年間に3回程度ETFを、買い増して行こうと考えています。
25万円✖️4か月=100万円
1年に3回、1回につき100万円、年間300万円分のETFを購入する。
このサイクルを18年間継続する。
また、手元にある預金800万円も投資する。
買い方は、80万円を10回に分けてETFを購入する。
●購入予定銘柄
①IVV,VOO,VTI (値上がり益ねらい)
②VYM,HDV (配当金ねらい)VDC,XLP,VHT(セクター別)
の中から、1~2つ選択。まずは、コアとして①を、その他に②を組み合わせた形で検討。②は1~2つに絞りたく、内容はかぶらないもの。
●質問1
現在47歳から18年間の投資をする場合、配当金と値上り益のどちらを重視して行くのか悩んでいます。自分としては値上り益を重視したいと考えています。
そこで、
①の中の商品と②の中の商品の組み合わせの相性が良いものは、どれでしょうか。
また、①②の適正な配分(6:4,7:3 など)をアドバイス願います。
あるいは、いろいろ組み合わせるよりもS&P500のIVVかVOOの1つの方が良いのか?
配当をもらいつつ、値上がり益も得たいと欲張ってしまいます。アドバイスいただければ幸甚です。
老後の年金づくりには殆ど非の打ちどころのない発想
米国ETFを中心とした老後年金づくりはほとんど私と同じ考えです。ここにあげられているETFはどれもこれも素晴らしい商品群で、安定成長の可能性が高いと考えられているものばかりです。
ご質問の内容を整理します。投資期間は18年間です。
- 年間3回100万円の投資をどうするか
- 手元預金800万円をどうするか
- 値上がり狙いと配当狙いの共存をどうするか
1「年間3回100万円の投資をどうするか」
私も投資は年に数回です。買いたい銘柄をいくつか絞っておき、少し下がったタイミングで買います。これは、キャッシュポジションとの調整で機械的に行っています。
まだまだ手数料が気になりますし、私の場合はもともとが逆張り投資家ですのでこういう買い方になるということです。年間ドルコスト平均法です。普通はドルコスト平均法は月間で買いますが、まあいいでしょう。
2「手元預金800万円をどうするか」
今回の質問のミソはここではないかと思っています。質問者様は、よく調べて安定的なETFを選別されています。知識面ではかなり蓄えられているとお見受けします。
ここで足りないものはズバリ「経験」です。経験が無いと、市場の上下動に動揺しやすい、短期の上下を気にしてしまう、という傾向があります。投資方針がぶれやすく、機を逸しやすいのです。
せっかく100万円ずつの購入を計画しているわけですから、数年単位で相場に付き合い、逐次資金投入をしていくのが理想だと考えます。その間、情報を集め、相場を眺め、経験を蓄積していけばよいと思います。
100万円ずつ、年数回投資というのはなかなか暇なものです。ついついポジションを大きく取りがちですから、やってみると意外に難しいということがわかると思います。買いたい気持ち、売りたい気持ち、これをコントロールしていくことです。それが相場には欠かせません。
3「値上がり狙いと配当狙いの共存をどうするか」
投資期間18年をどう考えるかですね。私ならばこうします。
インカムゲイン系ETF4割
キャピタルゲイン系ETF4割
セクター系ETF2割
投資期間がもっと長いならばキャピタルゲイン系ETFに比重を置くべきでしょう。しかし、およそ20年ですから、分配金受け取りも具体化しておきたいと私ならば思います。
ちなみに1年前までVTIなどは2%後半の配当がありましたが、今は1%後半まで落ちていますね。なにしろ、難しい時期であることは間違いありません。
セクター系はVDC,XLP,VHTと生活必需品、あるいはヘルスケア系ですね。薬価引き下げの話があることからVHTはやや停滞しています。VDCとXLPは最強のETFとも言われる生活必需品系、安定的なパフォーマンスと、そこそこの分配金が魅力です。
極端にどれかに振れることがなければ良いのではないでしょうか。ですから、キャピタルゲイン系もIVV,VOO,VTI というふうに、分散しておけばより安心だと思います。経費率の競争がありますから、どこを買ってもその恩恵を受けられるようにしておけば良いと思います。
いずれにせよ、個別株が無いということで安定感あるポートフォリオとなりそうです。さて、みなさんならばどうポートフォリオを組みますか??
関連記事です。米国株手数料が気になりますね。
グランビルのように200日線に注目した、こういう買い方もあります。私はこの買い方に近いです。
VYMはバンガードの高配当ETFです。当ブログ立ち上げのころから紹介しています。一生もののETFですね。この記事を読んで買った方はすでに20%以上の含みがあるのではないでしょうか。でも、毎年何十パーセントもリターンを期待するような商品ではないですね。
VTIはバンガードの米国市場すべてをカバーするETFです。これも当ブログ立ち上げのころから紹介しています。これも一生ものです。紹介してから1年で20%以上と非常に上がっております。しかし同じく毎年何十パーセントも上がる性質のものではありません。