iシェアーズS&P100ETF(OEF)は時価総額上位100銘柄の米国株ETF
有名な指数にS&P500があります。スタンダード&プアーズ社、S&P500は米国株時価総額上位500の指数ですが、これはもっと大型の企業を集めたものです。数字のとおり時価総額上位100位までの企業を集めた指数ということになります。
iシェアーズS&P100ETF(OEF)のベータ値は0.94です。ある意味当然ですが同じように超大型株を扱うダウ30種に近似しています。
iシェアーズ米国超大型株ETFという名称で東証にも上場しています。iシェアーズ米国超大型株ETFこと1587がそうです。私は為替の影響が入るのが好きではないので米国株式市場上場の商品は直接ドルで買うようにしていますが、円建てで買いたいならばiシェアーズ米国超大型株ETF(1587)のほうが便利でしょうね。
そして、株高と円安が重なるとダブルで上昇します。
iシェアーズS&P100ETF(OEF)のチャートと分配金
※画像はブラックロックのサイトから
この10年で分配金込で84%のリターンです。ただ、設定が2000年10月なのですが、設定来でのパフォーマンスは81%です。つまり、設定来のパフォーマンスが10年パフォーマンスに劣後しています。
2000年のITバブルと2008年のリーマンショックが影を落としています。
この2つの危機の時に示した谷が深すぎたせいか、2000年~2011年までは分配金込でもトントンの成績しか残せませんでした。
S&P100が時価総額でのランキングなので、値がさ成長株がコケると一緒になってこけてしまう弱さがあります。それが2000年~2011年の低パフォーマンスにつながっています。
この間のパフォーマンスは底値で約-45%を示しています。米国株でディフェンシブに資産運用する場合、底値で-50%を想定するというのは過去を見る限りあながち外れていないと言えるでしょう。
リーマンショック後のパフォーマンスは素晴らしいです。
下図はGoogleファイナンスによる分配金を含まないチャートです。
2006年 9月 取引値65ドル 分配金34ドル
2016年12月 取引値97ドル 分配金51ドル
取引値はおよそ1.5倍になっています。分配金は1.6倍です。この10年ならば投資対象として魅力的だったと言えるでしょう。現在の分配金利回りはおよそ2%になっています。
投資は買う対象だけではなく、買う時機も大変に大事であることを思い出させてくれます。
iシェアーズS&P100ETF(OEF)の構成銘柄
S&P100といいつつ102銘柄で構成されています。そのうち組み入れ上位の25銘柄を見てみます。
※画像はブラックロックのサイトから
米国株投資家にとってはお馴染みの銘柄が並びます。1位はアップルで、およそ5%もあります。2位がマイクロソフト、その後エクソン、ジョンソンエンドジョンソンと続きます。いずれも配当もおよそ3%、株価もエクソンを除いて好調です。
ちなみに、アルファベット、つまりグーグルはA株とC株で分かれて保有されていますから、これを合わせると殆ど2位のマイクロソフトと同程度になってきますね。アップル、マイクロソフト、グーグル、と今のアメリカの情報通信業の強さと期待値が伝わってくるランキングになっています。
次に資産構成です。
※画像はブラックロックのサイトから
こうしてみてみると、情報通信と金融の時価総額の大きさがわかります。特に情報通信はFANGなど値がさ株を含むので大きな%を占めています。
情報通信、金融の両セクターとも私はあまり持っていないです。可能性を大きく感じるセクターでありながら、やや割高で不安定に感じてしまう部分があるからです。
とはいえ、トランプ大統領当選後の金融株の上がり方などを見ていると、ETFで資産構成をしていく、自分のえり好みによらず機械的に買っていく良さも再認識します。
情報通信は日進月歩の技術革新、業界地図の塗り替わりも激しいセクターです。ただ、アップル、マイクロソフト、グーグルという、この牙城はよほどのことがないと揺るぎそうにありませんけどね。
S&P100という米国だけではなく世界的な超大企業をまとめて買うことのできるETF、それがS&P100の連動ETF、iシェアーズS&P100ETF(OEF)です。
関連記事です。S&P500のETFまとめです。人気度で言うと、こちらのETFのほうが高いですね。
ラッセル2000連動ETFです。時価総額上位2000ですから、あまり名の知れていない企業も盛りだくさんです。
最後はダウ30種です。ダウの犬、という投資方法もあるぐらいに有名です。銘柄入れ替えを適宜行っているので、この指数が始まった時から残っているのはGE1社のみになっています。