ラッセル2000指数(Russell2000)とは?
ラッセル2000指数(Russell2000)とは、アメリカの小型株指数の1つです。アメリカ市場に上場する3000の銘柄のうち、時価総額1000位から3000位の企業を集めた指数です。
アメリカの資産運用サービス会社であるラッセルインベストメント社が1984年に開発した指数です。
ちなみにラッセルインベストメント社は世界で12,000以上の運用商品を調査対象とし、対象資産総額が2.6兆米ドルにおよぶ運用コンサルティング業務を行っています。世界を代表する投資運用に関わる企業の1つと言って良いでしょう。
ラッセル2000指数(Russell2000)は対象銘柄が2000銘柄もあるので、非常に分散が効いています。そのため、中小型株にありがちな個別株リスクが低減されています。
また、すでに成熟した企業がほとんどであるS&P500やダウ30種などに比べると、より成長性がある企業が含まれています。そのため、景気の動向が強気の時にはこれらの指数よりアウトパフォームすることがあります。
ラッセル2000指数(Russell2000)連動ETF【IWM】
この指数に連動するETFとしては、iシェアーズ・ブラックロック系で3つあります。
- iシェアーズ Russell 2000 インデックス・ファンド 【IWM】
- Russell 2000バリューインデックス【IWN】
- Russell 2000グロースインデックス【IWO】
があります。この中でもっとも運用総額が大きいのが「iシェアーズ Russell 2000 インデックス・ファンド 【IWM】」です。歴史が最も長いだけあって3.7兆円あります。信託報酬は0.2%です。
Russell 2000バリューインデックス【IWN】は数値上割安な株式に比重が置かれています。
Russell 2000グロースインデックス【IWO】は成長力のある、比較的新しい企業に比重が置かれています。文字通りですね。
ラッセル2000指数(Russell2000)連動ETF【VTWO】
バンガードからも3つ出ています。というより、後発なので先行のブラックロックを意識したものと思われます。
- バンガード・ラッセル2000ETF【VTWO】
- バンガード・ラッセル2000バリュー株ETF【VTWV】
- バンガード・ラッセル2000グロース株ETF【VTWG】
運用方針もほとんどブラックロックのものと同じです。バンガード・ラッセル2000ETF【VTWO】の信託報酬は0.15%、ブラックロックのiシェアーズ Russell 2000 インデックス・ファンド 【IWM】と比べると0.05%低いです。
このあたりの信託報酬争いは今後も激化するでしょうが、今のところはバンガードに軍配が上がります。
ラッセル2000指数(Russell2000)ETF【IWM】【VTWO】のチャートと配当
2006年 月 取引値72ドル 分配金0.231ドル
2016年 月 取引値129ドル 分配金0.3442ドル
2019年 月 取引値147ドル 分配金0.469ドル
見ての通りほとんど同じ値動きですね。ここでは【IWN】を取り上げましょう。取引値は2倍以上になっています。配当もおよそ2倍です。リーマンショック時には30ドル半ばまで落ち込んでいましたが、よく回復してきました。
分配金込のパフォーマンスだと3.5倍のパフォーマンスになります。
ちなみにS&P500連動のIVVのほうがこの10年では分配金込でおよそ10%ほど優れています。ちょうど年率1%ほどラッセル2000指数(Russell2000)ETFのほうが劣後していることになります。
それを知ってしまうとIVVないしはVOOで良いのでは?となってしまいますかね。しかし、過去に未来を見ることは大事ですが、未来を確定的に論じることはできないのでなんとも言えません。
ラッセル2000指数(Russell2000)ETF(IWM)の構成銘柄
続いて構成銘柄を見てみましょう。
ティッカー | 企業名 | % |
---|---|---|
FIVE | FIVE BELOW INC | 0.34 |
ETSY | ETSY INC | 0.33 |
IDTI | INTEGRATED DEVICE | 0.32 |
LOXO | LOXO ONCOLOGY INC | 0.32 |
CIEN | CIENA CORP | 0.29 |
HUBS | HUBSPOT INC | 0.28 |
PLNT | PLANET FITNESS | 0.26 |
HAE | HAEMONETICS CORP | 0.26 |
CREE | CREE INC | 0.25 |
IDA | IDACORP INC | 0.24 |
日本ではほとんどなじみのない企業が並びます。2000の企業から成るETFだけあって、保有比率は最も高いFIVEでさえ0.34%です。1年で結構入れ替わりがあり、大型株ETFの上位ポートフォリオのような盤石さはありません。よく言えばフレキシブルです。
中・小型株に興味があって、リスクを分散させつつETFから始めてみようか、という人にはうってつけのETFといえます。
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小型株ETFですね。この10年のパフォーマンスは出色で、S&P500を上回るものでした。リスクオンの流れだと小型株は強いですね。逆にリスクオフだと弱くなります。日本のマザーズなどもそうですね。