クラウドポートのFunds(ファンズ)とは?
Funds(ファンズ)という金融サービスが始まりました。インカム中心の投資になりますが、案件は即日完売、モノによっては1分もたたずに募集金額に達していました。そこで、弊ブログでも改めてご紹介したいと思います。
平たく言うと、Funds(ファンズ)とは、個人と資金を借りたい企業を結ぶ「貸付ファンド」のオンラインマーケットです。個人は、ファンドへの出資をして、分配金を得ることができます。
社債のような側面がありますが、社債と違うのは案件ごとへの投資ということですね。発行体が見えないことのあるクラウドファンディングとも違いますね。企業情報を調べることで、ある程度の可能性と危険性を調べることができます。
今回は上場企業など有名企業の案件を取り扱っていたので、情報も比較的集めやすかったのではないでしょうか。
このように個人にとっては、案件を起債している企業名がはっきりわかるので、株式とは違った企業投資ができるというメリットがあります。一方、企業側にとっては無担保で、銀行さんなどを介さずに直接資金調達ができるというメリットがあります。
金利はまずまずで1.8%から6%超の案件がありました。いずれも完売しています。
ファンドを組成し、運営する企業はFundsを運営するクラウドポートの審査を通過した企業です。一部のやんちゃなクラウドファンディングがデフォルトを連発していましたが、今のところの方針を見る限り、そういうことはなさそうです。
案件自体はまだ少なく、かなり絞っている印象です。
Funds(ファンズ)はインカム投資の需要を満たす存在になれるか
株式投資家を除いて、多くの投資家は元本割れを非常に恐れます。そういう心理からすると、ソーシャルレンディングはニーズを満たすものです。しかし、ソーシャルレンディングは投資の中身が見えにくいという点がありました。
私たち投資家にとって、投資先の是非は取り扱う企業名が安全確認の大きなポイントだったわけですね。
このFunds(ファンズ)の場合は、クラウドポートの内部審査能力と発行企業そのものの信頼がカギを握りそうです。もし、今後発行する貸付ファンドが安定的に運用されるのであれば、なかなか面白いプラットフォームになるでしょう。
そういう意味では、今後の展開によってはインカム投資の需要を満たす、新たな存在になれる可能性を秘めています。
Funds(ファンズ)の初回ファンドは大人気だった
私も注目していましたが、初回のファンドは大人気でしたね。
東証一部上場で、企業規模が突出するアイフル案件はさすがに利回り1.8%でしたが、デュアルタップとLENDYは5%オーバーとなかなかの高利回りでした。
ちなみに、このアイフルの条件は直近のアイフル社債の利回りと同じです。ただし、この直近の社債の購入単位は1億円からで、購入できる層が限られる、ほとんど法人向けの債券でした。これに対し、ファンズは少額での投資が可能です。今後、リテール向けのニーズを掘り起こそうということですかね。
ちなみに、リテール向けの社債というとSBI証券債やソフトバンク社債が人気を博していましたね。
デュアルタップは駅近の投資マンションを手掛ける企業です。Funds案件の販売と同じくして株価は動意づいていますね。用地の仕入れから販売までのプロセスで資金が必要になりますが、資金調達先を増やしておきたいという意図でしょうかね。
LENDYは個人事業主や法人相手の貸金業者です。貸し出し金利が最大15%ですから、Funds(ファンズ)で示している金利で調達しても、十分なイールドギャップが取れる水準ですね。
いずれにしても、「お試し」の要素が強かった初回の募集ですが、案件によっては54秒で売り切れとなりました。個人投資家の関心が極めて高かったといえますね。今後、安定して償還されるようであれば、それなりの市場規模に育つ可能性を秘めています。
- 案件が安定供給されれば、貸付ファンドのプラットフォーマーになれる可能性がある。
- 金利もさることながら、デフォルトしないリテール向けの安定したインカム商品を提供し続けることができるか。
- ソーシャルレンディングよりは発行体の透明性が高いが、立ち上げたばかりで社債ほどの安定感はまだない。その分、利回りは高めに据え置かれている。
- 企業側としても成功すれば従来の資金集めから1つ選択肢が増えることになる。
引き続いて、Funds(ファンズ)の案件掘り起こしと今後には注目していきます。
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ファンディーノは直接企業への投資をする形になりますね。なかなか個人投資家には降りてこない未公開株ですが、1つのプラットフォームとなりつつあります。ただし、上場には実力のみならず、時間も運も必要ですね。
ソーシャルレンディングではSBIさんをおススメしたことがありますね。デフォルトリスクが心配されたからですが、やはりとんでもない企業もいくつかありましたね。ここでの雑所得の話はFundsにも通じる話です。
米国株を買うならばこちらの証券会社、という内容の記事です。サービス内容に差が生まれつつあり、比較しがいがありますね。 株式をコアとして、様々な投資情報に精通しておくことは投資効率を高めると思っています。