たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

米国株、おすすめの株式・ETF

米国株だからこそ、おすすめというのが言える

 結論から書きます。米国株、米国ETFでおすすめなのはVTIとVYMです。S&P500連動のIVVやVOOでも良いでしょう。日本株ならばズバリこれ、というのは私は言えません。日経平均やTOPIXが右肩上がりではないからです。

 

 また、個別株はどうしてもリスクをゼロにはできませんので、容易に推奨できないということになります。そうすると推奨できるのはETFということになります。

 

 例えば、ダウ平均株価ことNYダウは100年以上にもわたって成長し続けてきています。世界恐慌など、停滞期はあったものの、ダウ平均株価が設定された1896年以降上昇を続けているというのはすごいことです。

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※画像はWikipediaから。

 

 実は、戦後の日本は1989年のバブル崩壊まではNYダウを上回る上昇率を示していました。しかし、高度成長と人口ボーナスを終えた日本株式市場のパフォーマンスはすでに30年近く停滞しています。

 

 そういう意味では日銀のETF買い入れによる下支えは、賛否ありつつも株価維持に非常な貢献をしていることになります。ただし、そういう中央銀行のサポートで上昇する、自立した成長ができない市場への投資はなかなか難しいものです。

 

 成長に確信が持てないからです。株価が恣意的にすぎるのです。ただ、逆説的ですが、こういう買い入れは私は支持しています。買い入れが無かったらもっと値動きが激しく、株価も低迷することが明白だからです。それはそのまま経済の低迷を意味します。

 

 もっとも、米国株式よりも日本株式はボラティリティが大きいですから、腕に自信のあるキャピタルゲイン投資家にとっては日本株式というのは依然として魅力ある相場ということになるでしょう。

 

 私も10数年ほど日本株にお世話になり、それなりに資産を殖やしました。しかし、同時に気づかされたのは私は凡人であり、いつかどこかでやられるという確信です。それからは米国株投資に軸足を移し、今のところそれが奏功しています。

 

 それは私が時機を見るに敏であったというわけではなく、いろいろな運が重なったからです。逆にいうと、私レベルでの個人投資家でもなんとかなるのが米国株ということです。

 

 為替が1ドル75-125円近辺のボックスであることを踏まえておけば、為替リスクなどは気にするに値しません。市場成長が著しいほうに賭けたほうが、はるかに簡単であることを、改めて申し添えておきたいと思います。

 

 さて、長くなりましたがご質問を紹介します。ちなみに回答は、資産額や年齢、家族構成によって当然変わります。多くの場合、「私ならば」という前提で書いていますので、あくまで参考程度にお願いします。

米国株をこれから買うには何がよいのか

 はじめまして、いつもブログ拝見しております。


 これまでは会社の財形貯蓄(年利3%)で貯金をしておりましたが、マイナス金利の影響からか利率が1.9%に大幅に改定されてしまいました。そこでそれなりの利回りが見込める米国株、ETFの購入を検討しています。


 回そうと考えている金額は100万円ほど、毎月5万円ずつ積み増しを検討しています。配当を狙った米株投資でまず狙い目となる株式、ETFを教えて下さい。また、現在SBI証券を使用していますが、アメ株の取引に向いている証券会社があれば教えて下さい。


 宜しくお願いいたします。

米国株を慌てて買う必要はない

 まず、財形貯蓄の条件が素晴らしいですね。年利3%というのは私が聞いた中では最高です。一般財形か、年金財形か、住宅財形か分かりませんが、これだけの年利で回してもらえるならば、上限いっぱいまで、まず財形貯蓄を満たしたくなります。

 

 下がって1.9%ということですが、これでもかなり良い数字です。私ならば給与天引き枠を大きくして、まず上限近くまでにします。若いうちに積み立てると複利の効果も働きますから、よりお得です。

 

 また、今の米国市場の相場環境が良いからです。実際に私は年金財形を上限ぎりぎりまで積み立てています。これには理由があります。

 

  1. 死亡保険、障害保険として使える
  2. 大暴落の時のために手出ししにくい資金としてプールしている
  3. 利回りが良い

 

1「死亡保険、障害保険として使える」 ご自分の加入している財形の条件を確認されることをおすすめします。私の加入している年金財形は、私に何かあった時に積立額の5倍を保険料として払い出してくれます。

 

 金利は1.2%ですが、保険としての条件も考えると非常に良いと判断しています。例えば300万円の積立をしていると、1500万円貰えるということです。家族がいるならば、この額はリスクヘッジとして有効に機能すると思います。

 

 財形貯蓄は、年金か住宅財形、しかも生命保険会社系で積み立てるのがコツです。利回りが銀行系よりも良いですし、保険的なサービスがついているからです。お勤め先の条件はかなり良さそうですから、総務などに確認してみるとよいですよ。

 

2「大暴落の時のために手出ししにくい資金としてプールしている」 財形は解約手続きに書類を書いたり、解約できる時期が決まっていたりして制約があります。逆にこれが良いのです。やや不便な形で資金をプールできるからです。

 

 上限枠いっぱいの財形貯蓄を、分散投資として考えれば良いのです。しかも利回りがそこそこに良いですから、下手な債券よりも魅力があります。そして、来たるべき?大暴落時に解約して、ドル転、米国株買付資金にしようと思っています。

 

 財形貯蓄を吐き出して、相場が落ち着いたら、給与枠最大にして財形を積み立てます。以前私はそれで月々25万円積み立てて急速補充しました。生活費を考えると厳しい額でしたが、無い袖は振れませんので、なんとかなってしまうものです。

 

3「利回りが良い」 高配当ETFであるVYMでも今は3%の利回りに届きません。税引後ならば1%台も見えてきます。そうすると、財形の1.9%と大して変わらないことになります。

 

 私ならば、財形貯蓄メインで行きます。ただ、米国株投資の経験を積むという意味において、少額を購入するということは価値があります。

 

 とにかく、質問者様が置かれている環境が一般的なサラリーマンよりも良い条件であることは間違いありません。私ならばまずは財形貯蓄をフル活用します。

米国株のおすすめ株式・ETF

 なんだか結論が違う方向へ行ってしまったので、一応補足をします。冒頭でも触れましたが、最初に買う銘柄としては、VTI、VYMをおすすめしています。配当狙いならばVYMです。理由は、米国市場の上昇を享受できる銘柄だからです。

 

 個別株は、米国株投資ブロガーのポートフォリオを参考にして購入されることをおすすめします。たとえば、JNJやMO・PM、PG、KO、XOMは多くの個人投資家が持っています。私もブログでポートフォリオを載せていますので、よかったらご覧ください。上のメニューバーの「持ち株」がそうです。

 

 さて、この中でも配当が魅力なのはMO・PM、KOでしょうか。増配を狙うのか、今高配当なのを狙うのか、このあたりも楽しいところです。ただし、いうまでもなくリスクはETFより高いです。私は個人的にはKOよりもPEPを選好しています。

 

関連記事です。最も古い記事の1つですが、このブログの原点です。

www.americakabu.com

 

 同じく古い記事ですが、このブログの原点です。本当は人に簡単に銘柄はおすすめできませんが、VTI、VYM、S&P500連動ETFは別格です。

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 これも割と古い記事ですが、手動バランスファンドという提案です。VTIはVOOでも良いですね。

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 最大多数投資法です。これならば誰でもすぐに、再現性のある投資ができます。ただし、買値に気を付けたいです。

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