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SPDRポートフォリオETFシリーズは低コストETF群で要注目

『SPDRポートフォリオETFシリーズ』のうち8銘柄が経費率を引き下げ

 ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(以下:SSGA)が、2023年8月1日から一部のETFの経費率を引き下げました。


 引き下げの対象となったのは、低コスト・コアETFとして展開されている『SPDRポートフォリオETFシリーズ』のうち8銘柄です。

SSGAと『SPDRポートフォリオETFシリーズ』とは

 SSGAは、米国ステート・ストリート・コーポレーションの資産運用部門です。


 米国初のETFであるSPDR S&P500 ETF 【SPY】を組成するなど、ETFの先駆者といえるでしょう。

 

 『SPDRポートフォリオETFシリーズ』は長期投資家に対し、ポートフォリオの中核として利用してもらうことを目的として商品がそろっています。平たく言うと、バンガード、ブラックロックなどに負けない、経費率を抑えたETF群です。

 

 今回経費率引き下げの対象になったのは以下の8銘柄です。

SPDRポートフォリオETFシリーズ

SPDRポートフォリオETFシリーズ

出典:SBI証券ウェブサイトよりたぱぞう作成

 米国債を対象としたETFは一気に1/2の水準まで経費率が下がりました。米国債ETFは金利上昇が一服すると、プライスの上昇を期待できます。そのため、経費率が下げられたETFを魅力的に感じる投資家も少なくないでしょう。

 

 最も注目されるのはSPDRポートフォリオ S&P500ETF、ティッカー【SPLG】でしょうか。

SPDRポートフォリオ S&P500ETF、ティッカー【SPLG】

 【SPLG】は今はS&P500に連動する米国ETFです。ETFそのものの歴史は意外と古く、2005年11月に設定されています。


 かつてはベースとなるインデックスがS&P500ではありませんでした。何度か変更されており、S&P500に連動するようになったのは2020年1月です。そのため、知名度があまり高くないのですね。

 

 ファンド設定日

  • 2013年7月9日~ ダウ・ジョーンズ米国大型トータル・ストック・マーケット・インデックス
  • 2013年7月10日~2017年11月16日 ラッセル1000指数
  • 2017年11月17日~2020年1月24日 SSGA大型株式指数
  • 2020年1月25日~ S&P500®指数

 冒頭で申し上げたように、SSGAはSPDR® S&P 500® ETF、ティッカー【SPY】を1993年1月から運用しています。


 歴史があるため、取引が非常に多い、流動性に富むS&P500として知られています。それにもかかわらず、【SPLG】をS&P500に連動させるようになったのは、「廉価版S&P500 ETFを作りたかったから」でしょう。

 

 【SPY】の経費率は0.0945%と、【SPLG】より高く設定されています。流動性を求める機関投資家向けが【SPY】だとすれば、資産形成を求める個人投資家向けに【SPLG】を作ったということですね。

米国市場上場の各S&P500連動ETFを比較する

 S&P500を算出しているS&P Globalのwebsiteにはそれぞれのインデックス連動商品が掲載されています。


その中から米国市場に上場されているETFを比較してみました。

ティッカー 名称 経費率

純資産

($Bil)

プライス($)
SPLG

SPDRポートフォリオ

S&P500ETF


0.02%

19.92

52.38
SPY
SPDR S&P 500 ETF

0.0945%

432.26

445.65
VOO

バンガードS&P

500 ETF


0.03%

921.01

409.41
IVV iShares
Core S&P 500 ETF

0.03%

356.19

448.04

出典:各運用会社websiteよりたぱぞう作成
注:純資産とプライスは2023/8/11現在

 

 【SPLG】の純資産の小ささとプライスの低さが目立ちます。とはいえ純資産は200億ドル近いですから、日本円に換算すれば3兆円近いわけで、決して規模が小さいETFではありません。


 今まではS&P500 米国ETFといえば【VOO】でしたが、今回の経費率の引き下げで、これまでの定説に風穴を開けるかもしれません。


 投資家としては、選択肢が増えたことを歓迎すべきでしょう。今後は他社の経費率引き下げもあるかもしれませんね。

SPDRポートフォリオETFシリーズの取扱証券会社一覧

 この記事でご紹介した8銘柄はSBI証券松井証券楽天証券マネックス証券auカブコム証券、ネット証券トップ5社が取り扱っています。


 
SBI 楽天 マネックス

au

カブコム

松井

SPLG






SPMD






SPSM






SPDW






SPEM






SPTS






SPTI






SPTL





 

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