iシェアーズS&P500トップ20ETF【313A】とは
東証に上場しているETFがどんどん増えています。
投資信託のように金額を指定して、1万円といった単位でキリのいい金額で取引するのは難しいですが、ETFにはETFの良さがあります。
信用取引を使える銘柄であれば、売りから入ることができます。また、概して約定から受渡までの日数が投資信託より短いという機動力があります。貸株もできます。これらの点を魅力的に感じる方は少なくないでしょう。
また、ETFの信託報酬率は証券会社に落ちるコストがないため、一般的にはコスト面でやや有利です。近年は普通株式やETFの取引手数料が無料という証券会社もありますね。
さて、大型グロース全盛の時代に即した東証ETFをご紹介します。iシェアーズS&P500トップ20ETF、銘柄コード【313A】です。
ブラックロックが運用しています。2025年1月16日に上場しました。以下、このブログでは【313A】と呼びます。
ちなみに、2024年1月以降に新規上場した銘柄は、ETFのみならず普通株式でも銘柄コードにアルファベットが付与されることがあります。かつては数字のみで銘柄コードが構成されていましたね。
S&P500トップ20セレクト指数とは
銘柄名が示すようにiシェアーズS&P500トップ20ETFは、S&P500トップ20ETFセレクト指数に連動することを目指すETFです。
その名の通りS&P500トップ20ETFセレクト指数は、S&P500の中で時価総額が大きい上位20社で構成される株式指数です。S&P500よりさらに大型株に比重を置いた指数と言えます。構成企業は四半期に一度見直されます。
出典:ブラックロック website
20銘柄のウエイトには制約があります。1銘柄あたりのウエイト上限は22.5%です。
また、ウエイトが4.5%以上の銘柄を合計したウエイトが48%を超えるとリバランスされます。
S&P500 において、ウエイトの上位を占める少数銘柄のみで構成される株式指数です。当然ながらこれまでのパフォーマンスは非常に好調です。
一方、20銘柄という少数精鋭ゆえ銘柄分散効果は小さいです。下落局面など場合によってはS&P500より大きく下落する傾向があることは認識しておいた方がいいでしょう。
iシェアーズS&P500トップ20ETF【313A】の構成銘柄
【313A】の構成銘柄を見てみましょう。
【313A】は米国ETF、iShares Top 20 U.S. Stocks ETF、ティッカー【TOPT】に投資しています。【TOPT】に組み入れられている20社は以下の通りです。
Googleは【GOOG】と【GOOGL】の2銘柄が上場している故、銘柄数は21銘柄になっています。
銘柄数が少ない時価総額加重平均型株式指数なので、組み入れ上位5銘柄で50%以上のウエイトを占めます。
ハイテク銘柄が目立ちますが、バークシャ・ハサウェイ、JPモルガン・チェース、ビザ、ユナイテッド・ヘルス、コストコといった他セクターを代表する銘柄も確認できます。
ベースがS&P500なので組み入れられている銘柄は米国株のみです。個別で買う場合は、どれも1株単位で購入できます。しかし、21銘柄全部を1銘柄ずつ買ってもそれなりの金額になります。近年の円安が、米国株購入時に効きますね。
【313A】は1口200円程度です。10口単位で取引できますから、2,000円程度で購入することができます。円建てですから、外国株式取引口座が不要です。NISAは成長投資枠を利用可能です。
信託報酬率は年率税込み0.44%です。
0.1%を切る水準のS&P500やオルカン連動商品が存在している状況では、コストがやや高く感じますね。しかし、米国上場企業大型20社に投資したいと考える人にはありがたいETFでしょう。
値動きの激しさを考慮すると、コアではなくサテライト向きと言ってよいでしょう。
年に2回決算がありますが、分配金目的だと物足りない銘柄群です。運用総額、NAVの成長を期待すべき商品です。
流動性も上場銘柄としては悪くない
【313A】はマーケットに流動性を提供する役割であるマーケットメイカーが存在している銘柄です。
1日当たりの売買高が安定的に6桁あり、多い日は7桁になっています。東証ETFとしては十分な水準と言っていいでしょう。
東証上場ETFですので、日本株のように買えます。当然ながら、SBI証券、楽天証券、 マネックス証券、 松井証券、auカブコム証券、ネット証券トップ5社も取り扱っています。
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