アメリカ株投資のやりやすさについて整理をしておきたい
私は日本株を11年やり、米国株は6年目です。その頃は1ドル80円、おりしもリーマンショック後、ギリシャショック前夜というところでした。その間、中国株やインドネシア株もちょこちょこしました。
結論から言うと、アメリカ株は一番やりやすいということです。「たぱぞうの米国株投資」はそのことを伝えたいために始めたブログです。なぜアメリカ株がやりやすいかというと、いくつか理由があります。
- アメリカは法整備がされている
- アメリカは成長国である
- アメリカ企業は経営が合理的
ということです。これは今まで再三再四このブログで書いてきたとおりです。
まず、1の「法整備」というのは株主無視の増資による希薄化や、株主責任という名のもとの安易な減配が少ないということです。私は日本株投資をしていたころ、さんざんこの後出しジャンケンによって煮え湯を飲まされてきました。
辛うじて退場せずに資産を伸ばすことができましたが、それは成長安定株ではなく、急落局面での逆張りで、常に不安との隣り合わせでした。今の日銀の買い支えは、当時を知る私からすれば羨ましい限りです。
2の「成長国」であるということは、人口増加国、経済成長国であるということです。成長する国に投資をするのは基本です。個別株で見た場合、売上・純利益の停滞する企業に投資しにくいのと同じです。
3の「経営が合理的」とはM&Aをうまく活用し、不採算部門を切り離し、採算部門を育て、あるいは取り込んでいくことを指します。しがらみにとらわれ、共倒れになる構図とは真逆です。
アメリカ企業は人件費が高く、技術的に常に諸外国に追われる立場でありながら活力を失いません。それは基本思想として合理的経営哲学がしっかりしているからです。ただ、この環境で労働するのは大変そうですけどね。
アメリカ株投資のためにたくさんの銘柄や米国内事情を知る必要はない
「たぱぞうの米国株投資」ではたくさんの銘柄を紹介しています。これは私が個人的にもう少し知りたいと思った企業やETFが殆どです。
ただ、銘柄の多くを知っている=良い投資ができる、そういうわけではありません。それは別問題です。アメリカ株投資歴が浅く、何も銘柄を知らない人が、的を外れた投資しかできないかというと決してそんなことはありません。
多くの書籍やブログにはそのブロガーの最適解が示されています。「最初は人のまねをして始める」でも十分に学びがあります。これについては詳しく後述します。
投資情報を得る方法が大きく変わった
私が株を始めたころと今が大きく違うのは、情報の量と質です。今は個人ブロガーのサイトが多くあり、優れた投資家のポートフォリオを簡単に知ることができます。
かつては雑誌や新聞を参考に、自分で財務諸表とにらめっこして購入に踏み切りました。この方法の落とし穴は、二つあります。
- 雑誌や新聞の記者は文章のプロであって、投資のプロでない場合があること
- 財務諸表が絶対ではないこと
記者さんの株式市場に対する造詣は確かなものであることが多いです。しかし、記者さんは実際に投資をしていないことがあります。また、最適解をズバッと示していることも稀で、多くの銘柄を上げて外れるリスクをヘッジしています。
財務諸表は見始めると面白いものですが、これも絶対ではありません。素晴らしい財務諸表の会社がセクター不人気で万年割安であったり、最悪の場合は粉飾や不正会計に見舞われるということもあります。
ですので、メディアからの情報や財務だけではなく、個人ブログを多く購読するようにしています。特に考え方が似通っていたり、投資スタイルが参考になるブログを定期的に購読するようにしています。優れたブロガーの投資術が学べることは、情報化社会の最大の恩恵の1つだと私は思います。
最大多数投資法を紹介する!
今までの流れを受けて誰でもできる投資術である、「最大多数投資法」を紹介します。「最大多数投資法」でググると分かるのですが、全くヒットしません。ええ、私が勝手にそう名付けたからです。紹介する!もなにもないですけどね。
最初に、銘柄購入に役立ちそうなブログをピックアップします。3ブログだと少なすぎ、10ブログだと多すぎでしょうか。7ブログぐらいがマジカルナンバーセブンということで良いですね。これは個人の好みとマメさ次第になります。そのうえで、さらに突っ込んで調べることが3つあります。
- ブロガーの投資スタイル
- ブロガーのポートフォリオ
- ブロガーの資金量
この3つです。順に説明します。
ブロガーの投資スタイルに注目
まず、ブロガーの投資スタイルです。短期は向きません。ポートフォリオがコロコロ変わるからです。また、短期投資は圧倒的センスも必要です。「誰でもできる」にそぐわないのです。
長期投資スタイルであれば、何年もポートフォリオが変わりません。そのためブログに現在進行形のポートフォリオがあり、真似もしやすいということになります。さらに購入の際には200日線を意識したグランビルの法則などを当てはめると、確実性が増すでしょう。
ブロガーのポートフォリオに注目
次にブロガーのポートフォリオの中身を調べます。そして、まとめていきます。この銘柄は好き、この銘柄は嫌い、といった自分の主観を一切排除します。ただ、並べるだけで良いのです。そして、重複する銘柄と重複する数を記録していきます。
長期投資家の間で人気のアルトリアグループのサイトから。
マジカルナンバーセブンに基づき、全員が持っていればその銘柄のスコアは7ということになります。逆に1人しか持っていないならば、その銘柄のスコアは1です。
恐らく長期投資であるならば、ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)やコカコーラ(KO)、マクドナルド(MCD)、アルトリア(MO)といった銘柄が高スコアになるでしょう。ETFならばVTやVTIなどのバンガードの株式系が多いですかね。
ともかく、個人感情を排除して数をカウントします。
最後にブロガーの資金量に注目する
最後にブロガーの資金量に注目します。
サッカーの苦手な人にサッカー上達のコツを聞きません。
料理の上手い人に教えてもらいながら調理すると、おいしい食事が作れます。
筋肉量の豊富な人に筋トレについて聞くと、多くのトレーニング法が得られます。
そういうことです。
明確に資金量を示しているブロガーがいます。さらには配当金で生活をしている投資センスの塊のようなブロガーもいます。先達の投資成功者たちが何を買っているのか勉強させてもらうべきです。
もちろん、長期保有ではるか昔に買ったものに飛びつくのは違いますが、大いに参考になるはずです。成功者の購入銘柄は、マジカルナンバーセブンでのスコア以上に購入する価値があるものもあります。
アメリカ株投資術、最大多数投資法のまとめ
誰もができる投資術というのは、ブログ立ち上げ以来の私の最大の関心事です。投資が広がり、世の中の副収入への考え方や投資への考え方が変わってくればよいと考えています。
「最大多数投資法」ならば、数字に詳しくなくても、企業に詳しくなくても、ある程度確実性が高い投資がだれでも実現できます。もちろん、銘柄を買えば自分でもっと勉強し、詳しくなることでしょう。
それこそが得難い投資経験ということになります。
今の日本は金融資産が世界的に見ても豊富です。今のうちに、適切な投資をして、資産を育てていくことが、縮小経済を生き抜くにあたって欠かせないのではないでしょうか。それは個人でもそうですし、法人などの組織でもそうだと思います。
関連記事です。私はそんなでもないですけど、自分が晒さないのは卑怯かなぁ、と。
かつての覇権国である英国。その英国のジャーディンマセソン社の成長国への浸透は何か心をつかみます。
誰もができる投資術とデイトレは対極ですね。