たぱぞうの米国株投資

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NYダウが2日で1150ドル下げた。

NYダウが2日で1150ドル下げる

 2017年というまれに見る上昇相場が終わりました。2018年に入り、相場は調整相場入りした様相を呈しています。1月下旬~2月上旬の下げ、そして今回3月下旬の下げです。

 

 いずれの場合もNYダウよりも日経平均のほうが下げがひどく、米国市場が下げるとそれ以上に日本市場が下げるというバブル崩壊後の傾向通りになっています。

 

 米国市場で良く下げている銘柄で目に付くのは、トランプ銘柄と言われたボーイング【BA】、キャタピラー【CAT】、それから売り上げが横ばいのわりに良く上げたスリーエム【MMM】というところです。

 

 また、定石通りというべきか、この2日は金融セクターも良く下げています。ただし、リーマンショックのころと違い、金融セクターはもともとがそんなに上げているわけではありません。そういう意味では上がるときはゆっくりで、下げるときは早い、そういうセクターになってしまっています。

 

 これは、リーマンショック後のドッド・フランク法(米金融規制改革法)が利益を限定的なものにしていることが大きいです。その分リスクも限定的になっている、はずですがどうでしょうか。

 

 また、今回の調整相場では、従前ならばディフェンシブ銘柄とされた生活必需品銘柄が全く振るわないのも目に付きます。2017年の上げ相場で生活必需品銘柄は置いて行かれた感じがありましたが、下げ局面では連れ安しています。

 

 本来のディフェンシブな銘柄としての役割を果たしておらず、ホルダーをやきもきさせています。 

2017年末以来のセクターの比較

 1月26日、弊ブログで「米国市場はそろそろ調整して良い」という記事をアップしましたが、奇しくもその日が直近のダウの高値になっています。それからは上下動を繰り返しており、典型的な調整時のチャートになっています。

 

 その後の各セクターのパフォーマンスを見てみましょう。チャートはseeking alphaです。

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VTI=-3.14%

VPU=-6.78%

VDC=-10.21%

 

 VTIが-3.14%なのに対し、公益株セクターであるVPUや生活必需品セクターETFであるVDCの下げのほうがひどくなっています。ディフェンシブ銘柄が利上げに伴いその役割を果たしていないことになります。

 

 特にVDCは1月下旬の下げ以降、反発らしい反発をせずに下げ続けているところが気になります。VPUは横ばい傾向になってきており、直近では下げたものの内需中心のディフェンシブ銘柄としての面目を果たすのか注目されます。

 

 ちなみに金融セクターETFであるVFHは同期間で-5.9%の下げになっており、上下動は激しいものの、3か月というスパンではまずまずと言えそうです。

 

 情報通信セクターETFであるVGTは-2.2%、直近の5日では8%近く下げていますが、今までの貯金が大きいですね。

 

 いずれにせよ、米国株に関しては投資の主役が情報技術産業になっていることは明白で、このセクターを含まないと上げ相場で置いて行かれ、下げ相場でも連れ安するということになります。

 

 そういう意味では網羅的に扱うVTIやNasdaq100のQQQは魅力あるETFであると言えます。

 

 ちなみに先日ご紹介した金鉱株に関しては、下げ相場の中にも関わらず直近でS&P500の上昇率ランキングでニューモントマイニング【NEM】が1位になっています。逆相関性も含めて決算次第では面白い銘柄になることを示唆していると言えるでしょう。

買いたい銘柄を改めてピックアップしておくと良い。

 前にも書きましたが、2018年の相場、トランプ政権後半の相場は波乱含みとなる可能性が高いです。ただし、何ら悲観することは無く、以前より買いたい銘柄を買い付ける良い機会です。買いたい銘柄を洗い出しておき、自分なりに買いタイミングを絞っておくと良いでしょう。

 

 一定の割合でキャッシュポジションを持っておけば、調整時に買い向かうことができます。そういう意味では2017年のようないつ買えば良いのか、高値ではないのかという悩みからは解放されるかもしれません。

 

 債券、公益、生活必需品、高配当、様々なディフェンシブ策があります。結局はキャッシュポジションが即時買付できる機動性もありますので、一番のリスク対策と言えそうです。

 

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