S&P500の四半期ごとのパフォーマンス一覧
気づけばリーマンショックから10年近く経とうとしています。投資ブロガーさんとお話していても、リーマン以後に投資を始められた方が多くなってきたことに時代の移ろいを感じます。
そこで、S&P500の四半期別のパフォーマンス一覧を紹介したいと思います。数字は前四半期比の%です。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | |
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | |
2017 | 5.53 | 2.57 | ||
2016 | 0.77 | 1.9 | 3.31 | 3.25 |
2015 | 0.44 | -0.23 | -6.94 | 6.45 |
2014 | 1.3 | 4.69 | 0.61 | 4.39 |
2013 | 10.03 | 2.36 | 4.69 | 9.92 |
2012 | 12 | -3.29 | 5.76 | -1.01 |
2011 | 5.42 | -0.39 | -14.33 | 11.15 |
2010 | 4.87 | -11.86 | 10.72 | 10.2 |
2009 | -11.67 | 15.22 | 14.98 | 5.49 |
2008 | -9.92 | -3.23 | -8.88 | -22.56 |
赤字の部分はマイナス10%を超える下げを記録した四半期です。2008年の下げがいかに突出したものか分かると思います。2008年は四半期ベースで一度もプラスを記録したことが無かったということになります。
ただし、2009年第二四半期以後の回復ペースも強烈です。このころに投資を始めたならば、かなり良い投資効率を示すことができたのではないでしょうか。
S&P500の月ごとのパフォーマンス一覧
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
2017 | 1.79 | 3.72 | -0.04 | 0.91 | 1.16 | 0.48 | ||||||
2016 | -5.07 | -0.41 | 6.6 | 0.27 | 1.53 | 0.09 | 3.56 | -0.12 | -0.12 | -1.94 | 3.42 | 1.82 |
2015 | -3.1 | 5.49 | -1.74 | 0.85 | 1.05 | -2.1 | 1.97 | -6.26 | -2.64 | 8.3 | 0.05 | -1.75 |
2014 | -3.56 | 4.31 | 0.69 | 0.62 | 2.1 | 1.91 | -1.51 | 3.77 | -1.55 | 2.32 | 2.45 | -0.42 |
2013 | 5.04 | 1.11 | 3.6 | 1.81 | 2.08 | -1.5 | 4.95 | -3.13 | 2.97 | 4.46 | 2.8 | 2.36 |
2012 | 4.36 | 4.06 | 3.13 | -0.75 | -6.27 | 3.96 | 1.26 | 1.98 | 2.42 | -1.98 | 0.28 | 0.71 |
2011 | 2.26 | 3.2 | -0.11 | 2.85 | -1.35 | -1.83 | -2.15 | -5.68 | -7.18 | 10.77 | -0.51 | 0.85 |
2010 | -3.7 | 2.85 | 5.88 | 1.48 | -8.2 | -5.39 | 6.88 | -4.75 | 8.76 | 3.69 | -0.23 | 6.53 |
2009 | -8.57 | -10.99 | 8.54 | 9.39 | 5.31 | 0.02 | 7.41 | 3.36 | 3.57 | -1.98 | 5.74 | 1.78 |
2008 | -6.12 | -3.48 | -0.6 | 4.75 | 1.07 | -8.6 | -0.99 | 1.22 | -9.08 | -16.94 | -7.49 | 0.78 |
次に、次ごとのパフォーマンスです。やはり注目したくなるのは2008年から2009年です。中でも2008年はほとんどの月でマイナスで、かなり厳しい投資環境だったことが分かります。
中でも1か月で10%を超える下げを示した月が2回あります。
1つは2008年10月の17%近くの下げです。このときは、NYダウが10000ドル割れを起こし、IMFがアイスランドやウクライナ、ハンガリーに緊急融資を行っています。この年は、続いてパキスタン、ベラルーシにも緊急融資をしています。
日本でもこういった状況を受け、日経平均は7000円台半ばまで下がっています。大和生命の破たんも同じ月に起きています。ちなみに、2008年第3四半期の日本のGDPの下げ幅は年率換算で12.7%減という史上2番目の下げ幅でした。
2つ目は2009年2月の11%近くの下げです。このときに日本のTOPIXは740ポイント、バブル以前の水準にまで下がっています。こうしてみてみると、グローバリゼーションの進展に伴い、世界同時株安というのが容易に起きる状況であることが分かります。
リーマンショック級の経済危機はもはや起きないのか
リーマンショック級の経済危機はもはや起きないという意見も聞かれます。10年間の数字の比較を見ると、いかに特殊で危機的な状況だったのかが、伝わってきます。
私はそのころすでに投資をしていましたから、大変な状況だったのを身に染みて知っています。ただ、私の実感としては2000年のITバブル崩壊や2003年の金融危機のほうが集中投資をしていたので厳しい印象でした。
2008年、2009年当時には投資歴をそこそこ積んでいたというのも大きいと思います。
そういう相場を経験してきた私とすれば、これからもこういった大暴落はあっておかしくないと思います。むしろ、10年近く上昇を続けてきている今の相場に違和感さえ覚えます。
楽観的にも悲観的にもなりすぎず、しっかりしたインカムを確保しながら粛々と買い進めたい。過去を振り返って改めて思った次第です。
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S&P500の安心感、安定感をもってしても、リーマン級では大きく下がるということです。
S&P500の90年パフォーマンスです。こういう長期パフォーマンスを知っておけば、動揺せずに相場に向き合えるではないでしょうか。
S&P500連動ETFであるIVVの経費率0.04%は特筆されてよいでしょう。良い商品だと思います。