GNMA (ジニーメイ債)は住宅ローン担保証券(MBS)の債券化商品
ジニーメイとは、米国政府抵当金庫(Government National Mortgage Association)の通称です。住宅ローン担保証券(MBS)の元利金支払いを保証する機関ですね。
MBSは2006年ごろに人気を博しました。単純に利回りが良かったことと、安全に見えたからですね。しかし、住宅バブルの崩壊と共にリーマンショックを惹起することとなりました。
その結果、MBSを取り扱うファニーメイ(Fannie Mae)、フレディマック(Freddie Mac)などは連邦政府の管理下に入り、今もそのままですね。ファニーメイとフレディマックは債権の買取や保証も行っていたのでダメージが比ではなかったわけです。
MBS市場に流動性を持たせるという本来の目的は今はジミーメイが担っており、米連邦政府の全額公的保証は安心を担保しています。さて、今日はGNMA (ジニーメイ債)を始めとする債券全般のポジションについてのご質問です。
GNMA (ジニーメイ債)を始めとする債券をどの程度PFに組み込むか
たぱぞうさま、いつも楽しくブログを読ませていただいております。
日々、更新される記事を拝読しながら、もっと早くから投資ができていたら、たぱぞうさんのブログに出会えていたら、と思う今日このごろです。
今回はインフレに備えて、株式、キャッシュ、債券の比率をどうしたら良いか、ということで質問したくメールしました。我が家はキャッシュを多く持つ日本人の例に漏れず、キャッシュが資産の多くを占めています。
株式は月々に米国および全世界の投信を買い増していますが、債券はどの銘柄を購入するべきかいまだに定まっていません。
日本の国債はあまり買う気にならないので、米国の国債はどうだろうか、特にiシェアーズ 米国物価連動国債 ETF はインフレにも対応するとありますし、どうだろうかと思っています。(確定申告しなければならないのがネックですが)
以下が、家族情報および投資状況です。
- 夫 35歳 会社員
- 私 33歳 主婦
- 子供 4歳
投資状況
①夫
- 積立NISA EMAXIS SLIM S&P500→130万 (3.3万/月)
- 企業型確定拠出年金 先進国債券→500万 (5万/月)
- 特定口座 EMAXIS SLIMオールカントリー→50万 (5万/月)
- SBI・V・S&P500 →100万 (8万/月)
また、米国在住時にGNMA (ジニーメイ債)3万ドルを米国口座にて購入しています。
企業型確定拠出年金に関しては、毎月スイッチングをして来年中には、全てを債券から先進国株式に全て変えようと思います。(税金がかからないことを活用するため)
ジニーメイ債にかんしては、投資初心者だった時に購入した債券です。なぜ購入したのかさえ、定かではありません。現在、一割ほどの含み益はありますが、このまま保持すべきかも迷っています。
②私
- 積立NISA EMAXIS SLIM S&P500→130万 (3.3万/月)
- IDECO (2.3万/月) EMAXISSLIM S&P500→40万 EMAXIS SLIM全世界(除く日本)→40万
- 特定口座 SBI・V・S&P500→30万 (5万/月)
- 金ETF 300万
(投資と投機の違いもわからぬ頃に購入しておりました)
③ 子供
- Junior NISA SBI・V・S&P500→70万 (4万/月) EMAXIS SLIM全世界 →50万 (3万/月)
今後、しばらくは自宅を購入するつもりがないこともインフレを不安視する原因の一つです。これからの日本で自宅を買うことが資産になる気がしないので、しばらくは購入はしたくないのですが、インフレは怖い、しかし、これ以上株をこの高い相場で購入するのも。。。。
そして円の価値が下がることは確実だとお思いますので、少しキャッシュを減らしたいです。以上の理由から、何か良い債券をおすすめいただけたら、と思った次第です。
また、上記のジニーメイ債、たぱぞう様ならいかがされますか?もし、よろしければご意見をいただけますと嬉しいです。
GNMA (ジニーメイ債)は国内暮らしならば乗り換えてもよいのでは
GNMA (ジニーメイ債)は地味ですが、公的保証があるのが大きいですね。まさに債券です。しかし、当面は利上げが意識され、値下がり傾向は避けられないでしょうね。テーパリング時にはそのような値動きをする宿命です。
全体的に債券部分が多いと自ら言われていますが、たしかにそうですね。iDeCo部分も効いていますね。
ちなみに、株式6:債券4というのはよく言われる伝統的なポートフォリオです。しかし、各国債務が増える中、以前のように利上げをしにくい状況です。これは、コロナ以前からそうです。債券利回りで辛うじてみられる利回りだったのは先進国では北米のみでした。
このような状況を考えると、今後も債券に対して大きなポジションは取りにくいですね。私は感覚的に株7:債券あるいは現金3ぐらいが望ましいと考えます。リスクを取れるならば株の比率はもっと高くてもよいのでしょう。
債券あるい現金というのは、不動産などの事業投資をするならば現金が必要になるからです。
また、インフレは確かに意識しておきたいところです。インフレ率5%ともいわれる米国は、永続的ではないにしても直近では顕著ですね。しかし、機動性という意味において現金は優れます。そのため、特に急がずゆっくりとポジション調整をしていけばよいでしょう。
結論を申し上げますと、私ならば条件にもよりますがGNMA (ジニーメイ債)は売却します。iDeCoが売却できない固定の債券枠になっているからです。あとは、日本に帰ってくると取り扱いが少々手間にもなりますね。
全体のご資産がまだ大きくは無いので、ポートフォリオの再構成は比較的しやすいでしょう。債券に乗り換えるならば、BNDか円建てのSlim先進国債券などがありますね。ただし、これらはもう少し資産が成長してから検討しても良いかもしれませんね。
これ、という正解は無いですがご参考になれば幸いです。
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バリュー&グロースなどと同じく、永遠のテーマです。
所得の伸びよりも資本の伸びのほうが早い時代をどのように生きるかということです。
コアはあくまで株、という話です。