たぱぞうの米国株投資

米国株/不動産投資ブログ。某投資顧問のアドバイザ。メディア実績多数。当サイトには広告が含まれます。

FIREをするにあたって誰もが通る悩みとは

FIREをするにあたって、誰もが通る悩みとは

 FIREの決断は簡単ではありませんね。特に、家族がいるとそうです。自分の決断が家族の命運も左右しかねず、背負ったものが大きいからです。住居のあるなしも大きいでしょう。

 

 逆に背負ったものが自分のみ、もしくは配偶者のみであるならば、FIREはぐっとシンプルになります。

 

 早期にFIREをすると失うものが2つあります。1つはサラリー、つまり組織から得られる収入です。2つは年金です。正確には、失うというよりも減るといったほうがいいでしょうか。

 

 逆に言うと、続けて長く働けば、収入と年金が増えます。半面、好きではない仕事だと膨大な人生の時間を生活のために失うことになります。この葛藤は、誰もが通る悩みではないでしょうか。もちろん、私もそうでした。

 

 さて、今日はFIREにあたって直面する悩みということでご質問を紹介します。

FIREをしたいが、全てを叶えるには難しく、悩む

 はじめまして。いつもブログを拝見、勉強させていただいております。私も早くたぱぞうさんのように(セミ)FIREしたいと考えており、可能であれば今後についてご相談させていただければと考えております。

 

  • 家族構成:自分(44)、妻(30)、娘(3)、息子(1)+来年度中に一人、さらに将来的にもう一人希望
  • 資産:貯金:6000万円、投資信託・ETF:3000万円、国債:1000万円、自宅(名古屋から1時間半の田舎、祖父母から譲り受けた築50年の家):資産価値ほぼなし。更地にするために500万円。
  • 負債:なし
  • 収入:自分:正社員年収700万円、妻:正社員年収250万円
  • 支出:今の家族構成で年間350万円程度
  • 投資信託はほぼeMAXIS Slim米国株式(SP500)、米国ETFはVYM、VOO、BND、VHT、VDC。

 投資はFIREするために転勤となった2年前から始めました。

 

 35歳の時にUターンで地元に住むために今の会社に転職した(当時は転勤なしと聞いていた)のですが、コロナの影響で東京に単身赴任となり、サポートの必要な家族を置いて、経験のない業務で人脈もなく極めてストレスの高い職場に勤務しています。


 毎週自宅~東京を往復し、心身ともに疲れ切り、常に辞めることを考えています。そもそも家族と暮らすために働いていたので、もうここで働く意義も見出せません。


 また社会不適合者のため、サラリーマンはもう限界です。

 

 計画通りいけば、来年度中に3人目の子供を誕生させ、1年くらい育休を取得後、辞めるつもりです。

 

 ただ現在金融資産1億円程度ありますが、その後が不安です。子供の養育費は一人2000-3000万円かかるということなので、今の資産は全て消えます。

FIREをするにあたって誰もが通る悩みとは

FIREをするにあたって誰もが通る悩みとは

 これまで職を転々とし、この年齢で何のスキルもなく無駄に高学歴のため、地元含め転職はほぼ不可能です。(この2年間転職活動しましたが、100件以上書類で落とされています。)


 働けてもアルバイトになります。主夫としての育児もありますし、自由にやりたいこともあるため、働いても週3日、数時間程度、月5万稼げればいいほうです。年金は計算では65歳から5~6万円もらえる予定です。

 

 投資信託、ETFで大きく稼げると思っておらず、また不動産や太陽光発電は全く経験なく周りでやっている人もいないため、かつ借金はできない性格なので、やれると思っていません。

 

 おそらくみなさん我慢してでもできるだけサラリーマンを続けた方がいいよ、おっしゃると思いますが、前述の通り難しく、資産を取り崩しながら妻の少ない収入と私のアルバイト代で生きていく道しか見えません。

 

 このような状況なのですが、客観的に見て他に道がないか等、アドバイスがあればいただけると幸いです。

 

 どうぞよろしくお願い致します。

何を優先し、何を後回しにし、FIREという目標を達成するか

 大変な状況であるということが、文面からも伝わってきました。地元で働くために転職をしたのに、再び他の地域に異動を求められる。

 

 しかも東京という人によって合う、合わないがはっきりした都市への異動ですね。通勤時間を含めて、辛さが伝わってきます。


 まずFIREへ向けて有利な点がいくつかあります。


 1つ目は何といっても資産額ですね。40半ばでおよそ1億円をお持ちということです。これは一般的な数字ではなく、大変強みのある数字ということになります。ただし、家族全員を養う前提の金額とすると、慎重になったほうがいい数字でもあります。


 2つ目はご自宅です。田舎ということですが、ここを活用し続ける、住居費を抑え続けるという選択はあるでしょう。


 反面、考慮しないといけない点もあります。


 まず1つ目はお子さんの人数です。小さい頃はお金はあまりかかりません。しかし、小学校、中学校、高校、大学と進むにつれて教育費が増大します。学費だけでなく塾なども含めるとかなりの負担額となります。4人のお子さんを育てることを考えると、働いていても生活は楽ではないことが予想されます。


 2つ目は借金をしないという主義です。確かに堅実で安全です。しかし、逆に言うと資産レバレッジが効きませんので、FIREへの道はやや遠のきます。質問者さんのご属性、資産額であればハードアセットはタイミングが合えば参入も検討されてよいでしょう。


 しかし、同時にレバレッジはリスクも増幅させます。したがって、今までの方針を曲げてまで融資を受けたほうが良いかというと、それも違いますね。


 いずれにしても、何を優先させ、何を諦めるのか、自分だけでなくご家族の思いを確認する時期かもしれませんね。例えば、ご自身の困り感、閉塞感を踏まえた将来像を伝えても良いでしょう。


 困難な時代ですが、強みもあります。やり方次第でFIREは十分視野に入ると感じましたよ。私もそのような葛藤を経て、FIREをしました。そういう時期は誰もがあるのですね。いつでも何でも聞いてくださいね。

 

関連記事です。

www.americakabu.com

www.americakabu.com

www.americakabu.com