インデックス投資がもたらした、ほったらかし投資
バンガードの創始者であるジャック・ボーグル氏が2019年1月に逝去されて4年になります。氏の功績はシンプルに言うと、低経費率でインデックスファンドを誰でも買えるようにした、ということでしょう。後世に語り継がれる、大きな功績です。
今では低コストインデックスファンドは、米国のみならず、日本を始め世界各地で購入することが可能です。投資信託やETFという商品自体、非常にメジャーなものになりました。個別株以上に今は受け入れられています。
インデックスファンドが優れている点はいくつかあります。
- 分散投資が基本なため個別株リスクがない
- アクティブファンドを凌駕する実績を残している
こういうことでしょう。何よりも大きいのは「安心して積立できる」というところではないでしょうか。個別株は決算次第で大きく上下動をします。また、日本株ファンドなども上下動が激しいですね。
しかし、米国株や国際分散投資のファンドは基本的には右肩上がりです。特にリーマンショック以後のパフォーマンスはめざましく、再び私たちの投資意欲を高めてくれているように思います。
そんなよくできたインデックスファンドですが、安定感があるが故に「つまらない」という意見もあるようです。さて、そのご質問を紹介します。
インデックス投資がつまらないので個別株も始めたい
たぱぞう様、こんにちは。
いつもブログを端から端まで食い入る様に拝見しております。
当方、40代半ばの年収800万円の会社員で、昨年から、つみたてNISAと確定拠出年金を始めました。自分なりに勉強し、つみたてNISAでは、たぱぞう様の影響をもろに受け、「eMAIXS slim米国株式」、確定拠出年金ではMSCI コクサイベンチマ-クの外国株式インデックスファンドに投資し始めました。
アメリカ中心でリバランスなしのシンプルな株式100%のポ-トフォリオです。金額はつみたてNISAの方は様子見で月々1万円、確定拠出年金は満額の27,500円を拠出しております。また、現在、キャッシュは800万円程で、住宅ロ-ンの残債が1,400万円程残っております。(7年で2,000万返済しました)
そこでご相談なのですが、やっぱり、インデックス投資はつまらなく感じており、個別株や海外ETFやREITなどに非常に興味を持つ様になりました。
インデックス投資はそのまま続けていくのですが、投資をしていると実感したいと考え、試しに小額からでも個別株や海外ETFを購入して少しずつ経験を積んでいきたいと考えております。個別株に関しては、インカムゲイン目当てで、将来の見えない国内株ではなく米国株で行きたいと思います。
年齢も年齢だけあり、そんなにリスクは取れないのですが、借金は住宅ローンだけで子供はいないので教育費も掛かりません。
とりあえず、へそくりで持っている失っても良い50万円で口座を開いている楽天証券でテスト的に取引をしたいと思いますが、おすすめのETFや個別銘柄はございますでしょうか?
また、素人でも簡単に海外ETFや米国株を購入する事が可能でしょうか?それともまず、つみたてNISAの非課税枠を埋めた方が無難でしょうか?
人生も後半になりますが「ドキドキ」、「ワクワク」したいです。生きているって実感が欲しいです。
インデックス以上に面白い投資とは何だろうか。
インデックス投資も面白いと思いますが(笑)
やることがあまりないという意味ではそうかもしれませんね。実はこれは大変に恵まれていることなのですが、動きたくなるのも心情としてはわかります。私も積み立て投資と中期売買を組み合わせています。
とはいえ、ブログでは比較的堅実な投資をご紹介しているたぱぞうです。「ワクワク」「ドキドキ」がテーマということですね。ただ、このドキドキ投資とは別につみたてNISAの非課税枠は埋めておいたほうが良いでしょう。
ちなみに海外ETFであるVTIやS&P500はインデックスファンドの典型ですね。
意外かもしれませんが、私は昔は100万円勝っても負けても人生は変わらない、と考え全力集中投資をしていました。信用などのレバレッジも普通に使っていましたね。誰もが最初は素人から始まっています。大やけどをしない範囲で、チャレンジするのは悪くはないですね。
ただし、種銭がある程度大きくなると、そのころに勝負していた金額が、数パーセントの利回りで得られるようになるということです。資産運用とはスケールメリットの世界なのですね。さて、今は昔と比べると金融商品も豊富ですし、選択肢も多いです。いくつか紹介しておきます。
ドキドキワクワクの個別株投資
手堅い投資をするならば、ダウ30種やS&P500、NASDAQの有名ETF銘柄ということになります。IVV/VOO・VTI・QQQなどが有名ですね。個別株と違い、個別事由による底抜けということがありませんので、トレードしやすいですね。逆に言うと、上昇も限りがあります。
大型株では古いものではPGやKO、MCD、最近ではGAFAMなどは一定の人気があります。一方、モメンタムを追求するなら、最近ならばNasdaq、ハイグロ系でしたね。
ただ、個別株はどれも持っていれば必ず利益が得られるというものではありません。そこは時間を味方につければ高率で利益が確保できるETFや投資信託と大きな違いです。中長期で関わるならば、少なくとも決算チェックが必須になります。
短期ならばテクニカルのみで、ファンダメンタルズはあまり必要ないですね。
ドキドキ・ワクワクのレバレッジ投資
ドキドキ・ワクワクのレバレッジ投資というのもあります。代表的なのはCFDですね。ダウやS&P500を買ったり売ったり、レバレッジをかけて行います。倍率が大きければ大きいほど、振れ幅も大きいですね。
これをETFで行うことも可能です。例えば、SPXLなどはS&P500のレバレッジETFですから、値動きが大きく、うまく行けば大きく利益を出せます。可能性にチャレンジしつつ、これらのトレードはゲーミング要素がありますから、適性も見極めたいですね。
ちなみに、あまり投資をしたことのない人にはやはり勧めにくいですね。大きく利益を手にするということは、大きく損失を出すこともありうるということです。
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