育児と介護と仕事の鼎立は大きな課題となる
育児、介護、仕事、これらは非常に大変ですね。通常だと、3つ全てが同時に来ることは無いのでしょう。しかし、病気やけがで配偶者が健康を害し、パートナーの双肩に一気にかかってくることもあります。
たびたび書いていますが、私もそうでしたね。私の場合は持続不可能と言ってよい負担感があり、そのため大きく仕事観が変わりました。勤務先に対して、やや距離を置いてみるようになったのはこの時の経験が大きいと言ってよいでしょう。
かつてのような一族で生活をするというような家族の形ではなく、核家族が増えました。対等で自由な関係が家庭内で築ける一方、何かあった時の労働力のバッファが無いのも事実ですね。
さて、今回は育児と介護と仕事の鼎立の中、どのように資産運用を続けるべきかということでご質問を頂戴しています。
育児と介護と仕事で多忙な今、将来を見据えどのように投資をすべきか。
こんにちは。いつもたぱぞうさんのブログを楽しみにしています。毎回大変勉強させて頂いてます。
子供が小さい頃に夫が病気となり、それから10年近くになります。子供は二人いて、今後10年以内に高校、大学と教育費がかかります。
今日は我が家がこれからどう資産を運用していくべきかをご相談させて頂きたくメール致しました。
現在の収入 月30万ボーナスなし
(児童手当含む)
※つみたてニーサ満額で全世界株、全米株、日本株インデックスに投資。割合は50:30:20。また、イデコで23000円、同じような商品に投資。ここ数年で始めたので十数万円プラスという感じです。
資産
●日本円約4500万
(国債や定期預金、普通預金)
●日本個別株1社600万。
※夫が大事にしているので売却せず30年以上持っています。
●最近始めた少しずつ買い増ししている日本の高配当株100万ほど。
●全世界株、全米株、sp500合わせて特定口座に100万ほど
●ジュニアニーサ2人分300万
(全て全世界株)教育資金として使う目的ではなく、このまま移管、18歳になったらニーサに。
●保険商品400万
こちらは日本円とオーストラリアドル建、数年後に満期。
それ以外は、今後10年以内に学資保険などを含め1200万ほど手元に入ってくる予定です。(全て日本円)
投資に興味がありつつも、始めようと思った矢先に夫が病気になり、リスクを取る事が怖くなり、ほとんどが日本円で全て貯蓄していました。
夫の退職金もありましたが、節約と、なるべくお金をかけずに自分が必死に動き回る事でちりつもでも貯金をして子供達を育て、必死に生活してきました。ですが、これから先、10年しないうちに10万ほど月の収入が減る予定です。
もっと働くべきかもしれませんが、夫の介護、家の事、子供達の事、朝から夕方まで仕事もしていてこれ以上の時間を働く時間に充てられないのと体力も持ちません。色々な予定をこなし、頭を使うのも限りがあるな、と最近思っています。
こんな事ならやっぱり少しずつでも配当金を得られる投資をしていればよかったなあ。。と今更ながらに思っています。
今後10年以内に子供達が進学し、教育資金がかかります。月の収入から賄うのは厳しいと思い、いまある貯蓄から賄う予定です。
日本円での定期預金や普通預金を2000万ほど残し2500万ほど解約して、VYMに回して、少しでも配当を得て生活していきたいと思っていますが、この作戦は今更なのでしょうか?
年齢は40代後半と50代後半の夫婦です。夫は働けなくなり、今後今より介護代がかかるようになるため、月々の収入からの新たな投入はなかなか難しいと思います。
VYMだけでなくBNDと組み合わせも考えています。まずは5年ほどかけてVYMに1500万、同じくBNDに1000万を回そうと思っています。
私は30代から介護や育児を一人で担い、今に至りました。自分で客観的に見たら、勉強不足であったり、見えていない部分があるかと思っています。
たぱぞうさんならこういった状況にどう考え行動なさいますか?お話し頂けたら幸いです。
育児は年々楽になり、資産も年々育ち始める
お子さんがいくつか分かりませんが、確実に言えることがあります。昨日より今日、今日より明日のほうが楽になるということです。理由は、子どもの成長があるからです。育児は未来と向き合う活動なのですね。
そういう意味では、中学のお弁当などは大変ですが、今よりも時間ができる可能性もあります。不安なこともおありと思いますが、プラスに考えていくことが今を凌ぐ大事なマインドになります。
さて、教育資金ですが積極的に行政の就学上の支援や、学費の免除を調べると良いでしょう。高校に関しては授業料の補助が広範にわたっており、想定以上にお金がかからない可能性があります。
大学に関しては、奨学金の活用はマストと思われます。ご夫婦の老後もあるからです。借りておいて、人生設計をお子さんと話し合っていけばよいでしょう。
次に運用です。運用面で考えたいのは以下です。
- 日本の個別株
- 日本のインデックス
- 保険商品
- 4500万の預貯金
個別株は銘柄によりますが、当然リスクがあります。よくよく話し合い、家族の将来のために運用を検討しても良いでしょう。日本のインデックスの積み立ては私は不要と考えますがいかがでしょうか。これも過去記事などをご参照の上、検討されてみてください。
保険商品は満期を迎えるということですから、それと同時に何を買うか検討しておくと良いですね。入り直すのは不要、掛け捨てなどと比べてみるといいでしょう。
最後に預貯金です。これがご夫婦の老後の質を大きく決める資産となります。3割をとっておき、7割を投資すると仮定します。すると、3150万ほど投資できることになります。
これを5年程度に分け、コツコツと時間分散で投資していくと良いでしょう。インデックスをお勧めしていますが、特性を掴んだ上ならばVYMでも良いでしょう。ざっくりと税引き前で年間100万近くのインカムになりそうですね。ご夫婦の年金も合わせると、まずまず大きな収入になります。
平均的な日本人の貯蓄を大きく超えています。大変な日々だったと思いますが、よくここまで資産を増やされましたね。貯蓄よりも投資をすべきだったと言われていますが、年金もありますから十分です。頑張った自分とご家族を信じ、次なる将来に備えていけば恐れることは何も無いですよ。
ともにがんばりましょうね。
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早ければ早いほど有利なのは事実です。永遠の課題ですね。
正しい情報を仕入れ、堅実に運用したいですね。
投資で老後資金を作るのは、今後常識となるでしょうね。