楽天レバレッジNASDAQ-100とは?
楽天レバレッジNASDAQ-100は楽天投信投資顧問が運用するNASDAQ100をベースにした投資信託です。2021年11月17日に設定された新顔です。
いわゆる米国株インデックスのレバレッジ商品です。NASDAQ100をベースとしたレバレッジ商品を最近の日本では「レバナス」と呼ぶ人もいますね。
公募投信は日本経済新聞の紙面に基準価額が掲載されます。「楽天レバレッジNASDAQ-100」は日本経済新聞の紙面における商品名が「レバナス」です。
「レバナス」も市民権を得てきたということでしょうか。このブログでは「楽天レバナス」と呼ぶことにします。
NASDAQ100に関しては、もはや詳しく申し上げる必要がないでしょう。米国ナスダックに上場する金融銘柄を除く、時価総額上位100社の時価総額加重平均によって算出される株価指数です。
インデックスは毎年12月に見直されます。2021年9月末現在の上位10銘柄は以下の通りで、アップル、マイクロソフト、アマゾンといったおなじみの企業群です。この10銘柄で全体の時価総額の50%超を占めます。
Nasdaq100とS&P500の比較チャート
直近5年をS&P500と比較してみました。赤がNASDAQ100、水色がS&P500です。
NASDAQ100はS&P500の2倍以上の高パフォーマンスです。
NASDAQ100を米ドルベースでレバレッジ2倍程度にしたものが「楽天レバナス」です。設定されて間もないので「楽天レバナス」のレコードは比較できる材料になりません。しかし、原インデックスが大きく上昇していることが確認できます。レバレッジがかかるとさらに高パフォーマンスを期待できるということでしょうか。
楽天レバナスとiFreeレバナスの比較
同様の商品には約3年前に設定された、大和アセットマネジメントが運用する「iFreeレバレッジNASDAQ100」があります。別表にて比較してみました。
なお、便宜上「iFreeレバレッジNASDAQ100」を「iFreeレバナス」と呼ぶことにします。
iFree レバナス | 楽天レバナス | |
---|---|---|
レバレッジの倍率 |
2倍 |
2倍 |
運用会社 |
大和アセット |
楽天投信投資顧問 |
信託報酬 |
0.99% |
0.77% |
設定日 |
2018/10/19 |
2021/11/17 |
販売会社 |
SBI証券等21社 |
楽天証券 |
信託期間 |
無期限 |
無期限 |
決算 |
年1回 10/18 |
年1回 10/15 |
購入単位 |
100円以上1円単位 |
100円以上1円単位 |
信託財産留保額 |
なし |
なし |
出典:大和アセットマネジメント、楽天投信投資顧問 websiteよりたぱぞう作成
信託報酬は「楽天レバナス」の方が低いです。とはいえ、「楽天レバナス」は後発ですから、信託報酬を低くすることで商品の差別化を図ったということでしょう。
販売会社は先に設定された分、「iFreeレバナス」の方が多いです。今後「楽天レバナス」を取り扱う金融機関が増えていく可能性はあります。
「楽天レバレッジNASDAQ-100」の投資先
「楽天レバナス」の主要な投資先は、「円建債券」と「米国株価指数先物」です。
この点は「iFreeレバナス」とほぼ同様です。レバレッジの倍率も同じですから、ほぼ似たような値動きになり、パフォーマンスの差は信託報酬の差になりそうです。
レバレッジ商品ゆえの値動きの特徴にはもはや言及する必要が無いくらいほかのレバレッジ商品の記事でも言及していますが、横ばい、下落が続くとパフォーマンスは著しく劣ります。「楽天レバナス」の目論見書でも、丁寧に言及されています。
楽天レバレッジNASDAQ-100は分配金を期待する投信ではない
「楽天レバナス」は年に1度決算を行いますが、分配金はほとんど期待できないでしょう。すでに他のレバレッジ商品についての記事で申し上げたように、レバレッジ商品はキャピタルゲインを追及するものであって、インカムを追及するものではないからです。
そもそも主な投資対象である先物はインカムを産みません。ちなみに、ほぼ同様の運用をしている「iFreeレバナス」は過去3回決算を実施していますが、分配金は出ていません。
楽天レバレッジNASDAQ-100、投資信託ゆえの特徴
レバレッジ商品を長期で保有する投資家は多くありませんが、「楽天レバナス」は投資信託なので、販売会社によっては100円から買えるという敷居の低さがあります。
また100円から積み立てることもできます。
よって、レバレッジ商品に慣れていない投資家が、少額で試すのには向いていると考えます。ただし、投資信託ですが、つみたてNISAの対象外商品です。一般NISAで保有することは可能です。
円建てという外貨ではない敷居の低さは日本人にはアドバンテージでしょうか。いずれにしても、値動きが激しいことが予想されます。そのため、コアの投資には不向きで、あくまでもサテライトで少し試すのがいいでしょうね。
この商品は楽天証券が取り扱っています。
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米国ETFにはブル3倍というおやんちゃ商品もあります。