たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

年金プラスアルファの収入を株でどのように作るのか

年金プラスアルファの収入が将来の生活をゆとりあるものに

 年金は老齢年金だけでなく、障害年金、遺族年金といった保険的な機能も含まれています。勤労者であれば、勤務先が半分、自分で半分、折半して支払い、積み立てる形になります。

 

 しかし、その積み立ては賦課方式、もらえる権利が積みあがるようなものですね。一方で、不安の声もよく聞きます。

 

 例えば、年金が受給できる年齢が後ずれしたり、インフレ負けする懸念があったり、そもそももらえる金額自体が生活を充足するものではなかったり・・・。人それぞれの不安感を持たれている例も少なくなりません。

 

 さて、今回は将来の「じぶん年金」づくりとして、どのような投資をしていったらよいのかご質問を頂戴しています。

年金だけでは不十分、プラスアルファの収入が欲しい

 いつも興味深くブログを読ませていただいています。厚かましいお願いですが、私の投資方針について、たぱぞう様のご助言をいただけますでしょうか?

 

 私は46歳のサラリーマンです。家族構成は、妻と娘(小学生)との3人家族です。妻は週に2~3回パートしていますが、お小遣い程度ですので、基本的には私の収入で生計を立てています。将来は、年金だけでは不十分と感じており、米国株の配当収入を、年金の不足分に当てたいと思っています。

 

 数年前から米国高配当個別株(JNJ、PG、KO、T、PM、XOMなど)やETF(VYM)の投資を始めました。現時点では約1200万円程度です。収入の関係で、今後は60万円/年くらいの投資になりそうで、定年退職(60~65歳)まで大きく変わらないと思っています。

 

 退職金は、少しは出るでしょうが、それほど期待していません。このような運用で、将来は7~8万円/月程度の配当を確保して、足りない年金に補填したいと思っています。

 

 他には、つみたてNISA(楽天バンガードVTI )やiDECO(NYダウ連動インデックス)も少しあります。が、これらは生活防衛資産(臨時出費用)として確保し、日常生活費とは区別して管理したいので、今回の質問では考慮しない前提とさせて下さい。

 

 ご相談したいのは、今後の運用方針です。一般的には、長期投資としてはVTI やS&P500に連動するETFが比較的大きなリターンを期待できると思います。ただ、私の投資目的は、年金に補填する配当金を獲得することです。資産を切り崩すというやり方ではなく、新たに得られる収入で生活したいのです。


 その場合、VTI に投資して、その売却益で、定年退職時に高配当株や高分配金ETFを購入するくらいなら、最初から高配当目的で個別株やETFに投資して、長期間育てた方が良いのでは? と思ってしまいます。


 つまり、今後VTIで投資して、定年退職時に解約した利益で高配当株やETFに切り替える方針について、私は以下のようなデメリットがあるのでは、と思いました。

 

  • VTI で比較的大きなリターンを得たとしても、解約時に税金で利益が目減りする。
  • その時には、今の復興税のように、更なる税金上乗せが発生している可能性もあり得る?
  • 定年退職時、VTIから切り替える頃には、高配当株・ETFも今より大きく値上がりしており、今買うよりもかなり割高と思われる。
  • そこで質問させていただきたいのですが、将来の年金補填のための配当収入を目的としたとき、以下のどの選択肢が効率的な投資になると考えられるでしょうか?
  • VTI やS&P500連動ETFで運用し、定年退職時に解約、得た利益で高配当株もしくはETF(VYM 、SPYDなど)を購入する(キャピタルからインカムへ切り替え)
  • 今後も高配当株・ETFを継続購入して、定年退職後も解約せずそのまま配当収入を得る(最初からキャピタルではなくインカムのみで運用する)
  • VTI やS&P500連動ETFのみで運用する(今後の増配を考慮すると、VTIはいわゆる高配当個別株・ETFと遜色ない配当金が得られるという理論)(キャピタルとインカムの両方を目指す)

 これまで配当重視の投資をしていましたが、最近のコロナショックの機会に、投資方針の見直しの一環として、かねてからの疑問を解消したいと考えた次第です。たぱぞう様のご見解をいただければ幸いです。

 

 また、配当収入を目的とした投資対象は、個別株とETFの両方を適切な比率で、と考えています。個別株は、数十年の連続増配の実績があるようないくつかの銘柄に分散するつもりです。とはいえ、ETF に比べるとリスクが高いと思います。

 

 一方で、VYMのようなETFは、リーマンショックで分配金が低下しましたし、最近のコロナショックでも低下しそうな気がします。ETF は個別株より安心できるものの、必ずしも安定した分配金をもらえるわけではないような気がしています。

 

 将来の配当を期待した運用をするにあたって、個別株とETFのどちらを選択すべき、もしくはどのような比率で運用していくべきか等、どのように考えられるのが良いでしょうか?

 

 なお、配当収入の原資となる株やETFは、生涯解約するつもりはなく、私が不要になれば家族にでも託そうと思っています。

 

 長文となり申し訳ありません。たぱぞう様の忌憚ないご意見をいただければとても助かります。よろしくお願い致します。

じぶん年金でプラスアルファをどのように作るのかは永遠の課題

 結論から申し上げますと、1655や2558などのS&P500連動ETFで分配金を取りつつ運用していくのがベストです。これらは、年金を受け取る年齢の20年後には分配金成長も見込まれ、高配当化している可能性があるからです。

 

 また、最大のもう1つの理由はリターンの大きさです。米国株は押しなべて好調に見えます。しかし、この25年の傾向を見ると、好調の源泉はネットの普及をベースにした産業革命にあります。

 

 下図を見てわかるように、配当というインカムよりも、株価成長によるキャピタルのほうが過去25年、10年、いずれの時代よりも大きくなっているのです。

年金プラスアルファの収入からキャピタルを除くのはもったいない

年金プラスアルファの収入からキャピタルを除くのはもったいない

 最近では単なるインターネットの産業革命から、集中から分散の流れにシフトしており、ここでもイノベーションが起きています。このイノベーションが人口に膾炙するまでにもう少しの時間がかかります。つまり、発展の余地があります。

 

 ネット関連のイノベーションが完全に失われたとき、その時初めてインカムによるリターンが大きくなる可能性はあります。それは、1980年代までのたばこ株やオイル株がそうだったようにです。

 

 高配当ETFに振り切りすぎると、このようなイノベーションの果実を取り逃す可能性があります。中でもVYMはかつてMSFTが組み入れ一位だったことからもわかるように比較的バランスが取れていますが、そのほかはやや高配当という一点に偏りすぎています。

 

 個別株は銘柄分析が趣味となるならば、パフォーマンスをさらに引き上げる可能性があります。自らのパーソナリティを踏まえつつ、S&P500という最も中庸な米国株投資を続けていくことをお勧めします。

 

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