たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

米国株集中投資をしていい人、よくない人

米国株集中投資をしていい人

 私は「米国株集中投資をしていた人」です。米国株偏重投資と言っても良いでしょう。そして、たぱぞうの米国株投資では、当然ながら話題の中心は米国株ということになります。

f:id:tapazou:20180113132351p:plain

 米国株推しということで米国株ブログを運営してはいますが、だれもが米国株に集中投資をすればよいかというとそういうわけでもないと思っています。今日はそのことについて書いておこうと思います。

 

 米国株集中投資をしていい人というのは、以下のような人です。

  1. 米国の成長を信じて疑わない人
  2. 運用資金がさほど大きくない人

 わたしはこのような人だと思っています。

米国の成長を信じて疑わない人

 米国の成長を信じて疑わない人は、少々の下落相場でも動揺することなく淡々と買い続けることができます。損失を被ることも20年、あるいは30年というスパンの中では殆ど無いでしょう。もちろん、1年あるいは5年といった短期・中期ではマイナスになることは大いにあり得ます。

 

 ただ、そこで損失確定をさせずに、ナンピン買いができるような腹落ちをしていれば問題はありません。そのことは過去100年以上にわたる米国株の成長の歴史が証明をしています。

 

 短期・中期で相場の波に乗るというのは知識と経験、なによりもセンスに裏付けられた技量が必要になってきます。センスというのは生まれつきで、無い人は一生無いです。

 

 つまり、先天的なものだということです。逆にこのように割り切ると、自分の投資の方向性、蓄積すべき知識が明確になります。労働などで収入を確保し、支出を絞り、だれもができる再現可能な投資をして資産の最大化を図るということになります。

 

 その具体的投資先に関しては下記の関連記事に譲るとしてここでは詳述しませんが、やはり米国市場全体に投資をするVTIやもしくは米国株トップ500に投資するIVV・VOO・SPYといったS&P500は安心感があります。

運用資金がさほど大きくない人

 米国株集中投資をしていい人、それは運用資金がさほど大きくない人です。運用資金が小さいということは、そのままリターンも小さいことを意味します。投資というのは%の世界、つまり割合の世界だからです。

 

 債券や商品系のETFなどすべてのペーパーアセットの中で、歴史上最もリターンが大きかったのが株式です。ただし、株式というのは世界経済、あるいは投資先の国の経済状況に大きく左右されます。

 

 その値動きの大きさをマイルドにするために債券を組み入れたり、逆相関を示すと考えられる金などの商品を組み込みます。ただ、これは同時に場合によってはリターンが小さくなることも意味します。

 

 ですから、少々危険は伴いますが、運用資金がさほど大きくない人が株式に全投資するのはわかります。また、あえて資金効率の良いと考えられる国、この場合は米国ですが、そこに集中投資をするのも理にかなっているということです。

米国株集中投資をしないほうが良い人

 逆に、米国株集中投資を避けたほうが良い人もいます。その人は以下のような人です。

  1. 元本割れを恐れる人
  2. 運用資金が大きい人

 こういう人です。理由を書いていきたいと思います。

元本割れを恐れる人

 まず、元本割れを極端に恐れる人です。投資というのは元本割れがつきものです。投資の対象、例えば株式や不動産は相対で値が付くもので、買いたい人がいなければ値下がりをします。逆に買いたい人が多ければ値上がりをするというものです。

 

 買い付ける対象の価値自体が変動しますし、価格も当然日々移ろうのが自然だということです。ですから、買い付ける対象に対して信頼が無ければ買い持ちし続けることはできないのですが、個別株に関しては時に分別を欠いた信頼になることがあるので注意が必要です。

 

 自分に都合の悪い情報が入らず、すべての情報がプラスに感じるようになったら、マイナスの情報もプラスに解釈してしまうようになったら、それは分別を欠いた状態であると言えます。

 

 とにかく、そのように価値が変動するものですから、何かに集中するのは精神衛生上よろしくなく、バランスファンドのように分散をして値動きそのものをマイルドにするのが投資の目的の一つになります。

 

 確たる確信が得られず、リスクを極力低減したいという人にとっては、米国株集中投資というのはふさわしくありません。

運用資金が大きい人

 運用資金が大きい人は、自分のアセットクラスのバランスを考える時期に来ているといえます。ボラティリティが大きくなると、給与などの自分の収入から損失を補てんすることができなくなります。

 

 そうすると、特定のアセットで生じた損失を取り戻すのに時間がかかる、あるいは取り戻せないということになります。例えばペーパーアセットしかない人がハードアセットを手に入れてみたり、米国株しかやっていない人が債券を組み込むというのは一定の説得力があります。

 

 ただ、いままで主戦場にしてきたアセットというのは知識と経験の蓄積がありますから、最も安定的な運用成績になることが多く、そういう意味ではコアアセットを持っておくというのは強みになります。

 

 このようにコアアセットとサブアセットというのを意識すると、投資の幅を広げることになります。ただ、運用額が大きい人というのは、いわゆる「上手い人」も含みますから、「上手い人」にとっては釈迦に説法、それぞれの得意分野で投資をするのというのもまた王道であることも申し添えておきたいと思います。

集中投資をするということ

 いずれにせよ、退場しないような投資のしかたが大事です。また、利益確定も大事です。この2つはリスクヘッジになります。そういう意味では分散投資とキャッシュというのは価値があります。

 

 

 「たぱぞうの米国株投資」は、これからも米国株をコアアセットとした運用をしていきますが、それは100%の集中投資を意味するものではないということです。

 

関連記事です。

  私はこのVTIは米国株投資におけるコアだと思っています。米国の大型株から小型株まで含むからです。

www.americakabu.com

  スピンオフの対応です。日本株とは違うことが時々ありますね。

www.americakabu.com

  つみたてNISAは投資額が小さいので、特にリスクを取っていかないとあまり意味が無いことになります。

www.americakabu.com