インフレ時代を生き抜く、リスク資産と資産配分
FIREは家族1人あたり5,000万がめやすになると個人的には思っています。しかし、生活水準、居住地域が様々ですから、目安に過ぎません。例えば東京都心3区での賃貸生活などは難しいでしょう。
一方で車が要らない地方でそこそこ便利な場所などは余裕となります。そういうエリアではそもそも5,000万という資産を持っている人のほうが少数です。
ただし、このblogを始めた当初と大きく異なる状況があります。インフレです。下図を見ても分かるように、2020年ごろからようやく日本でもインフレになり、諸外国並みになっています。
賃金上昇、株価上昇の伴うインフレは経済、景気には良いことで、ようやく日本経済も正常化しつつあると言ってよいでしょう。一部メディアは物価上昇の負の部分ばかり強調しますが、こうした間違った報道が日本を長く低迷させてきたのは知っておきたいところです。
インフレ、つまり現金を持っていると価値が下がる時代を迎えています。そのため、リスク資産に資産を配分しておかないと、FIRE生活に暗雲が垂れ込めるということになります。
とはいえ、心配することはありません。消費者物価指数以上にリターンの見込めるアセットに資産を割り振ればよいだけです。

今回は、8,000万の資産を元に、セミリタイアされた方からのご質問です。
52歳資産8000万円でのセミリタイアと今後の資産配分について
以前、東京語る会に参加させていただいた、まなと申します。その節は、楽しいお話を聞かせていただき有難うございました。
あの時の経験から52歳で資産8000万を築き、苦痛だった会社を辞めました。今後は、契約社員として年収手取190万程度の仕事を始めます。契約期間は5年ですので57歳には収入が途絶える予定です。今さらですが、収入が激減することと高インフレにより、かなり不安になってきました。
年金は65歳から年間手取140万程の見込です。いまの資産配分についてアドバイスいただけましたら、嬉しく思います。お忙しいと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
年間生活費250万
資産配分
・VT 2800万
・AGG 200万
・イデコ・積立NISA(オルカン) 1400万
・10年変動国債 3300万
・現金 300万
インフレでも持続可能なFIREはリスク資産のバランスが大事
ご無沙汰しております。
昨今のインフレ傾向を目の当たりにしてご不安になられるお気持ちは、とてもよく分かります。
しかし、今後の収支を冷静に見つめ直すと、経済的な基盤は盤石かと思います。
52歳から57歳までは手取り190万円の収入があるため、年間生活費250万円に対する取り崩し額はわずか60万円ほどに留まります。5年間での持ち出しは300万円程度です。仮に57歳から65歳までの8年間が完全に無収入になったとしても、必要な生活費は合計2000万円です。
さらに65歳以降は手取り140万円の年金が見込めるため、年間110万円の不足分を補う計算になります。現在の総資産8000万円という潤沢な資金から考えれば、長生きのリスクを含めても資金が枯渇する可能性は極めて低いです。
現在の資産配分を拝見しますと、VTや投資信託を通じた全世界株式への投資が4200万円と、総資産の半分強を占めています。一方で、10年変動国債や現金、AGGといった値動きの穏やかな安全資産で約3800万円を確保されています。
安全資産は、時間をかけて株式に転換していき、株式比率を高めてもよいでしょう。
ご懸念されている高インフレへの対策としては、まさに株式などのリスク資産を一定割合保有し続けることが最大の防御となります。現在の株式と安全資産が概ね半々というバランスは、まなさんのご年代やセミリタイア後のポートフォリオとして、無理がありません。
ただ、おっしゃるようにインフレ傾向ですので、時間をかけてリスク資産に寄せてもよいかと思います。7:3などですね。
また、今後の生活費の不足分については、まずは手元の現金や3300万円ある変動国債の中から計画的に取り崩していくことをお勧めします。そうすれば、自然とリスク資産の比重は資産成長もあって大きくなるでしょう。
株式は今後も大きな変動があるとは思いますが、戻ることを信じてホールド継続ですね。逃げ切り計算機などもよく知られています。試算されるとより安心されるかと思います。
せっかく実現したFIREですから、共に楽しみましょう!
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