たぱぞうの米国株投資

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海外赴任でも継続できるiDeCo、できないNISA

海外赴任時にiDeCo口座とNISA口座はどうなるのか。

 海外赴任時に、iDeCo口座とNISA口座はどうなるのでしょうか。結論から書くとこうなります。

  • 海外赴任時にiDeCoは継続できる。
  • NISAは一般口座に移します。つまり、継続できません。

 こういうことになります。NISAの場合は特定口座にさえも入れられません。特定口座も日本国内居住者に便宜を図る口座制度だから、という説明です。ですから、海外赴任が決まっている人に取ってはNISAは難しいということになります。

 

 ただし、証券会社によってかなり違います。ちなみに楽天証券の場合は下記のような説明になっています。

 

  1. NISA・つみたてNISA口座を継続保有するには一定の条件があります。
  2. 出国前日までに所定の書面を当社が受領している必要がございます。
  3. 出国中に、NISA口座での保有商品の非課税期間が終了した場合は一般口座に払出しとなります。
  4. 出国前のお手続きにより最長5年間NISA口座での継続保有が可能(ただし、新規買付は不可)
  5. つみたてNISA口座での保有商品は、書面提出日から起算して5年を経過する日の属する年の12月31日までに帰国されない場合、その時点で一般口座に払出しされます。【例】2019年5月30日提出された場合2024年12月末

 楽天さんの場合は保有だけならば5年間認めるということですね。新規積立はできません。

 

 これだけグローバル化が進んでいる中で、海外邦人のつみたて制度が限られるのは残念です。しかし、そういう制度だということですね。

 

 時々、自己申告だからと言ってそのまま口座を維持して、海外へ行ってしまう人もいますね。しかし、当然これはイレギュラーな方法です。公に認められる方法ではありませんね、念のため。

 

 海外赴任が決まっている人にとっては、活用できる口座はiDeCoということになります。iDeCoの基本を押さえておきたいと思います。

海外赴任でも活用できるiDeCoは退職控除が魅力

 iDeCoは大きく2つの魅力があります。

  1. 退職控除が2000万円ある
  2. iDeCoへの払い込み金を所得控除できる

 この2点が大きいですね。極端な話、iDeCoで預金して2000万円貯めれば、所得控除分は少なくともトクをするということです。退職金が無い人にとってはiDeCoで2000万円分の退職控除が使えますから、これまた非課税でおトクということです。

 

 最大のデメリットは資金拘束です。60歳まで引き出しができませんから、それをどう考えるかということですね。そこそこ退職金の大きいところで働いていると、資金拘束が気になるでしょう。とはいえ、やはり所得控除が大きいですから、やる意味は大きいです。

 

 さて、今回はこのiDeCoに関してご質問を頂いています。

iDeCoとNISAの活用をしたいが、海外赴任が悩ましい

たぱぞう様


 いつも楽しんで読ませていただいています。

 30歳、会社員、年収600万円、貯金500万円、結婚2年目、今年の11月に第一子誕生予定のヨースケと申します。

 

 老後に向けた資産運用に関する質問です。

 昨年結婚し、めでたく第一子を授かったことを機に、保険等を見直していました。


 そこで将来のこと考え、貯蓄型生命保険も含め検討していたのですが、雑誌やさまざまなブログ情報から保険と貯蓄は分けて考えた方がよいと知り、保険は掛け捨てのみにし、投資を始めることを決意しました。現在はたぱぞう様をはじめ多くのブログ等から情報を集めている段階です。

 

投資資金は以下の通りです。

  • 500万円(独人時代の貯金であり、上記の貯金とは別)
  • 6万円/月(家計から捻出)

 現在の悩みとしては大きく分けて2つあります。

 

 1つ目の悩みは、基本的にはiDeCoやつみたてNISAを使用し、積み立てで投資をしていこうと考えているのですが、現状手元にある500万円を数年かけて投資していくのはもったいないのではないか?すぐにたぱぞう様のお勧めのETFにでも挑戦した方がいいのではないか?というものです。

 

 しかしながら当方投資は初心者であり、大きなリスクはとりたくない気持ちとの間で悩んでおります。

 

 2つ目の悩みは、積み立てを私と妻のiDeCoとつみたてNISAをどう使って進めるかというものです。私は会社員ですが、順調に勤め上げることができればそれなりの退職金がもらえそうなので、私の枠のiDeCoの使用は最終的に税金が高くなる可能性がある。

 

 一方で、海外に赴任する可能性も0ではなく、NISAでは海外転勤時に一旦積み立てが途切れてしまう恐れがあるという点で悩んでおります。(iDeCoならば、海外転勤になっても今の会社で厚生年金を払いつづけていれば継続可能?)


 ちなみに現在妻は専業主婦ですが、子どもがある程度大きくなったら少しは働きに出てもらうつもりです。

 

iDeCo、NISAいずれにしても、積み立て対象は以下のように考えています。

  • 独身時代の貯金:楽天・全米株式インデックス・ファンドのみ
  • 家計からの投資:楽天・全世界株式インデックス・ファンドとバランスファンドを半分ずつ

 子どもの教育費や当面の必要経費は別途貯金で対応し、余裕が出てきたら投資額を増やしていきます。長々となってしまい、申し訳ございません。もしよろしければ、アドバイスをいただきたく存じます。

 

以上、よろしくお願いいたします。

iDeCoもNISAも海外赴任にとらわれずやってみる、かも

 まず、私がその状況ならば、両方やると思います。理由は、海外赴任の可能性が読めないからです。控除の意味でiDeCoは大きく、非課税の意味でNISAは大きいですね。もし、海外赴任になれば一般口座に移す、さらに帰国したら特定口座に入れるという手間がありますが、確率が分からない以上、取り組んだほうが経験にもなると思います。

 

 ただ、海外赴任が確実ならばiDeCoだけでもよいでしょう。もっとも、この場合も退職控除が使えない見込みということで悩んでられますが、やはり所得控除がありますからやったほうが良いでしょう。

海外赴任でも継続できるiDeCo、できないNISA

海外赴任でも継続できるiDeCo、できないNISA

 いずれにせよ、投資初心者さんということですから、やることに価値があると私は思いますよ。

 

 注意点としては、米国株投資への比重が重いですから、そこを自分でも許容した上で投資をされることですね。商品自体は良いものです。自分がその比重に納得しているかどうかということです。最後にバランスファンドも検討されているということなので、念のため付言しました。

 

 ちなみに、私ならばNISAとiDeCoにバランスファンドは入れません。金額が限られており、リスクヘッジは他でやったほうが効率的だからですね。ご参考になればうれしいです。

 

関連記事です。

  iDeCoは制度がやや複雑で、デメリットもあります。退職金を多めにもらえる人は、よくよく検討してから導入したほうがいいでしょう。こちらの記事で全てまとめてあります。

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 つみたてNISAはiDeCoに比べるとシンプルです。楽天カードで投資信託を購入して、ポイントを付けるということができます。投資信託の買い付けをした瞬間に1%の確定益になるので人気がありますね。

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 米国株投資をするうえで知っておきたい、暴落のお話です。

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