たぱぞうの米国株投資

米国株投資で人生の選択肢を増やすという提案です。某投資顧問のアドバイザーをしています。

Tapa's U.S. Stocks Investment

In the middle of difficulty lies opportunity

ボーイング【BA】は世界最大の航空宇宙機器開発会社

スポンサーリンク

ボーイング(BA)、航空宇宙開発の盟主

 ボーイングは世界最大の航空宇宙機器開発会社です。売り上げ規模はアメリカでも最大級の多国籍企業です。ちなみに2008年までは東証にも上場しており、東証外国部でも株を購入することができました。

 

 その歴史は1916年にまでさかのぼります。ウィリアム・ボーイング氏によってシアトルで創業され、第一次世界大戦で練習機を海軍に700機あまり納入したのを皮切りに、航空事業を軌道に乗せます。

 

 その後、民間機ではボーイング247、軍用機では海軍機F4Bというヒット商品を出し、その地位を確立します。

 

 しかし1934年に独占禁止法によってエンジン部門はユナイテッドテクノロジーズ(UTX)、旅客部門はユナイテッド航空として分社されます。

 

 その後の第二次世界大戦では主にBシリーズの戦略爆撃機を開発し、大きく技術と需要を伸ばします。ヨーロッパ戦線ではB17が、太平洋戦線ではB29が有名です。

 

 特にB29は高い需要があり、他企業の工場も稼働させて増産されました。三菱のゼロ戦が中島飛行機の工場でたくさん作られたのと同じ構図です。

 

 戦後は旅客輸送に航空機が使われることが一般化し、ボーイング社も大きく業績を伸ばします。中でも1969年に初飛行したB747は大型ジェットの名機で、1500機を超える数が生産され、今も現役で改良を加えながら使用され続けています。

 

 近年は航空機開発に多大な費用がかかることから国際分業体制にしており、日本企業も多く参画しています。また、それだけの費用を負担できる会社が限られることから業界の寡占化が進んでいます。

 

 ヨーロッパのエアバス社がEU圏内の各社の連合体として生まれたのもそういう背景をもとにしてのことです。

 

 ボーイングの場合は民間機だけではなく、マクドネル・ダグラス社を吸収し、軍用機への比重も高めています。

 

 マクドネル・ダグラス社は民間機では苦境でしたが、軍関係ではヘリのアパッチ・ロングボウやF-15の開発で有名です。第二次世界大戦では今は無い形態の急降下爆撃機のドーントレスという名機がありました。

f:id:tapazou:20160619141541p:plain

 現在は70か国を超える国で事業展開をしており、17万人近くの従業員を抱えます。また、売上高は960億ドル、日本円で約10兆円にもなります。事業内容から唯一無二の専門性を持つ、極めて技術力の高い多国籍企業と言って良いでしょう。

ボーイング(BA)チャートと配当

f:id:tapazou:20170928204445p:plain

 ※画像はヤフーUSから

2006年 株価75ドル  配当0.3ドル

2016年 株価128ドル 配当1.09ドル

2017年 株価255ドル 配当1.42ドル

 

 航空機需要は景気に左右されやすいことから、業績が読みにくいところがあります。また、777や787など低燃費機開発と販売に力を注いできましたが、このところの原油安で需要がそれほど伸びていません。

 

 2013年に株価は75ドルから130ドルまで急伸しました。その後はしばらく足踏みしていました。

 

 しかし、トランプ銘柄の本命として株価は急騰しており、250ドルを突破しています。これだけ大きな企業の株がおよそ5年で3倍以上に達したことになります。大型株ですが、キャタピラーなどと同じく景気敏感株です。

 

 そのため、景気次第でこのような値動きになります。配当は高めで常に3%を切ることはありませんでした。2016年時点では3.5%でした。しかし、このところの株価上昇で2.5%前後まで配当利回りは下げています。

 

 それでも、昨年比およそ30%増配していますから、業績連動させた配当は評価されてよいでしょう。

ボーイング(BA)基礎データ

ティッカー:BA

本社:アメリカ

来期予想PER:22.6倍

PBR:191倍

ROE:136%

ROA:5.3

EPS:11ドル

配当:5.68ドル

上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)

ボーイング(BA)の配当と配当性向

 ボーイングの配当と配当性向です。

f:id:tapazou:20170928191547p:plain

 2014年以降配当は急ピッチで上昇しています。大型機ではエアバス、中小型機ではボンバルディアなどの諸企業との競争激化が見込まれています。その中にあって、非常に健闘しており、配当も併せて上昇しています。

ボーイング(BA)のBPSとEPS

f:id:tapazou:20170928191715p:plain

 EPSはリーマンショック後は5ドル前後で推移していました。それが2014年以降は7ドル半ばまで成長しています。世界経済の緩やかな拡大に伴い、航空機需要が伸びています。

 

 2017年時点で760機の出荷が見込まれていますが、これは2019年には年間860機に達する見込みです。こうしたポジティブな要因を市場は織り込んでいます。

ボーイング(BA)の売り上げと利益

f:id:tapazou:20170928191938p:plain

 大型航空機や軍用機に強みを持つ、ワイドモートな企業です。しかし、基本が製造業ですから、営業利益率は低めです。売り上げは好調ですが、営業利益率はこの10年で10%を超えたことは無く、課題となっています。

 

 そのため、売り上げのわりに営業利益は少なめであり、グラフにすると一目瞭然です。

 

 今後、IRでの経営目標としては営業利益を15%という目安が示されています。これは、商業機では比較的達成可能な数値と思われます。

ボーイング(BA)のキャッシュフロー

f:id:tapazou:20170928191806p:plain

 リーマンショック時は世界的な航空機需要の落ち込みに伴って、フリーキャッシュフローがマイナスに転じています。その後の回復は目覚ましく、順調に成長しています。

 

 急激な経済危機時には業績は悪化するでしょうが、それでも技術的な蓄積、それから資本規模が必要になる航空機産業ですから、強みは十分です。

 

 景気敏感株という視点で適正株価を言い当てるのは難しいです。しかし、今の水準はやや割高であると判断します。200ドル割れの局面があれば買い検討というところでしょうか。

 

関連記事です。

 ボーイングは民間機需要も大きく、景気の動向に業績が左右される面があります。これに対してロッキードは軍事需要が大きく、その専門性の高さは群を抜いていると言ってよいでしょう。

www.americakabu.com

 トマホークで有名なレイセオンです。ミサイル技術で他の追随を許さない技術を持っています。これからも米国の軍事を代表する企業群の1つでありつづけることは間違いないと言ってよいでしょう。ロナルド・リード氏のコア銘柄だったことでも有名ですね。

www.americakabu.com  セクターという分類は企業の手掛ける分野が流動的であり、絶対的でない以上、あくまで便宜上のものです。しかし、例外のない定義が無いことを踏まえて利用する価値はあると思います。分散投資上欠かせない視点と言えるでしょう。

www.americakabu.com