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ESG経営ランキングトップ20【Best ESG Companies】

ESG経営でランキングトップ100を選ぶ

 Investor’s Business Daily(以下:IBD)は「オニールの成長株発掘法」などの著書でも知られる、ウィリアム・J・オニール氏が1984年に設立したビジネス新聞です。2021年にNews Corps社が買収し、Dow & Jones Companyの一部門としました。

 

 IBDは2021年11月に”100 Best ESG Compenies”(ベストESG企業100社)を公表しました。IBDがもともと持っていた銘柄へのスコアリングとDow & Jonesが評価したESGスコアを組み合わせて、100社を選定しています。

ESG経営ランキングトップ100社、選定の手順

 6,000社以上の企業に付与したDow Jones ESG dataがベースです。このベースから、米国市場に上場している株価が10ドル以上の銘柄に絞り込みます。これで約2,400社になります。


 さらに、“IBD Composite Rating”が85以上の銘柄に絞り込みます。“IBD Composite Rating”は以下の要素について、ランキングしたものです。高いほどいい点が付きます。

  • EPS
  • SMR Sales Growth(売上高成長率)、Profit Margins(税引き前と税引き後両方の利益率)、ROEで判定する。A+からEで評価し、A+が最も優秀
  • Relative Strength Rating 52週の株価のパフォーマンスがS&P500と比較してどの位置にあるか
  • Accumulation/Distribution Rating 過去13週の機関投資家の売買をトラック

 これらのスコアリングの結果85以上になった銘柄を、Dow Jones ESG scoreで降順に並べた結果の上位100社が選定されています。


 Dow & Jones Companyの一部門になったことで、このような評価ができるようになったのでしょう。


 今回は上位20社をご紹介します。
なおデータは2021年8月末現在です。

ESG経営ランキングトップ20

ESG経営ランキングトップ20

出典:Investor’s Business Daily

 

 ESG経営ランキングトップ20の上位10銘柄について簡単に触れます。

1位:Microsoft

 言わずと知れた、IT業界の巨人です。

2位:Linde

 世界100カ国以上で事業を展開する世界最大の産業用ガス供給会社です。
温室効果ガスの削減に積極的です。

3位:Accenture

 ITサービスの世界的なリーディング・プロバイダーです。自社でもESG測定・分析を実施しています。S&P500採用企業です。

4位:J.B. Hunt

 北米の陸上輸送会社です。トラック輸送の他、北米では鉄道輸送でサービスを展開しています。S&P500採用企業です。

5位:Xylem

 米国の浄水システム会社です。上下水道用の水リサイクルや機器、関連サービスを提供しています。2011年にITT社からスピンオフして誕生しました。S&P500採用企業です。

6位:Texas Instruments

 アナログ半導体製造の世界大手です。製品は、音声や電力などの実世界の信号を処理するために使用されています。

「女性が活躍する企業」として知られ、4人の上級副社長が女性です。S&P500採用企業です。

7位:Salesforce.com

 顧客関係管理(CRM)テクノロジーを提供するIT企業です。環境対策に力を入れており、温室効果ガス排出量のネットゼロを達成しています。S&P500採用企業です。

8位:Gildan Activewear

 Tシャツ、下着、靴下などのベーシック衣料品のデザインおよび製造を手掛けるカナダ のメーカーです。NYSEに上場しています。従業員保護、環境保護に力を入れています。

9位:Metropolitan Bank

 ニューヨーク都市圏の小企業、中堅企業、公共団体、個人に向けて、ビジネス、商業、リテールバンキング商品およびサービスを幅広く提供している銀行持株会社です。

10位:IHS Markit

 イギリスの市場調査会社です。このランキングが発表された当時はNYSE上場企業でしたが、2022年2月末にS&Pグローバル【SPGI】と合併して、上場廃止となっています。

ESG経営ランキングトップ20のまとめ

 20位までに目を向けると半導体関連企業が多いです。どちらかといえば、歴史がある企業が多いことも特徴でしょう。

 

 スタートアップ時は事業の成長に集中し、企業の規模が拡大するとESGという要素が経営に重要な要素となるからですね。

 

 引き続き、これらの企業がどのような取り組みを示していくのか注目したいところです。

 

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