たぱぞうの米国株投資

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日本株投資信託のおすすめとリターンランキング

日本株投資信託の苦境と投資戦略

 日本株投資信託はパフォーマンスが低く、この30年の日本の大型株指数は好調な各国市場をよそに寂しい限りです。普通はポートフォリオにマザーカントリーの株式指数を組み込みます。そのため、株式指数を買う私たち日本人の資産運用のリターンは、例えば米国人のそれと比べて厳しいものになりがちです。

 

 また、米国だけでなく英国などと比べても税制面での不利がありますから、なかなか厳しい状況だったわけですね。つみたてNISAフェスティバルで話題になりましたが、英国の非課税制度枠はフルに活用すると1.44億円分もあるのです。

 

 そういう困難な時代にあって、私たちはどのような投資術を意識していけば良いのかということですね。今回は愛着ある日本株投資信託の割合を下げたいということでご質問を頂いています。

愛着のある日本株投資信託の割合を下げたい

はじめまして、にっしーと申します。ブログを楽しく拝見しております。

 

 早速ですが、保有している日本株式投信の扱いについて、たぱぞうさんのご意見を頂戴したくご連絡させて頂きました。

 

 まず簡単な自己紹介ですが、私は39歳の会社員で、同い年の妻(会社員、妊娠中)と地方都市で暮らしています。


 もうすぐ子供も生まれますし、私も妻も其々の会社に不満もないので、定年(65歳?)までは勤めたいと思っています。学生時代に積立投資を始めて以来、積立歴は15年を超えました。

 

 インデックス投信を中心に今後も継続していく予定です。今回のご相談ポイントですが、現在のポートフォリオを次のように組み替えていきたいと考えております。

  • 現金:30%⇒25%
  • 日本株式:35%⇒20%
  • 先進国株式:20%⇒30%
  • 新興国株式:5%⇒10%
  • REIT:5%⇒7%
  • 債券、金:5%⇒8%

 ご覧の通り、現在は日本株式の比率が高く、これを下げたいと考えているのですが、実はこの日本株式の大半は学生時代に積立投資をはじめるきっかけになった『S投信』という独立系アクティブ投資信託です。


 年間の保有手数料が残高×1%であり、インデックス投信に比べると割高であることは認識しています。日本株式の比率を下げるには、このS投信をバサッと売れば良いことは分かっているですが、「売却益課税を払ってまで」というのに加えて「愛着がある」ため、方針の整理ができぬまま継続している状態です。

 

 たぱぞう様であれば、ポートフォリオを組み替えるにあたり、どれくらいの時間をかけて、どのように組み替えて行かれますでしょうか?アドバイス頂戴できると幸いです。


 どうぞよろしくお願い致します。

日本株投資信託のおすすめ目線とリターンランキング

 結論から申し上げますと、該当ファンドは殆どTOPIXと同じような値動きですから、私ならばためらいなく売ってしまいます。1%の信託報酬に見合ったリターンが欲しいところです。売る理由は、ほかにもっとリターンが良いファンドがあるからです。

 

 ちなみに私は、日本のインデックスファンドも現段階では投資しなくて良いと思っています。

 

 東証改革が成功し、良い株式指数、良いインデックス投資信託ができれば別ですね。そうでない限りにおいて、投資の魅力を感じにくいということです。

 

 もしあえて日本株投資信託を選ぶならば、下記の視点は持っておきたいです。 

  • TOPIXを始めとするインデックス投資は苦戦
  • 中小型株ファンドを狙う
  • 属人性の高いものがよい。
  • 総資産額が「ほどほど」

 なぜかというと、前にも記事にしましたが東証一部を基本とする指数は退場が必要な企業が多く含まれており、投資効率が著しく悪いからです。

 

 そのため、日本株投資信託においてはインデックスよりも、中小型株のアクティブが良い例が多く、なおかつ優れたファンドマネージャーがいる属人性の高いものが好まれます。

 

 しかし、これらファンドのジレンマは、人気化するとファンド規模が大きくなりすぎ、中小型株を主戦場としにくくなることです。例えば下記はモーニングスターの日本株投信10年リターンランキングです。 

日本株投資信託10年リターンランキング

日本株投資信託10年リターンランキング


 1位はDIAM新興市場日本株ファンドです。圧倒的なリターンをたたき出しており、言わずと知れた人気ファンドです。しかし、買い付けができません。時々再募集をかけますが、ほとんど買えない状態です。

 

 理由は、ファンド規模が大きくなりすぎると、中小型株市場での買付規模も大きくなりすぎ、市場をゆがめるからですね。つまり、効率的なファンド運用ができなくなるということです。そのため、買い付け制限がかかっています。

 

 私はこれは、良心的な判断だと思っています。償還しないレベルでの運用資産は必要ですが、なんでも規模が大きければよいというものではないですね。それは、日本株投資信託においては特にそうです。

 

 いずれにしても、現状でのシンプルカンタンなペーパーアセットは米国株インデックスということですね。

 

 ただし、最大のポイントはS投信への「愛着」というところですね。そこが受け入れられるかどうかです。私は、無理しなくても良いと思います。やはり、心地よさというのも大事な要素ですね。

 

関連記事です

  TOPIXを始めとする日本株指数に関しては私は下記のようなスタンスでいます。ただ、国際分散投資の基本からすると、マザーカントリーを外すというのはあまりない考えですね。投資の思想、発想が米国発なので、あまりない考えなのだと思っています。

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  長期チャートを見ると、買う気が失せるというのが日本株大型指数です。そして、この流れは大きくは今後も変わらないでしょう。日銀がこれだけETFを買っても上がらないというのはそういうことで、指数改革は喫緊の課題です。

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  日本株市場は、中小型株ファンド、さらにいうと個別株取引の中上級者向けの市場と思っておくと良いですね。

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