たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

ハードアセットからペーパーアセットへの資産の入れ替え

ハードアセットとペーパーアセットの特徴を踏まえて運用する

 ハードアセットとペーパーアセットはそれぞれ特徴がありますね。その特徴を押さえつつ、両輪で資産運用を行っていくと、効率的に資産を増やすことができます。とはいえ、どちらか一方の才能に恵まれ、特化していく、そのような方法もあります。

 

 私も両方のアセットを半々に持つ、そのような形になっています。

 

 さて、今日はハードアセットの資産に恵まれたが、その資産をどのように生かしていくか考えている、ということでご質問を頂戴しています。

ハードアセットからペーパーアセットへの資産の入れ替えは妥当なのか

たぱぞう様

 日々のブログでの発信をTwitterで追いかけさせて頂き、人生の指針とさせていただいております。

 ご意見を伺いたい事案が2つありまして、「気軽に」というお言葉に甘えて問い合わせさせていただきます。

質問を先に記載しますと

①都度タイミングがあるときに土地を売却しているが資産形成として正しいのか

②個人での駐車場・貸家業務の法人化の手段手法について

というものです。


 資産形成・人生設計に正解はなく、心地よい形が正解ということはなんとなく理解しつつあるのですが、たぱぞう様のご意見を伺いたいです。

 

私の背景は以下となります。

年齢:48歳

嫁:48歳

子供:大学生~小学校高学年までの4人

持ち家で、ローン支払い済

資産状況

NISAと特定口座でオルカン・全米:800万ほど(今はオルカン一本で積立中)

高配当株・個別優待株:1000万ほど

現金預金:1000万ほど←子供の学費予定

保険

銀行で契約した介護保険 (今思えば要らなかった?)

一括支払済・夫婦それぞれ:400万×2=800万 ←子供の学費予定

子供二人分の学資保険名目での生命保険

積立中・大学入学前に解約予定:満期で200万×2=400万 ←子供の学費予定

収入
サラリーマン収入:手取り年収580万ほど(企業型DC33万積立後)

不動産収入:300万

生前贈与:110万

 私の資産は自分の努力に依るところではなく、幸運にも祖父やその上の代の方々が土地を多く所有しており、それらを譲りうけたことによるものです。

 

 ここから本題になってまいります。現在土地などの資産管理は80歳の父が元気に行ってくれております。私名義のものも含めて管理してくれており、貸家として住んでいただいている方の物件や駐車場経営を行っております。

 

 私の把握しているところで、祖父からの遺産として土地がいくつかあり、駐車場100台?貸家10宅?程度がありそうです(全体量をわかっていません)

 

 ①の質問ですが、住居に住んでいただいている方も祖父の代からの付き合いで段々と高齢化しており、退去されるかたもここ数年で数件出るようになってきております。

 

 そのたびに父名義・私名義にかかわらず、更地となり借地権をきれいにした後は不動産業者を通じて現金化するパターンをとってきました。現在も一件退去手続き中で、順調に進めば来年早々には売却かと考えています。

 

 売れば1000万くらいにはなると思うので個人的には新NISAへの資金にしようかと考えております。

 

 と、ここまで考えたときに、資産形成の流れとして、

 

 まずは支出を抑える→生活防衛費を貯める→余剰金で投資信託・NISA・iDeCo→余剰金で高配当株→次はハードアセット


 という教えが一般モデルとしてあると感じている中で、資産のポートフォリオをハードアセットから投資信託や高配当株へ移すということが、流れに逆行しているような気がしたのです。

 

 父の考えを想像するに「ハードアセットは人付き合いも煩雑であるし、相続の際の煩雑さを考えて現金にしておいたほうがよい」


 という部分が大きいのではないかと思いますし、現在の管理は父が行っているため、方針に反対する理由はありません。

 

ですが、たぱぞう様のご意見として

「1000万のハードアセットで年利4%」を「1000万の高配当株で年利4%」に移行することをどう捉えられますでしょうか。(ハードアセットの年利は推定)

 

 ご意見をいただきたいです。

 

 ②の質問ですがおそらく父は個人事業主として会社経営状態にしていないと思います。会計士はつけて確定申告をしていますが(私も一緒に)、父の内容はまだ共有できておらず推測です。

 

 父が他界した後、私が管理することとなった際に、子どもたちへの財産分与等々を考えると会社にしたほうが良いのではないかとぼんやりと考えております。

 

 これは、サラリーマンを辞めたあとの「お仕事」として取り組もうと思っており、あまりまだ深く考えておりません。

 

 どのような角度で調べればよいのかもまだわかっておらず、大味で不躾な質問となりますが、私の状況で事業を会社化する場合どのような形態がよいのでしょうか。今後の人生の楽しみとして手法についてご教授いただければと思います。

 

 本来であれば今からでも会社化したいのですが、今までのやり方で進めている父も健在ですので父の代での変更は難しいと考えております。

 

 なお、75歳の母も秘書的にフォローしており元気でおります。以上長文となりましたが、お時間ありますときにお返事がいただけましたら幸いです。

ハードアセットからペーパーアセットへの資産の入れ替え

 手間のかかるハードアセットから、全く手間のかからないペーパーアセットへの資産の入れ替えは妥当性があります。まさに誰でも持続可能なアセットとなるからです。しかし、相続人がハードアセットの管理に取り組むという意思があるならば別です。

 

 その良さを踏まえて、さらに資産を増やせる可能性があるからですね。その上で、いくつか整理したいことがありますね。概況踏まえてリプライいたします。

〇エリア次第

 ファミリーでの資産がおありということで、大変恵まれた状況です。素晴らしいと思います。

ハードアセットからペーパーアセットへの資産の入れ替え

ハードアセットからペーパーアセットへの資産の入れ替え

 ハードをペーパーに置き換えるとのことですが、ズバリ言ってエリア次第でもあります。まず、首都圏や地方都市の繁華なところであれば、法人化を視野に保有されると継続的なインカムとなりえます。

 

 一方で将来的な客付け不安があるならば、売ってアセットを入れ替えるということになります。これは米国株が良いです。

〇法人化の道筋

 これは、今ある資産を相続や贈与する際に法人に移すということになります。あるいは、売却をして資金ができたときにそれを法人に入れるという手もあるでしょう。


 いずれにせよ、税理士さんとの連携は必須です。

〇合意形成

 ご本人への相続の際、二次、三次相続が山となります。税率が高いからです。


 よって、今からでも資産を洗い出し、どのような相続をするのかビジョンを共通化しておきたいですね。

 4人のお子さんを育てる、教育費は軽くありません。孫のため、ファミリーのため、必要な作業ですね。

 

 私たちの上の世代はこういった話題を嫌がり、資産をあてにするな、という人もいらっしゃいます。しかし、ご存じのとおり時代が違います。


 よって、ファミリーで資産を守っていくという合意形成は時間をかけてきちんとしていきたいところです。


 特に資産が大きい場合は不動産を相続上活用していくのはマストとなりますね。ただし、blogでお答えするには限界があるのも事実です。あとは、メールした通りですね。共に頑張りましょう。

 

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