テクニカル分析とファンダメンタルズと株式投資
株式投資というと、どのような学習を重ねればよいのでしょうか。この世界は実は体系的に学習するというよりは、経験則で積み上げてきた人のほうが多いのではないでしょうか。
基本的には会計的な財務諸表から決算、IRなどを読み込んで積み上げていくということになるのでしょう。
一方で、最初からテクニカル分析に入る人も少なくありません。FXや仮想通貨での取引を重ねてきた場合、その延長としてテクニカル分析のみで株式投資をしているという人もいますね。
私はファンダメンタルズがあってこそのテクニカルだと思いますが、正解はありませんね。この世界は平等で、数字が増えていればそれが正義なのですね。ファンダメンタルズが基本となる、というのはあくまで勝つための確率的な話に過ぎません。
ちなみにたぱぞうのブログではほとんどテクニカル分析を取り上げてきませんでした。強いて言うならば移動平均線に基づく、グランビルの法則ぐらいでしょうか。なんにせよ、幅広い質問はたいへんありがたいことですね。
株式投資のテクニカル分析で大成功を収めた体験談
たぱぞう様
いつもブログ拝見して勉強させていただいております。
早速ですが、質問させてください。
私は日本の個別株の投資から始め、さほど知識があったわけでもないのですが、運よく当初から利益を出すことができました。
売買の考え方としては、テクニカル分析(と言えるほどかわかりませんが)をして上昇すると予想した複数銘柄を中期で保有し、あるタイミングで買い替えるというものです。
投資を始めた時点で20代独身のサラリーマンと無茶をできる立場だったこともあり、信用取引も駆使して、7年ほどたった今では総資産を1.6億円程まで増やすことができました。
1億円を超えた頃に会社は辞め、今では週1~3日、短時間のバイトをする生活に切り替え、ほぼ日本の個別株だったものを、
- 日本個別株:約8000万 (50%)
- 海外ETF:約3200万 (20%)
- 債券ETF:約2000万 (12%)
- REIT :約1200万 (7%)
- 純金 :約 700万 (4%)
- 現金 :約1000万 (6%)
と分散しているつもりで、今後も個別株の利益やETFの分配金で分散を進める予定です。
質問の本題ですが、幸いなことに今までは年単位では保有した個別株の成績が株価指数にビハインドすることがなかったのですが、株式のテクニカル分析は意味がないとも言われる中で、30代独身のほぼ安定収入がない人が、誰にでもできるようなテクニカル分析による投資をメインとすることについてお考えを頂戴できますと幸いです。
特に、AIが本格的に投資に入ってきたときに、テクニカル分析は真っ先にやられるのでは?という思いもあります。お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
テクニカル分析を主として成功した例は極めて希少
テクニカル分析で大勝した例は多くなく、「何か」をお持ちなのだろうと思います。しかも限られた年数で億という単位を達成されたこと、素晴らしいですね。
しかし、金額が大きくなれば不確実性を極力下げたくなるのは当然の心理です。そういう意味では、私もインデックスを意識した無難な投資の枠を増やしていくのでしょう。再現性が高く、楽だからです。実際にそのような運用を今はしています。
資産が大きくなればなるほど、一撃間違えたときに給与から取り戻すのが難しくなります。そのため、守りの投資をしたくなるのです。
そういう意味では、時間の分散、対象の分散を徐々に意識されるとよいでしょう。しかし、リターンの率は悪くなります。平凡な、尖り感のない投資になるからです。
一方で、投資は率と額でもあります。すでに1.6億あるならば、かつてのような高率のリターンではなくとも、ある程度の額が得られるはずです。年利5%でも800万のリターンになるのです。
人によっては、そのリターンだけで永遠に減らない運用が可能になりますね。とはいえ、インフレ傾向が意識されるのも事実ですから、元本維持だけで安住できるかというとまた別の話ではあります。
私はファンダメンタルズを土台としたテクニカル分析は時々使います。特に指数の分析などは効果的な場面もあります。ベースとなる数字が重く、企業決算に大きく左右される個別株とはまた違う、いい意味での鈍重さがあるからですね。
いずれにしても、持って生まれた才能を大切にしつつ、無難な投資にシフトするのは決しておかしなことではないと思いますよ。
もっとも、成功体験と才能ゆえに、平凡な守りの投資に飽きる可能性はありますけどね。その時はその時、また軌道修正をすればよいですね。
関連記事です。