楽天投信投資顧問さんに取材してきました!
先日、楽天証券さんからブロガーとして取材をしていただきまして、そのときにこちらからは楽天投信投資顧問さんに取材をさせていただきました。日本語的に複雑で、なにやらかにやらですが、楽しい時間でしたのでここにご報告いたします。
楽天クリムゾンハウスでテンションが上がる
13:30から楽天証券さんの取材を受けました。これに関しては楽天証券さんの「トウシル」でご紹介いただくことになります。暗黒の2000年代、駆け出し個人投資家時代のお話から、米国株投資に切り替えたきっかけなどをお話しました。
「クリムゾンハウスは寒いので上着必須ですよ」と事前にアドバイスを頂いていました。特にドレスコードも無いということでしたので、例によってハーフパンツにオシャレサンダル??で伺いました。結果、真夏にもかかわらず「歯の根が合わない」という冷え込みを体感しました(笑)
座ると歓声が聞こえてくるという噂の椅子です。カンプノウを二子玉川で味わうことができます。
楽天投信投資顧問さんへの質問
早速、質問をさせていただきました。企画部長の石舘真さんと営業部長の松村智広さんがご対応くださいました。なお、質問はたぱぞうが投げ、お答えいただきつつ、深めるという形をとりました。
好きな食べ物はなんですか。
なんだかいきなり質問がどこかの社会科見学のようになってしまっているのですが、好きな食べ物はお2人ともビールということでした。
すでに答えが食べ物でさえなく、今後の話が盛り上がることを予感しました。この取材のあと、楽天クリムゾンハウスまえのビアガーデンでビールを皆さんで美味しくいただきました。伏線だったんですね~(笑)
楽天みらいファンド&楽天グローバルバランスと、楽天バンガードとのすみ分けは?
「みらいファンドはマーケットの多様な局面に対応することを狙っています。
グローバルバランスもそうですが、それぞれのスポットで買ったり、積立でも活用できる。そういう方向で出しています。
それに対し、バンガードシリーズは長期積立を前提にしています。つみたてNISAでもご活用いただければと思います。」
ということでした。楽天投信投資顧問さんは私たち長期投資家にとっては楽天バンガードの印象が強いですが、実は日経平均のブルベアなども人気です。いずれにせよ、そうやって今後もラインナップの棲み分けと多様性を図っていくということでしたね。
どうしてバンガードさんと組もうと考えられたのですか?
「まず、米国ETFそのものがまだまだ個人投資家の世界では認知度が低いと思います。米国ETFは米国人であれば手軽に投資できますが、日本からではそれほど手軽にできません。
とはいえ、一方で世界的には低コストで優れているのは疑いのないところです。これを使わない手は無いと思ったのです。手軽な国内の投資信託に作り直す。こうして個人投資家のみなさんにご提供できないかと考えました。
そのうえでバンガードさんは素晴らしい商品をそろえています。だから組もうと思いました。また、その際には国内の投信レベルでもコストを徹底的に削りました。」
バンガードのETFをそのまま投信で包んで安価に商品化するというのは、まさに「コロンブスの卵」ですね。まさかVTIが円で買える時代が来るとは思わなかったですね。
フィディリティの商品で信託報酬がゼロというものが出てきています。このようにして、今後も価格競争は続くのでしょうね。これは我々消費者にとっては願ったりかなったりです。
※ちなみにリンク先の動画の方が石舘さんですね。
ズバリ、楽天投信投資顧問さん一番オススメの商品は何ですか?
「ランキング上位にあるというお話でしますね。まず、日経ブルベアシリーズの商品と楽天バンガードシリーズが売れています。
ブルベアは短期での利用が多いです。それに対し、楽天バンガードは長期積立の利用が多いです。設定から1年経ちますが、確実に積みあがっています。
実は見込みでは楽天VTが最も売れると思っていました。販売会社のヒアリング、既存の人気ランキングを踏まえてそう思ったのです。
ふたを開けてみると楽天VTIのほうが売れています。長期投資の人たちだけでなく、短期、つまりスポットで買う人のお金も入っています。現在で楽天VTIだけで170億、楽天VT、楽天VWO、楽天VYMの4ファンドで300億を超えています
当初の見込みを大幅に上回っています。
こういうことを鑑み、従来のマーケティングと考え方を変えていかなくてはいけない時代になっていることを実感しました。特に、オンライン証券の存在感が大きいですね。」
オススメ、というのはちょっと言いにくい・・・ですね。VTが人気だという見込みを覆してVTIが人気、さらには目論見を大幅に超過して売れているということで、米国株ETFのポテンシャルを改めて示した形になっていますね。
やはりスモールスクリーン、スマホ・タブレットを介在とした広告、口コミは確実に力を増しており、重視したいと言われていましたね。
現在、楽天投信投資顧問さんで最も売れ筋の商品ベスト3は何ですか
先ほどの質問にちょっと重なるのですが、掲載します。
「足元では、
- ブルベアシリーズ
- バンガードシリーズ
この2つがよく出ています。
7月の販売額で言うと、
- 4.3倍ブル日経平均 売りもあるのでネットではマイナス
- 3倍ベア日経平均
- 楽天VTI 解約は比較的少ない
- 3倍ブル日経平均
- 楽天VT
そのほか楽天VWO・楽天VYMはVTI・VTと比べるとまだまだです。」
きれいにブルベアとバンガードシリーズが分け合っていますね。VYMも良い商品ですが、高配当ETFで分配金が出ないというところで難しいのかもしれませんね。楽天VWOは地合いが難しいですが、新興国のフェーズは必ず来ます。そうなるとまた変わってくるのでしょう。
楽天バンガード商品の0.12%部分の値下げ方針はありますか。
「企業努力としてがんばりたいとは思っていますが、正直、公募投信に係る0.12%は最大限努力をした結果です。大きい会社と価格競争しても厳しいので、違うところで戦いたいと思っています。
なお、これは投資対象としているバンガードさんのETFの話ですが、ETFの運用資産残高やキャッシュフローの変化などに応じて、将来的に経費率が変更となることはないとはいえません。」
これはちょっと楽しみですね(笑)
楽天バンガード・バランス・ファンドで3つの比率を提案された理由を教えてください。また、3つの比率はどのような活用を想定されていますか。
「 入門的な位置づけとしては50:50で考えています。もし年齢が若ければ、つまりリスクが取れれば7割株式です。ご高齢などの事情で、よりディフェンシブに資産を守りたいならば7割債券と考えています。
現状、株式70:債券30がやや出ていますね。」
楽天バランスファンドはVT+BND+BNDXの商品ということで、弊ブログでも取り上げましたね。
今後人気のVGTなどセクターETF、S&P500連動といったETFもリリースされますか?
「投資家の皆様の声に耳を傾けて検討していきたいと思っています。顕在化しているニーズもそうですが、潜在的なニーズがどこにあるのか、そんなことも考えながら開発していきたいです。」
ハイテクセクターはある意味ラストフロンティアですね。先だってQQQがifreeから出ましたから、セクターETFも熱くなりそうです。
8、今の投信業界をどのように見ていられますか。
・・・99%のファンドはだめ、毎月分配のように元本削るのはダメ、というご意見の方もいられますが。
「ニーズに合っている、コストに対してリターンが返ってくればOKだと考えます。
今まで、投資信託を開発する委託会社がたくさんの商品を出してきました。しかし、個人金融資産の殆どは預金のままで投資に資金が向きません。この、実情は変わりません。
我々が20年近くやってきたことは何だったのか。やらなくてはいけないことがまだまだあります。どうしたらインフラとしてご活用いただけるのか。それを運用業界側の人間として考えていかなくてはいけません。
リテラシーの部分としてやらなくてはいけないことがまだまだあります。そういう意味では投資信託の商品作りや販売が業界として上手く行っていなかったのではないでしょうか。
日本のマーケットは1989年以後上がってきませんでした。一方、アメリカのマーケットは上がってきました。この違いは本当に大きかったです。何に投資してもダメ。こういう環境面もあったと思います。
こうした状況に対する楽天投信投資顧問の1つの答えとして、良いインデックスファンドを具体化させたかったのです。大手はマザーファンドがあって、コストも安くできる。小さいなりの、その差別化ということです。」
ここの部分は本当に熱くて、興味深いところでした。投資信託を作られている方、内部の方の意見としてこれほどの責任感というのは本当にうれしく思いますね。まさに困難な時代を生き抜くための投資信託を作りたい、広げたいという思いですね。
この後の飲みでも盛り上がったところでした。最高でしたね。
最終的にどの程度数のラインナップを想定されていますか。
「本数は特に決めていないです。本数を目標に定めてしまうと、数を多く出すことが目的になってしまいます。
当社は投資家の方のニーズにフレキシブルに対応して、ラインナップを充実していきたいです。」
1債券系ETFをバランスファンドではなくて単体で出される予定はありますか。
「債券というコンテンツに需要があれば対応したいです。」
バランスファンドのBNDX相当の部分が為替ヘッジありになったのはなぜですか。
「為替のリスクは個人にとっては大きいと考えます。特にバランスファンドは投資初心者の方をターゲットにしていますので、なおさらです。」
株式と組み合わせるということを考えると、債券部分を為替ヘッジしたもののほうが、円ベースでのリスクリターンで見ると良くなります。それがシミュレーションの結果で明らかでした。
もちろん、期待リターンで見るとヘッジ無しが優れていますが、リスクリターンを重視したということです。
正直、私は株式に関してはドルで資産を見ているので、為替ヘッジは特にいらないと思っていました。ただ、普通は円ベースで考えるので、為替ヘッジは債券に関しては本来の期待する役割を考えると欠かせないということでしたね。
楽天投信投資顧問さんへの取材まとめ
やはり、本音で話すというのは大事で、非常にリラックスしながらお話を伺うことができました。私の中では非常に盛り上がった感じがあり、話し足りない部分があったので、目の前にビアガーデンがあったのは願ったりかなったりでしたね。
13:30から始まり、もろもろ相互取材を経て、飲んで、終わったら19:00ぐらいでした。めちゃくちゃ楽しかったです。アテンドしてくださった楽天証券の宮崎さんには感謝しきりです。コロンブスの卵の石舘さん、熱い松村さん、この場をかりて御礼申し上げます。
もしかしたら、今後ちょっと広げる感じでゴニョゴニョするかもしれないというお話で、今後の楽しみがまた増えましたね。
やはり、仕事には夢と希望がないと。ワクワクが仕事の基本であることを社会人20年目にして再確認しました。
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