たぱぞうの米国株投資

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楽天バランス・ファンドは低コスト国際分散投資ファンド

楽天・インデックス・バランス・ファンドがリリース

 楽天・インデックス・バランス・ファンドがリリースされました。非常によくできたバランスファンドです。投資そのものの基礎基本を押さえた商品ですのでこちらでもご紹介したいと思います。

楽天・インデックス・バランス・ファンドの特徴

 楽天・インデックス・バランス・ファンドの特徴をまとめつつ、コメントを添えたいと思います。なお、信託報酬はいずれも0.1%台前半ですが、実質コストは0.2%台です。図表を載せておきます。

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株式と債券の比率が選べる

 まず、大きな特徴は株式と債券の比率が選べるところです。

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株式重視型=株式70:債券30

バランス型=株式50:債券50

債券重視型=株式30:債券70

 このように分けられています。これはロジックとしては非常に完成されています。ベンジャミン・グレアム氏の主張した債券と株式の比率に殆ど近似します。グレアム氏は言わずと知れたかのバフェット先生の師匠筋にあたる人です。

 

 株式:債券の比率を50:50を基本として、75:25~25:75の間で各個人のリスクリターンによって変化させる。ベンジャミン・グレアム氏はこのように主張していました。グレアム氏の主張するところの比率に近いですね。

 

 この楽天・インデックス・バランス・ファンドはそういう意味でも非常に完成されたファンドということになります。

日本株・日本債券の比率が重すぎない

 よくあるバランスファンドは6資産、ないしは8資産で割り振ります。海外株式と日本株式、海外債券と日本債券を均等に割り振っています。しかし、時価総額やGDP比で考えると、これは比重が重すぎると思います。

 

 日本も世界の中の一国です。従って、そこまで比重を重くする意味はあまりない。そのようにたぱぞうは考えます。この楽天・インデックス・バランス・ファンドでは日本も数ある国の中の一国として扱われています。時価総額に応じた無理のない比重ですね。

 

 ただ、債券部分に関しては分散されているとはいえ、日本国債が1位の20%を占めることは知っておいて良いでしょう。

VTとBNDXという考え方

 株式部分であるVTは新興国も含む全世界投資の代表的なETFです。特に国際分散投資が広く支持される日本においては人気が高いです。米国株ETFの中でも最も売れ筋の商品のうちの1つと言ってよいでしょう。

 

 また、債券部分であるところは投資信託になっています。このベンチマークはブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックスです。ETFでいうところのBNDとBNDX、つまり全世界の安定的な債券インデックスです。

 

 つまり、楽天・インデックス・バランス・ファンドは全世界株投資のETFであるVTと、全世界債券投資のETFであるBNDX+BNDを組み合わせたものということです。

 

 VTIとBNDを組み合わせた投資が、米国集中投資なのに対し、VTとBNDXは国際分散投資ということになります。

 

 ある意味では、国際分散投資の究極系とも言えるでしょう。

楽天・インデックス・バランス・ファンドに対する雑感

 一言で言うと、楽天バランスファンドは非常に良い商品だと思います。

 

 ちなみにグレアム氏の生きた時代は債券投資が有利な時代であり、50:50というのはややコンサバに過ぎるかと思います。今の時代であれば70:30の株式偏重型に妥当性があるでしょう。

 

 とはいえ、元本を保全したいリタイア後の高齢者の方などは、やはり債券部分が手厚いほうがよいケースもあるでしょう。このように各々のリスクリターンを考慮して購入できるのはよいですね。

 

 唯一難点を上げるならば、債券部分の為替ヘッジでしょうか。為替ヘッジは私は要らないと思っている人です。理由は二つあります。

  • 手間がかかるのでその分信託報酬が高くなる
  • 円にそこまで信用を置いていない

 逆に、為替ヘッジがあるほうが為替リスクが低くできると考える人もいます。ですから、これは好みの範疇と言ってよいでしょう。私は資産、とくに通貨は分散させておいたほうが良いと考えますので、ドルを持っています。

 

 いずれにせよ、大変魅力的な商品群が続々と楽天バンガードシリーズからリリースされています。楽天・インデックス・バランス・ファンドは楽天証券 SBI証券マネックス証券といった米国株取引のネット3大証券会社のいずれからも購入することができます。

 

 株式100%投資に抵抗があり、できるだけリスクを抑えたい人がつみたてNISAなどで選んでも良いでしょうね。

 

 また、国際分散投資志向の人には、選択肢から外せない商品の1つであることは間違いないですね。

 

関連記事です。

  バンガード日本社内で行われた説明会の時に、おすすめされていたのがVTとBNDXによる運用でした。「なるほど、旗艦ETFのVTI推しではないのか。」と思っていたのですが、今思えば完全な伏線でしたね。改めて良い会でした。

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  楽天証券は傘下に楽天投信投資顧問があります。バンガードとのコラボレーションは強力で、次々に魅力的な商品をリリースしています。楽天VTIをiDeCoで選べるのは楽天証券だけ、など様々な強みを発揮し始めています。楽天証券で口座を作っておくと選択肢が増えますね。

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  こちらの記事は株式と債券の割合に関してです。この割合に関してもよく議論される熱い話題ですね。永遠の課題と言っても良いでしょう。

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