たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

日本円で米国株インデックスを運用する方法

日本円で米国株インデックス投資をする方法

 米国株投資も環境が整い、円で米国株インデックス投資が当然になりました。いくつか追い風が吹いていますので、まとめておきたいと思います。

米国株投資も特定口座対応が一般的になった

 NISAはもちろん、課税講座も特定口座対応の証券会社が常識となりました。

 

 例えばSBI証券松井証券楽天証券マネックス証券auカブコム証券、こういったネット証券トップ5社がNISAのみならず特定口座を取り扱っています。

 

 かつては一般口座しか海外口座は対応していませんでした。そのため、株式の売買時や配当を受け取るたびに為替を記録し、日本円で利益の計算をしていました。

 

 今は特定口座対応が主ですから、一年間の売買履歴を自動で証券会社がまとめてくれます。そのため、外国税額控除に伴う確定申告もやりやすくなりました。

投資信託や東証上場ETFが外国税額控除を不要にした

 投資信託や東証上場ETFの二重課税対応により、外国税額控除をしなくても米国株投資ができるようになりました。特にS&P500連動の商品はそうですね。

  • 2558 MAXIS米国株式(S&P500)上場投信【ETF】
  • 1655 iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF【ETF】
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド
  • 楽天S&P500
  • SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
  • 1545 (NEXT FUNDS)NASDAQ-100(H無)連動型【ETF】
  • 楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド
  • ニッセイNASDAQ100インデックスファンド

 Nasdaqは長らく良いものがありませんでしたが、2020年に信託報酬が0.27%のNasdaq100連動商品が日興AMからリリースされました。これを機に1545の信託報酬が0.22%となりました。

 

 Nasdaq100連動ETFとしてもっとも流動性の高いQQQが0.2%です。個人向けのQQQMは0.15%ですね。ほとんど本場のETFと変わりない信託報酬で買えるようになったということです。

 

 また、2558、1655、2568は二重課税対応商品となっていますので、分配金に対しての外国税額控除を行う必要がありません。つまり、これまた自動で米国の源泉徴収課税分を取り戻せるということになります。

 

 投資信託に関しては、分配金を再投資することから、国内での課税がされません。そのため、米国の源泉徴収課税に関しては取り戻すすべがありません。そういう意味では、2558、1655、2568への投資というのは信託報酬の安さも相まって、米国株投資家には検討されてよい対象となります。

今後の日本における米国株投資の課題は絞られてきた

 今後、日本における米国株投資の課題はかなり絞られてきました。ズバリ言って、安価なセクターETFあるいはVIGなどの目的別ETF連動商品がリリースされる日は来るのか、ということです。

 

 セクターETFなどはすべてをリリースする必要はなく、VGTやVHTなど一部の長期リターンに優れたETFのみで十分かもしれません。また、希望の多い米国株高配当系の商品はブラックロックのHDVが東証で復活しましたね。これも選択の幅という意味で良い兆候です。

日本円で米国株インデックス3指数は買えるようになった

日本円で米国株インデックス3指数は買えるようになった

 いずれにしても、S&P500やダウ、Nasdaq100といった3指数に代表されるような有名指数を購入するならば、すでにドルで買う必要はなくなったといってよいでしょう。税制面でも円で買ったほうが有利だからです。

 

 セクターETFや高配当ETFなどは比較的ニーズが薄いと思われており、商品化は遠いですね。しかし、これらのメジャーな指数連動商品がさらに広く売れるようだと、状況は変わる可能性があります。

 

 一昔前は、ダウ連動商品しかなかったわけですから、今後も米国株インデックスに対応した商品の拡充が待たれるところです。

 

 さて、関連してご質問を紹介します。

投資信託の運用を、米国株ETFを主体とした運用に切り替えたい

 私は今まで資産の3分の1を投資信託で活用しておりました、しかし、たぱぞうさんなどのブログ等を拝見しており、米国に目が向き始め、今では、米国の個別株を100万ほどとETFのVTIを40万ほど持っています。


 ETFというと、いくつかデメリットがありますが、私にとってのデメリットは購入時に手数料がかかるということでした、しかし手数料無料のETF(VT,VTI等)のいくつか無料で購入できるETFがあります。


 そこで質問ですが、今まで、定期的に買っていたのは、楽天証券からeMAXIS Silim先進国インデックスですが、今後、定期的に購入するのはVTIの方にシフトしようかと考えております。


 あと、現在、eMAXIS Slim 先進国株式、新興国株式で130万と40万ほど持っています。もし、外国ETFにそれぞれの投資信託と連動するようなETFがあれば、そちらを購入した方がいいでしょうか。


 以前は債券などを組み入れてポートフォリオを考えて購入していましたが、今は全く考えておらず、リバランスも行っていません。ご教示いただけたら幸いです。

無理して米ドルで米国株インデックス投資をする必要がなくなった

 VTIなどのメジャーなETFであれば、投資信託での代替というのも検討されてよいですね。さらに言うと、S&P500連動商品とパフォーマンスが似ていますから、東証上場ETFで検討してもよいでしょう。理由は前段述べたとおりです。

 

 日本円で運用できるならば、日本円で運用する、そういう時代になりつつあるということです。先進国株、新興国株も同様のことが言えますね。

 

 とはいえ、個別株はもちろん、セクターETFなどに投資をされるおつもりであれば、ドル資産を持っておくのも妥当性があるところですね。これを機に、どのような投資を志向されるのか考え、決断されるとよいですよ。日本円での環境はかなり整いつつあります。

 

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