たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

米国株投資をこれからを始めようと思う人へ

米国株投資に限らず、1か月1万円の投資からすべては始まる

 今は地合いが良いので、楽観的な空気ですね。しかし、逆です。地合いが悪い時のほうが比較的割安で始めやすいのです。何でも暴騰する相場のほうが難しく、例えば2021年の相場でグロースにやられ、大きく損を出した人もいます。

 

 すべてが上昇している相場のほうが難しく、撤退戦は損切のスキルとマインドが必要だということです。

 

 月に何十万、あるいは何百万円と投資に回せる人はまれです。平均年収はこの30年停滞しており、もろもろにかかる生活費は微増の傾向にあります。社会保障負担額はこの15年で1人当たり50万円も増えたという計算もあります。

 

 こうした中で、日々の生活費を切り詰めながら投資に回す額を増やすのは簡単ではありません。

 

 今でこそ私は余裕が出て、投資に回す額が安定的になっています。へたくそなりに20年近く相場と向き合ってきた結果がささやかながら出始めているわけです。しかし、自分が20代のころを振り返ると、月々数万円の投資がやっとでした。

 

 30歳になるころに、ようやく大台である1000万円に乗ったのを覚えています。今の若い人に言えることは、1000万円に乗るとそこからは割と早いということです。1億をこえ、2億をこえ、3億となると日常では使い切れないフローが生まれる、そのような年もあります。これには理由があります。

  • お金を貯める技術が身についている
  • お金を増やす技術が身についている
  • r>g、資本の収益が労働を上回る

 こういうことです。もちろん、2000年代の暗黒の運用状況を超え、右肩上がりが顕著な2010年代以降に突入したのがその年代だった、ということもあります。しかし一方で地合いだけではないのです。

お金を増やし続けられる環境ばかりでない

 人生は平たんではありません。お金を増やし続けられる環境ばかりではないということです。

 

 例えば私の場合は3年に及ぶ家内の介護があり、その間の支出がかなりありました。家でのヘルパーさんに始まり、末期では入院費が月々20万から30万の出費になります。これは、末期だと寝たきり状態になるため、差額ベッド代やシーツ、パジャマ、食費など健保でまかなえない部分がかさむからです。

 

 6人部屋や4人部屋など複数人で過ごす部屋ならばまだ安いです。しかし、病状が末期になると深夜のケアが必要になったり、様々ありますので通常の部屋には居させてもらえません。また、刻み食などのひと手間のかかる食事になります。

 

 一番つらいのは本人でしょう。そして周囲も心的、経済的に大きな傷を負います。リアルな話ですみませんが、健康だとなかなかこういうイメージが湧かないと思います。それは、私たちの殆どが健康な人としか接しない社会で生きているからです。

 

 介護施設や病院へ行くと、大変な状況の人たちがたくさんおり、家族を含めてそれぞれに受け入れ、苦しみと共存しています。私は病と戦うなんて、そんな気持ちには到底なれませんでした。

 

 そういう状況を見ると、保険や年金制度のありがたみが分かります。

 

 掛け捨ての医療保険さえもいらない、あるいは国民年金、厚生年金が無いという人は最低数百万円は持っていないと、仕事を継続できなくなる可能性があります。社会的な互助システムには所属しておいたほうが良いというのは経験からも言えます。

 

 それでもそれなりに資金を作ることができたのは、株式を中心とした投資で身を守ってきたからです。投資はリスクがつきものといいますが、人生そのものがリスクとの歩みですから備えは必要というスタンスです。

 

 投資というのは金銭的に人生を守ってくれるものだと確信しています。年収が増えない中で、数少ない不労所得の1つになりうるからです。

お金を貯める技術とは

 貯める技術とは支出を絞る技術です。具体的には、飲食費や固定費に注目して削っていきます。例えばこのようなものがあります。

  • 携帯電話
  • クルマ
  • 自宅
  • 保険
  • 飲み代(特に外での飲み代)
  • 服、バッグなどの服飾

 どこにプライオリティを置くかで変わりますが、普通のサラリーマンには間違いなく全部を手に入れることはできません。また、全部を削るのもしんどい話です。

 

 たとえば30歳で1000万円に到達するということは、クルマや服などの消費財への所有欲を抑えられているということでしょう。若いころに培った節制の生活習慣は30代では自然な行動となります。

 

 貯める技術で気を付けなくてはいけないのは、大きな出費に注目してそれを削るということです。それが前述の固定費などです。

 

 水道の蛇口をこまめにしめたり、電気を消すのは意識を育てるのには役立ちます。しかし、その効果はほとんど無いと言ってよいでしょう。金額が小さいからです。大口に注目して削る、これが貯める技術です。

お金を増やす技術

 増やす技術は文字通りお金にお金を稼いでもらう技術です。30歳で1000万円に達するということは、お金に関する知識と経験もそれなりに蓄積されてきていることを意味します。

 

 コツコツ続けた結果、10数年後の今は借り入れも込みですが10億近くの資産を管理するようになっていますね。単純にイールドギャップでもそれなりの収入になります。レバレッジが資産形成を加速するのはそういうことです。

投資の道は果てしないようで意外と近い

投資の道は果てしないようで意外と近い

 なかなかお金が貯まらない、早く貯めたいと思う若い人には「焦らず自分を信じて年月を重ねることが大事」ということを自分の経験からも伝えたく思います。

 

 私は突出した投資家ではありません。また、高スキルのサラリーマンや先を見通せる起業家というわけでもありません。いわば、普通の人の普通の投資術を実践したのが私であり、誰でも実現可能なレベルです。

 

 この米国株ブログで「誰でもできる投資術」を標榜するのは、自分自身が普通の人だからです。しかし、ちりも積もれば山となる。特別な存在でなくてもある程度まで資産は増やせるということです。

 

 貯め方と増やし方を知ることですね。種となるお金を作らないと、スケールはなかなか大きくならないのです。初心者さんから多くのご質問をいただく中で、そのことをみなさんに改めてお伝えしておきたいと思いました。

 

関連記事です

元本を取り崩すタイプの毎月分配の投資信託は買ってはいけない商品ですね。

www.americakabu.com

時間・お金・気力というリソースは有限です。これらのリソースをどのように振り分けていくのか。それで人生が決まると言っても良いでしょう。二度とない人生をどのように過ごすのか。イメージしておきたいところです。

www.americakabu.com

www.americakabu.com