たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

父が契約した毎月分配型ファンドをどうすべきか

絶滅しつつある毎月分配型ファンド

 金融庁肝いりのつみたてNISAが始まり、良いファンド、良くないファンドの選別が暗黙のうちに進みました。金融情報に関して感受性の高い人は正確な情報をつかんでいます。

 

 しかし、そうでない人は依然としておかしな商品をつかまされ続けているという現実もあります。

 

 その代表格としては毎月分配型ファンドがあります。多くの毎月分配型ファンドは元本を削って無理くり高分配金を確保しています。名目上の利回りを上げているわけですが、それは自分自身が先払いしたお金です。

 

 そういうよくない投資信託はすべからく信託報酬も高いです。いわば、資産運用の名を借りた、企業にとって収益性の高い商品というわけです。結局それが企業のみならず業界全体の信頼を無くし、さらには市場の拡大の妨げになります。

 

 多くの高付加価値な保険商品も似た構図です。

 

 しかし、低金利で収益が上がらず、経営の厳しい金融機関にとってはこのような商品の販売は数少ない収益商品となっています。特に法人ビジネスが弱く、リテールに頼らないといけないところは苦しいです。そのため、簡単にやめられない事情があります。

 

 顧客と共存共栄の関係を結べない業界はどこかで無理があり、持続可能なビジネスモデルではありません。よく言われるような、一部金融機関のビジネスモデルの終焉というのはこういうところに発露しているともいえるでしょう。

 

 今回は、その毎月分配型のリート投資信託に関してご質問を頂いています。

 父から引き継いだ毎月分配型リートファンドをどうすべきか

 初めまして。ブログを毎日読ませて頂いております。

 

 私は、積立nisaで楽天全米&楽天全世界の積立を始めた投資初心者です。今回、質問させて頂きたいのは、生前贈与の話が先日ありましたので、投資信託の相続の件です。

 

 実は、私の父が昨年亡くなり、配偶者控除の範囲内でありましたので、資産を全て母に相続を致しました。父が生前にNISA枠で持っていた投資信託も含め、亡くなったので全て特定口座になって相続しています。

 

  • 世界REITファンド(毎月分配型)200万円程
  • 全米リート・ファンド(為替ヘッジなし)200万程
  • 日本リート・アクティブ・ファンド 80万程

 昨年は、配当金で年間合計約50万程が口座に振り込まれておりました。(配当金は再投資ではなく受取にしていたようです)

 

 そこで、質問なのですが、なにぶん自分も母も投資初心者なもので、この3つの投資信託をどうしたものかと悩んでおります。

 

 たぱぞう様のブログを拝見し、なるべく手数料の低いインデックスファンド等で自分の資産形成を考え始めたところなので、やたらと高い信託報酬の父が持っていたREITを今後も続けるべきなのか?

 

 それとも早めに切り上げ、母の年間120万のNISA枠で信託報酬の低いファンドやETFに乗り換えるべきなのか?

 

 一つ初心者なりに考えたのは、そのままREITは継続し、年間50万程の配当金を積立nisaに使うのはどうか?という事なのですが…母は年金暮らしですが、父の企業年金もあり、今までも配当金はそのままMRF口座に入ったままで使っていません。

 

 いずれは、私が相続する事になるから、私に全てを任せると母は言いますが、たぱぞう様だったらどうしますか?こんな事で相談するのはどうかと思ったのですが、投資初心者の私にご意見聞かせて頂けたら嬉しいです。

毎月分配型リートファンドはいらない

 まず、全て解約したほうが良いですね。過去のチャートを見ても分かるように、右肩下がりの商品ばかりです。具体的な商品名は避けてありますが、毎月分配のリートというのは多くこういう商品があります。

 

 そもそもこれだけ地合いが良くて、分配金込で横ばいです。米国不動産ETFであるIYRなどは同時期比で何倍にもなっています。経済危機が下がると株式以上に高い感受性を示すのがリートです。それはリーマンショックやコロナショック時の基準価格の変動をみれば明らかです。

毎月分配型リートファンドの一例

毎月分配型リートファンドの一例

 また、リートというのはサテライト的に使うのが一般的です。ポートフォリオが100%リートのみというのは、大暴落時の逆張りポートフォリオ、よほど思惑のある上級者のポジションです。ある程度高リスクというわけですね。

米国不動産ETF【IYR】の分配金込みチャート

米国不動産ETF【IYR】の分配金込みチャート


 参考までに米国不動産ETFであるIYRの分配金込のチャートです。似てはいますが、パフォーマンスが全く違います。

 

 毎月分配のリートばかり盛り込んでいるのは、見た目の利回りが高くなる商品だからでしょう。また、ノルマもあるのでしょう。しかし、投資額がべらぼうに大きいわけでもありません。今は浅い傷口で逃げるチャンスです。

 

 お父様からの最後のメッセージとして、残されたご家族が豊かな投資生活、資産運用をされればそれは僥倖ということになると思います。魑魅魍魎うごめく投資業界ですが、ともにがんばりましょうね。

 

 目先の上下に惑わされず、着実に適切な投資を続ければ道はきっと拓けますね。

 

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