たぱぞうの米国株投資

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一生一緒にエヌビディア【NVDA】、そして積みビディアへ

一生一緒にエヌビディア【NVDA】の背景

 エヌビディア【NVDA】を始めとする半導体関連株が人気です。需給のバランスによる業績の変動、技術革新のスピードから、半導体関連株は値動きが大きいです。かつて中心的な存在だったIntelが目立たなくなっているのは一例です。

 

 とはいえ、21世紀の新たなサービスであるスマホ、クラウド、AIといったすべての技術的な根幹を支えているのは半導体です。これからも新たなイノベーションが起きるのでしょうが、半導体あってのイノベーションという大枠は変わらないのでしょう。

 

 そういう意味では、業界をまるっと買えるSOX、あるいは類似のSMHなどは魅力です。ちょうど、新薬開発リスクを低減できるヘルスケアセクターのETF買いのような形です。これに関しては、2019年に出した拙著でも触れた通りです。

 

 さて、今回はポートフォリオでNVDAが占める割合が大きくなりすぎた、という方からのご質問です。

一生一緒に積みビディア【NVDA】をするかどうか

 いつもブログで勉強させて頂いております。今回は、PFの占有率が大きくなりすぎた銘柄の取り扱いと、今後の運用方針について相談したく、質問させて頂きます。

 

自己紹介

51歳 男

家族構成:妻50歳、子供3人(私立大学1年生と私立高校1年生、第1子はこの春大学卒業、就職済)

 

年収:本人1,500万円(小規模株式会社を経)、妻240万円、(同じ会社勤務)

保有資産:現預金2,000万円(うち670万円は小規模事業共済)、リスク資産9,300万円

住宅ローン残高:約1,300万円、年間返済額110万円、2037年完済予定

その他負債:なし(事業含む)

 

投資計画

小規模事業共済に年間84万円投入、新NISAにS&P500投信へ年間360万円投入予定(成長投資枠へは旧NISAから適宜移行予定)、2024年分は投入済

 

リスク資産内訳

米国個別株:7,000万円(NVDA70%, ARM13%, AMZN10%, AAPL7% 元本合計約1,200万円)

国内個別株:800万円※2銘柄トータル、含み損60万円

新旧NISA:SBI S&P500インデックス:1,000万円

暗号資産:500万円

 

相談内容

 コロナ禍をきっかけに本格的に資産運用を開始し、投資した米国個別株が運良く上昇してリスク資産が1億円に近づくにつれ、今後どうするか悩んでいます。

 

 AIブームの中心となったNVDA株が円ベースで10倍以上に成長して喜ばしいと思う反面、含み益とポートフォリオ占有率の膨らんだ、この銘柄の取り扱いを今後どうするか決めかねています。

一生一緒にエヌビディア【NVDA】

一生一緒にエヌビディア【NVDA】

 個人的には「今後も少しずつとはいえ成長は持続するのでは」との思惑と「自分の年齢や、半導体銘柄の下落リスクを考えると利益確定しておいた方が無難では」との思いの間で揺れています。とはいえどこかの時点で、よりマイルドな投資先への移動は実行したいと思っています。

 

 現状のアイデアとしては、ボラティリティの高いNVDA、ARMを数年程度かけて米国インデックスETFなどに移行し、資産の緩やかで持続的な増大を狙えばよいのかなと考えています(次の投資先となる個別株が決まらないため)が、売却の「タイミング」を意識した途端決めきれません。

 

 また、少しずつ資産移動をするといってもまず一括売却してからなのか?売りも買いも同時に数年かけて行うのか?など方針を決めるための確たる論拠がなく、いつも思考がループしてしまい、「売り」の難しさが身にしみています。

 

 周りに個人投資家もおらず、優れた投資家の皆さんが10倍以上になった銘柄を売却するとき、どんな点に留意されているのか想像もつきません。

 

 運用方針については自己責任、自己決定を旨としてきましたが、ここに来てだれかのアドバイスを乞いたいと考えました。たぱぞうさんならどうされるでしょうか。

 

 今後の投資先については、不動産などのハードアセットに興味はありますが情報収集をしておらず検討できていません。仕事は65歳までは続けようと考えていますが、クライアントの景況に大きく左右される仕事のため、先行き不透明です(仕事にやりがいは感じています)。

 

 今後及び老後の人生について、今からできる準備としてどのような投資行動がベターなのか、何かヒントをいただければ幸甚です。

リバランスの価値が軽く見られがちな地合いではある

 NVDAは大成長しましたね。そもそも半導体関連株は景気サイクルがあり、業績がぶれやすいのですよね。とはいえ、21世紀以降のどのイノベーションでも根幹を担ってきたのは間違いなく、それは今後もそうなのでしょう。

 

 そう考えると、このような株は決算で景色が変わらない限り、ホールドが望ましいのです。数字がどんどん上振れるからです。

 

 しかし、おっしゃる通り大変ボラタイルです。従いまして、ポートフォリオを分散させたくなるのは分かります。投資は数字だけではなく、心の安定も大事です。では、指数に置き換えていくにはどうしたらよいのでしょうか。


1,ノーセルリバランス


 売らずに、新規に購入する株式を指数に投資する、あるいはディフェンシブなセクターに投資してバランスをとるというやり方があります。しかし、すでに大きく成長していますので、やや無理がありますね。


2,セルリバランス


 本格的にリバランスをするならば、希望積立額相当の売却をして、置換していくやり方があります。今回は実現可能なやり方としてはこちらになりますね。


 ちなみに、私の場合はある程度目標株価を決め、そこに到達したら一挙に売ってきました。しかし、米株の場合は良い株は伸び続けることが多く、慎重さを要するところです。ビジネスモデルが不変で、決算が良いうちは売らなくてよいことのほうが多いです。また、指数などは売る必要性は極めて薄いです。


 とはいえいずれにしても、元本を考えると無くても元々、一部を守りの指数に置き換えるのは悪いことではないでしょう。ご年齢を勘案するとそういう答えになります。置き換える場合は、つみたてのように3年から5年などある程度時間をかけて実行していくといいですが、これもやはりストーリー次第ですね。決算次第とも言えます。

 

 頭と尻尾はくれてやれ、という投資格言があります。爆益ですから、全てを取り切ろうと思わないのも同時に大事ですね。共に頑張りましょう。

 

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