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サラリーマンがFIREするのに必要な発想

サラリーマンがFIREするのに必要な発想

 私は人生を3つのフェーズに分けています。

  1. インプット期
  2. サラリーマン期
  3. フリーダム期

 第1フェーズでは主に学生として、自分の価値を高めます。資格を取ったり、人と関わったりという時期ですね。広い意味では学歴というのも資格になるのでしょう。高校や大学に行く意味は様々ありますが、肩書を手に入れるという側面もあります。

 

 逆に言うと、中学や高校で起業して成功した人は行く意味が薄れます。学歴という肩書、あるいは他の専門的な資格を得る必要が無い人ということです。もっとも、学生時代にしか得られない人間関係もありますから、このあたりはバランスということになります。

 

 第2フェーズでは、サラリーマンとして組織で働きます。組織というのは非常によく出来ていて、それぞれの分野で一応の最適化がされています。そのため、1人で生きていく器量が無くとも、組織ならばなんとかなることが多いですね。私はそのタイプでした。組織で生かされてきたということです。

 

 第3フェーズでは、組織に頼らず、1人で生きることができるフェーズになります。多くの人にとって、経済的な後ろ盾は老齢年金ということになります。人によっては国際ボランティアに邁進したり、人によっては名義貸しのような形で資格と地位を生かして悠々自適に過ごしたり、はたまたお孫さんの世話など現役世代を支える側に回る人もいますね。

 

 いずれにしても、精神的にも経済的にも自由ということです。私は経済的自立を果たしてから2年になろうとしています。そういう意味では、ほとんど第3フェーズにあるといえます。この第3フェーズをいつに設定するか。早いとアーリーリタイア、もしくはFIREということになります。

第2フェーズが延び、FIREが遠い存在になりつつある

 私たち現役世代が踏まえておかなくてはいけないのは、FIREどころかリタイアが年々遠い存在になりつつあるということです。大きな理由は2つあります。

  1. 所得が増えない
  2. 労働負担が大きくなった

 この2つが大きな理由です。

所得が増えない今の日本

 この20年間日本人の年収が伸びていません。所得ベースで見ると、老齢人口の増加に伴う社会保障費の負担増により、むしろ減っています。これに対して教育費などは以前として高止まりしています。

 

 このことは、現役世代が貯蓄や投資をしにくくなっていることを意味します。

 

 また、20世紀後半と違い、金利も限られ、国内株式市場や不動産市場も右肩上がりではありません。資産形成の難易度がより上昇しているといって良いでしょう。

労働負担が大きくなった

 私は社会に出て20年になりますが、この間、仕事の負担は激増したように感じています。まず、個人情報の取扱などに見られるようにコンプライアンス関係の庶務が非常に増えました。

 

 文書上での確認はありますし、関係の会議も増えましたね。どういうわけだか、本来の業務以上に、文書作成業務や会議のほうが比重が重くなりつつあります。生産性が下がるというのはこういうことですね。

 

 本来の業務に集中できればやりがいも、生産性も上がるのでしょう。しかし、社会の仕組みがなかなかそうなっていません。もちろん全ての組織がこういうわけではないでしょう。しかし、歴史ある、しかも大きな組織というのは似たり寄ったりなのではないでしょうか。

 

 日本の競争力が落ちたというのは、この宿痾のようなものが溜まりに溜まっているからかもしれませんね。これに絶望した、能力ある若い人がどんどんやめていくのは心配なことです。本業に関係の薄い、枝葉末節の仕事に喜びを見いだせる人は少ないです。

 

 あまりに枝葉末節にこだわりすぎると、仕事に対するモチベーションの維持に苦労する、という人もいますね。

サラリーマンがFIREするために必要になる発想

 こうした逆風の中、どのようにすればFIREが実現できるのでしょうか。宝くじや仕手株で大当たりしたらラッキーですね。しかし、再現性という意味においてこれらは優れておらず、誰もがマネできるかと言うと無理ですね。

 

 再現性のある、FIREするために必要になる発想というのはシンプルです。フローをストックに代えるというアクティビティを続けることですね。

 

 私たちは給与を得ています。この給与は、毎月の労働の対価として支払われます。使い切ると、いつまでたっても増えません。この、毎月のお金、つまりフローをストックに代えていくのですね。ストックには以下のようなものがあります。

  • 優良株式
  • 優良債券
  • 優良ETF
  • 優良不動産

 これらは、キャッシュフローを生み出すだけではなく、売却時に資産になるものですね。元本を維持しつつ、インカムも生み出すというものです。ただ、買う時期によって結果が大きく左右されるという点に注意が必要です。

 

 キャッシュフローを強烈に生み出すものは以下のようなものがあります。あるいは、ありました。

  • 優良太陽光
  • 優良民泊
  • おやんちゃ不動産
  • おやんちゃ株式・ETF

 これらは、キャッシュフローは強烈ですが、反面資産価値が生まれ無いことが多いです。その代わりのキャッシュフローとも言えます。ただ、利回りが良いので、お金を短期で貯めていくには良い働きをします。

注がれるお湯とあふれ出るお湯がフローです。

注がれるお湯とあふれ出るお湯がフローです。

 そこそこのキャッシュフローを得た人たちは、ある地点から過度の利回りを追求しなくなりますね。資産性のあるものに置き換えていくのは、安定性を求めるからということになります。

 

 貯蓄は大事ですが、増えません。自宅は良いですが、これも収益を生み出すものではありません。月々の給与というフローを資産性のあるストックか、キャッシュフローを生み出すものに置き換えていくのが大事です。

 

 フローを遊びや自宅、車などに代えていくのは楽しいことです。お金は幸せ引換券ですから、必要なことですね。しかし、あまり度が過ぎると、収益を生む資産であるストックが増えません。このバランスがセミリタイアへのカギということですね。

 

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