たぱぞうの米国株投資

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バリュー株とグロース株はどちらを買うのがベストなのか

バリュー株とグロース株はどちらを買うのがベストなのか

 バリュー株とグロース株のどちらが良いのか。これはよく議論になりますね。結論としては、どちらも安い時に買って、高い時に売れればそれでよい、ということになります。

 

 景気の良い時にはグロースが良く見え、悪い時にはバリューが良く見えますね。都度先回りをして買っていく、あるいは売っていくというのもあるでしょう。インデックス投資はその中庸を目指した投資ということになります。

 

 さて、今回はバリューか、グロースかということで大きな質問をご紹介します。

バリュー株の配当、グロース株の将来性、リターンが気になります。

 あと少しで30歳になります。たぱぞう様は30の頃投資は配当を好んでいましたか?それとも成長性を好んでいましたか?その頃は何を目指して、株投資に励んでいらっしゃったのでしょうか。 

 

 株式投資の本を読んでいると、配当は自己資本の減少の意味合いだけなので、それを目的にするのは全く意味がないという言説をよく目にします。確かに、株の価値の裏付けがビジネスである以上、ROE10%以上が普通の米国株では配当なんか出さずにビジネスに再投資し、長期的な株価の伸びを待つのが一番良いというのも納得できます。

 

 しかしいつの時点でも、ある時の株価はその時の社会環境に大きく左右されます。(2021と2022の相場環境が大きく異なるように)

 

 もしも、株式投資の目的を長期的なリターンの最大化に置いた場合、配当を出さずに全てビジネスに再投資してもらうのが適切ですが、私が株式投資をしている目的は会社に依存しない経済状況を作る為です。(おそらく多くの個人投資家はそうじゃないのかと思います)

 

 そう考えると、途端に配当などのパッシブインカムを選考する合理性が自分の中で出てきている状態です。2億の資産があっても、配当ゼロで全部が含み益の場合、それでは会社を辞めるには心もとないと思います。

 

 ただ成長性の高いビジネスの魅力が捨てきれないのも事実なので、まだ自分の年齢が若いことも考慮すると、ポートフォリオ全体の10-15%を配当志向に、それ以外は成長性のあるビジネスだと感じたところに振り分けるのはどうかと考えています。

 

 現在の資産額はおおよそ35万USDですが、資産額の増加・追加投資・増配・年齢が増えるに伴い高配当株の比重を増やすことで、40歳までに(ちょっと高い目標ですが)4万USD/年 の配当が実現できれば、いつ会社を辞めても良い状況になるとは思います。


 (本当は会社を辞めれる状況にたどり着くのは1日でも早い方がいいので、この目標年齢の設定も悩み中です。40とは言わずガンガン配当増やして、さっさと辞められる状況を作るべきなのか..その場合、高配当系の投資に振り向けるのを増やすことになるかと思います。)


 高配当ではなく、成長性という言説はやはり、目先のちょっとの配当よりも10年後の株価の成長を期待すべき。ということなのでしょうか。投資を仕事として取り組むプロ投資家と、会社に依存したくないから資産収入を築きたい個人投資家とではそのあたりの目的は違ってくるとは思いませんか?


 具体的な話ですが、最近シンガポールのリートなどを調べていて、配当非課税、かつ長期的に見て配当が増加傾向なものもあり、米株の増配株と比較検討してみても、税金面・購入時の配当利回りの高さなどを考慮すると、10年後、15年後も米株比較しても十分な配当利回りが得られるのではないかと思っています。

 

 何より、アジアの物流・金融・データセンターなどの拠点がこれからほぼシンガポールに集中すると思ってるので、多少その面に興味があるところもあります。リートかつ配当非課税だと、米株で発生する配当の2重課税問題も当てはまらないです。購入時5−6%の利回りを10−15年かけて2倍にでもしてくれれば、相当旨味のある資産所得になるのではないかという気がします。


 書きたいことを全部書いてしまったので、読みにくい文章になってしまったかと思います。申し訳ございません。たぱぞうさまの過去のご経験や考えていたことをご教示いただければ幸いです。失礼します。

基本的にはグロース優位ではあるものの、タイミング次第なところも

 今から20年、10年前の日本の投資環境はあまり恵まれておらず、情報も得にくいものでした。

バリュー株とグロース株はどちらを買うのがベストなのか

バリュー株とグロース株はどちらを買うのがベストなのか

 海外投資が一般的ではなく、投資信託も割高でした。株式投資といえば日本の個別株がメインでした。


 また、世界的に株式はそのころ低調で、わずかに2007年に活況を呈したぐらいでしたね。S&P500など米国株インデックスの高値更新が2007年を除いてほとんどなかったぐらいです。

 

 そのため、配当やインデックス投資には目もくれず、ひたすらうねり取りをしてリターンを稼いでいたのがその頃の私です。誰にでも勧められる方法ではなく、同時に再現性も低いですね。

 

 そのころは何かを目指していたわけではありません。しかし、仕事の収入が定年まで見通しやすかったこともあり、仕事以外の資産形成の要素が欲しいと思っていました。生涯年収が読めたために、逆に定量的な上限が無い世界を持っておきたいと思ったのですね。それが私の場合は株式投資でした。

 

 おっしゃる通り、成長か成熟かというのは永遠のテーマでもあります。不況時には安定した企業の安定した配当が光り輝いて見えますね。反対に好況時には新しい企業の売り上げなどの成長率が輝いて見えるのです。SNSなどはどちらも極端に振れますから、逆指標としてはわかりやすいところがありますね。

 

 これはこの数年の相場で実感されるところです。ちなみに程度にもよりますが成長性に軸足を置いたほうがトータルのリターンは良いです。これは歴史的に見てもそうです。しかし、2000年代のような停滞期では成熟企業のほうがリターンに優れます。区切りの年限が短いほど、評価もぶれやすくなります。それらすべてを包み込み、中庸にしたものがメジャーなインデックスということになります。

 

 投資の目的が違うと投資先が異なるのはおっしゃる通りです。質問者さんの場合は、投資の目的が明確です。そういう意味では、高配当投資が合う可能性はありますね。

 

 私の場合は株式は中庸、インカムはハードアセットという結論に達し、この5年ほどそのような投資をしています。相場的にはこれはどんぴしゃりでしたね。いつの時代も、そのような大きな判断を迫られるときがありますが、不思議とすべて当ててきたから今があります。

 

 もっとも、投資先さえ大きく間違えなければ、驚くほど、あるいは後悔するほどのリターンの差が生じるわけではありません。海外投資という船に乗ったならば、同じ航海をする仲間なのです。かといって、トルコ船やナイジェリア船といった評価の定まらない船だと少々おやんちゃな航路になります。

 

 米国株投資だと、大きな違いはありません。例えばVYMとVOOのリターンの違いなども10年で数パーセントなのです。

 

 私はリートは株式よりリスクがあるため推奨していませんが、そういう意味では米国リートも悪くはないのですね。シンガポールリートは、久しく買おうと思ったことが個人的にはありません。しかし、そういう考え方もあるでしょう。

 

 何かヒントになれば幸いです。ともにがんばりましょうね。

 

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