長期金利は依然高止まり、金利上昇局面でできること
金融市場を観察していると、金利の動向に目が行きますね。つい先日約11年ぶりに10年国債の長期金利が1%を超えました。これに伴い、6月に新規で借入する際の固定金利は軒並み上昇しています。
長期金利が上がってくると、変動金利の元になる短期金利への影響も気になりますね。金利が上昇してくると住宅ローンへの影響はもちろんのこと、不動産投資をしている方にとっても毎月の収支が大きく変わってくるからです。
そこで今日は、今後の金利上昇に対する対策を確認していきます。
金融政策決定会合では長期金利に影響あり
まず足元の状況から確認していきましょう。24年6月13日、14日に日銀の金融政策決定会合が行われましたね。そこでは短期金利に対しての引き上げは発表されませんでした。一方で、長期金利に影響のある長期国債の買い入れに関しては減額することを決定しました。
長期国債の買い入れを減らしていくと、どういう影響があるのでしょうか。シンプルに、これまでよりも長期金利が上がっていくことを意味しますね。
中央銀行が長期国債の買い入れを減らすと、市場に供給される国債の量が増えます。需要と供給のバランスが崩れ、国債の価格が下がります。結果として金利(利回り)が上昇するのですね。
債券の金利と価格の関係は、金利が上がると債券価格は下がり、金利が下がると債券価格が上がるシーソーの関係にあります。
長期国債の買い入れを減らしていくことによって現在は金利0.9%台になっていますが、今後は1%以上とゼロ金利の状態から金利のある世界に徐々に舵をきっているということですね。
変動金利はどうなっていくのか
一般的に固定金利は長期国債の金利に連動します。
同様に変動金利は短期金利(短期プライムレート)に連動しています。24年の3月19日の金融政策決定会合にてマイナス金利解除が決定され、それに伴い一部の金融機関では変動金利の基準金利の引き上げを行いましたね。
なお、変動金利の借入金利は以下の式で算出されます。
・借入金利(適用金利) = 基準金利ー優遇幅
優遇幅は借り入れした条件をもとに固定されます。そのため、借入している変動金利が変わるときは基準金利が変わる時を指します。7月にも金融政策決定会合が開かれる予定です。次回の会合で現在1.475%の短期プライムレートを上げてくるかが注目されていますね。
実はこの短期プライムレートはマイナス金利になってからも変わらずに1.475%のままです。最近で1.475%以上の状態になっていたのはリーマンショックの直前までさかのぼります。このときは1.875%まで上がっていました。
現在は当時よりも日経平均は強い状況にある一方で世間では景気が良くなっている実感が薄いです。とはいえ、徐々に上がっていくことは想定しておきたいものですね。
きたる金利上昇でできる対策は
変動金利で借り入れをしている方にとっては金利が0.1%でも上昇すると毎月返済額にダイレクトに影響が出てきますね。
そのため、変動金利を借りたい、あるいは既に借入している方は今後金利が上昇することも見越して返済のシミュレーションをしておきたいですね。既に借入していて金利が高い人は見直しも大事です。
特に不動産投資をしている方は持っている物件の利回りによって、今は黒字キャッシュフローでも金利上昇によって赤字に転落することもあり得ますね。もし金利上昇が気になるならば、不動産投資ローン借り換えサービスのINVASE(PR)を使ってみても良いでしょう。
このような事前のシミュレーションが大事ですね。
変動金利の借入金利は基準金利が上がることで発生します。今のうちに低い金利で借入をすることができれば、優遇金利が大きいため有利な借り入れ条件を実現することができますね。
不動産投資においては金利に関する比較サイトはなかなかないですね。理由としては物件と借り手の状況が千差万別だからです。一律で特定の条件を出すことが難しいためですね。
そのため、このように事前に条件を出してくれるサービスはあまりないので、例えば借り換えを提供しているINVASEは借り換えの実績があるため各金融機関と借り手の情報から先だって金利条件やいくらまで投資できるか確認もできます。
今ではINVASE Pro(PR)のスマホアプリもあるのでうまく活用したいですね。
今から購入する人も、既に購入している人も、今よりも借り入れ条件を決める優遇幅を大きくすることによってローン金利を下げることに寄与します。そのため、借入する際にはよく確認するようにしたいものですね。
金利は上がるものと思って準備をする
直近長期金利は高止まりしており、変動金利に関しても短期金利の上昇の可能性があります。金利が上がることはローンを借入している人からすると、一見厳しい事に見えます。
しかし、私たちの預金金利なども上がってくることにつながる話のため全部が悪いことではありません。
とはいえ、ローンを活用したい人に大きな影響をもたらすことには間違いないため、事前に金利が上がることを見越した返済シミュレーションを行っておくこと、既に借入している方は今のうちに借り換えなどを行い優遇幅を大きくしておきたいですね。
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