たぱぞうの米国株投資

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ワンルームマンション投資で資産形成をするのは厳しい

 ワンルームマンション投資で資産形成は不可能ではないけれど

 ワンルームマンション投資というのは、最も難しい投資の1つですね。業者さんから紹介されて、そのまま買い、成功した投資家というのは私はほとんど見たことがありません。これだけ市況が良いにもかかわらずです。だいたいにおいて、相場よりも2、3割高い価格で買っています。

 

 もちろん、自分で探して、自分で相場相応に買っている人は別ですね。ワンルームマンション、区分マンション専門で投資をして、成功している投資家さんもいらっしゃいます。

 

 しかし、夕方の駅前などで話しかけられて、そのままほいほい乗ってしまうような投資ではなかなか厳しいのです。

 

 買った瞬間に毎月赤字、なおかつそれが35年続くというケースも少なくないですね。

 

 多くの不動産は、買った時の利回りが最も高いです。そのため、時間がたつにつれて、なかなか厳しいことになります。月々のキャッシュアウトに負担感があるので売ろうとします。しかし、ローンが長いために大して残債は減っていません。なおかつ、売値を見て相場よりもかなり高い価格で買っていたことに気付くのですね。

 

 やっと売れても残債のほうが大きいために、借金だけが残るという例も少なくありません。さて、今回は「株だけにしないポートフォリオ」ということでワンルームマンション投資を考えた、という方からご質問を頂戴しています。

株だけにしない投資、ワンルームマンション投資で資産形成!?

 米ETF関係でこちらのブログに行き着き、読んでいるうちにたぱぞうさんのファンになりました。理知的でありながら謙虚なスタンスで、言葉に経験の重みを感じます。身近にこういう人がいたらどんなによかっただろうにと思います。

 

 さて、今回は、ブログでいろいろな方の資産相談にのっていらっしゃるのをみて、私も是非相談にのっていただきたいたいと思い、自分の状況を打ち明けてみることにしました。

 

 私は55才、独身、年収約600万のサラリーマンです。

 

 投資など考えたこともなく、何も考えずに消費して呑気に生きてきました。ところが、いつしかiDecoやNISAなどが政策として登場、時代も社会も大きく変わりました。自分の愚かさを棚に上げては何ですが、ただ真面目に働いているだけではダメな時代になりました。

 

 振り返ってみれば、給与は約13年前からカットされ続けです。見込み年金額も年々減り、退職金も突然大幅カット。定年を目前にいきなり老後不安まっしぐらの毎日です。

 

 意識の低かった自分を悔いたところで仕方がないので、みようみまねで慌てて投資信託の積み立てなどを始めましたが、いかんせん時間が足りません。定期預金を解約して、ネット証券に口座を開いて、アメリカのETFを購入しただけでも、無知な自分としては大変な進歩といった感じです。

 

 私は借金も資産もなく、自宅もありません。親にも相続をあてにするような財産はありません。扶養する家族がいないので身軽と言えば身軽ですが、頼れるものが何もない心細さが年々大きくなってきました。人よりずいぶん遅い目覚めですが、とにかく、今、自分にできることをやるしかありません。

 

 そこで、サラリーマンのうちに、ローンを借りられるだけ借りて、都心の投資用中古ワンルームマンションを購入したらいいのではないかと考えました。ある「腕利き」営業マンに相談したところ、1.64%のローンは普通に通るし、物件価格の半額を現金で用意できれば1%のローンも組めるとのこと。

ワンルームマンション投資で資産形成は難しい

ワンルームマンション投資で資産形成は難しい

 一区分2500万前後の築20年以内の物件を考えての話です。ただ、素人には出口戦略が見えず、決めかねています。

 

 私の人生はあと40年です。(95歳まで生きると予言されました)ありがたいことに現在は健康ですが、今後のことはわかりません。最後の5年は介護施設に入るかもしれません。


ざっくりですが、私の現在の状況は以下の通りです。

 

現在の金融資産【5100万円】

  • 投資信託(国内投信, eMaxisslim S&P500)300万
  • アメリカETF(VOO,VYM,PFF,VT,QQQ) 1800万
  • 預金がわりの国債 3000万
  • 現在の年金予定額は約15万/月

 現在は首都圏の、実家近くのアパートに暮らしております。シングルインカムというのは厳しいですね。特に住居費が大きいです。どこか地方に行けば安く住めるでしょうが、できる限り年老いた両親に近いところにいて、必要な時に支えていきたいと思っているので、転居は考えていません。

 

 年金15万ですと、住居費、税金、社会保険料や健康保険料などを支払うと、生活費そのものはかなり少なくなります。食費などはテレビやネットの「節約生活」を地で行くようなことになるでしょう。

 

 もう少しゆとりのある暮らし(と言っても人からみれば非常に質素でしょうが)をするためには、今ある「小金」を運用していくしかないだろうと考えています。具体的には預金がわりにとりあえず預けてある国債3000万をどうしたら良いかということです。

 

 ただ取り崩して使っていくのも一つですが、今後の変化に対する懸念があります。未来は予測できません。インフレになったり、予期せぬ展開で、引き出すだけの暮らしでは対応できなくなってしまうのではないでしょうか。目減りしていくだけの資産と自分の余命を天秤にかけるような状態は、心理的な不安も大きいかと思います。

 

 ここで、話を元に戻しますが、たぱぞうさんの言われる、ペーパーアセットとハードアセットのバランスをとり、何とか生き延びて行きたいと思って、不動産ワンルームマンション投資を考えたのですが、これは愚かなアイディアでしょうか。

 

 55歳という年齢でどう投資と取り組むべきなのか、金融教育など存在しなかった時代を生きてきた労働者がやり直しのきかない年齢でどういう決断をするのが賢明なのか。人それぞれ抱えているものが違うとはいえ、資産運用に知識と経験のある方なら、私のような素人より見通しがきくに違いないと思います。

 

 ぜひ、たぱぞうさんのご意見をお聞かせください。よろしくお願いいたします。

ワンルームマンションの営業マンに運命を委ねることになりかねない

 フルローンではなく、半額入れるということでしたら回ることは回るのでしょうね。ただ、適正価格でなおかつ将来にわたって賃料が安定しているかどうかということは、見てみないとわからないですね。

 

 腕利き?営業マンに運命を委ねるということになりかねません。

 

 私の場合、ワンルームマンション投資で成功した投資家さんよりも、後悔している投資家さんのほうを多く見ました。そのため、だいたい良くない方向に想像してしまいますね。

  • 腕利き?営業マンとの関係
  • 立地、利回り、物件のテーマ性
  • 類似物件と比べて適正価格かどうか
  • シミュレーションに無理はないか(家賃設定、固定費)

 このあたりになると思います。腕利き営業マンが、売ることだけに長けているとややこしいことになります。その気にさせるのがうまいからです。

 

 また、ワンルームマンション投資は、昨今の相場が良いためにそのダメさが顕在化せずに済んできたところがあります。

 

 最後に申し添えておきたいのは、無理して投資をされるフェーズではないということですね。理由は下記です。

  • 独身
  • 年金あり
  • 実家あり
  • 金融資産5100万円

 今までの労働で、すでに老後十分な資産をお持ちです。「意識が低かった」とおっしゃいますが、資産額を拝見する限り全くそのようなことはありません。

 

 無理せず、自分のわかる範疇で日々を重ねていくというのも1つの選択かもしれませんね。現金や国債、年金、ご実家というのも大事な「株だけにしないポートフォリオ」の一部なのですね。 

 

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