マンション価格が上昇を続けてきたが、今後はどうか
マンション価格が上昇し続けて久しいです。戸建ての上昇を上回り、その勢いは地方にも波及しています。私の周りを見回しても、購入に踏み切る人と賃貸で様子を見る人に二分されます。
購入に踏み切った人は、このところの上昇で大きな含み益を抱えています。それを見ると焦る気持ちもあるかもしれません。しかし、焦りは禁物ですね。なんやかんや、株式の上昇のほうが大きいのです。同じ額を米国株指数に入れていれば、十分大きなリターンを得られています。
ただし、住宅はレバレッジを利かせて買いますね。そう考えると住宅ローンを活用してのマンション購入は垂涎の的と見えるのかもしれませんね。最低限押さえておくことは何でしょうか。今回はマンション購入に関してのご質問を紹介します。
マンションを購入すべきか、賃貸生活を継続するべきか
たぱぞうさん、いつも貴重な情報や御示唆をご教示いただきありがとうございます。資産運用について、ご助言いただきたくご連絡いたしました。
我が家(三人家族)では、共働きによるキャッシュフロー増加や直近3-4年間の株高もあり、金融資産が9,000万円まで増加しました。できれば40歳半ばまでに1.5億円〜2億円まで金融資産を増やして、会社に依存しない状況にしたいと考えています。
収入 私 38歳 1,200万円
妻 36歳 1,300万円
金融資産 9,000万円
(有価証券8,000万円、現預金1,000万円)
有価証券はコアで米株投資信託、サテライトで米日個別株を運用しています。
今後の投資方針として、キャピタルゲインも狙い、自己居住用の不動産を購入することを考えているのですが(現在は格安の社宅に住んでいます)、都内中心部のファミリー向けマンションでは、1.5億円から2億円の物件が多く、気軽に買える水準ではありません。
共働き夫婦が住宅ローンを利用した場合の与信上限額が二億円でしょうし、外国人投資家がさらに投資を広げているわけでもないため、都内の高額物件の値上がりペースが加速する状況ではないと思うものの、今後、さらに値上がりした際に、買えなくなるリスクがあるため、今購入するべきかとても悩んでいます。
このまま、投資信託中心に投資を続けるべきか、あるいは、住宅ローンでレバレッジを効かせてマンションを買うべきか、また、都内不動産市況に関する見方を教えて頂けますと幸いです。
よろしくお願いします。
都区部のマンション価格は強気筋が多いが、条件がある
都心部のマンション価格は良く上昇しましたね。家賃をベースとした値付けだと到底買えないレベルのものが殆どです。つまり、インカムではなくキャピタルを狙った投資ということです。
これは、金利情勢などに大きな変化があれば、逆回転の可能性もあるということです。ちなみにここまで上昇した理由は、以下のような理由があります。
- 土地の希少性:東京など都区部では利用可能な土地が限られており、その希少性が価格を押し上げた。
- 人口集中:多くの人々が仕事や教育の機会を求めて都市部、特に首都圏に流入している。これにより、住宅需要が増加し、マンション価格が上昇した。
- 低金利:日本の金利は長期にわたって低水準にあり、これが不動産投資の活発化を促している。ローン控除も含まれる。一般的に低金利は、ローンの利用を促し、不動産への投資意欲を高める傾向にある。
- 開発と再開発:駅前再開発などの再開発プロジェクトが不動産市場を活性化させ、マンション価格を押し上げた。行政による容積率の緩和なども大きい。
- 外国人投資:国内外の投資家による不動産投資が増加しており、特に高級マンション市場において価格を引き上げる一因となっている。為替も後押しした。
これらの要因が複合的に作用することで、特に東京都内のマンション市場では価格が高騰してきました。この流れは続くと考えてよいでしょう。
ただし、何でもよいわけでは当然なく、いくつかの目線を持っておくことが肝要です。上記で言うと例えば1,4が特に新築ならば大きなテーマになります。駅から至近、唯一無二の立地、エリア内で久しぶりの建築、交通網の更なる整備、他にあまり見ない広さ、などですね。
これらのテーマは重なれば重なるほど希少性に反映されます。そして、周辺の中古市場にも影響を与えます。
私の投資の友人でも、マンション投資を加速させている人と、そのレースを眺めている人で分かれています。私も上記のようなマンションが当選すれば購入するでしょう。逆に誰でもすぐに買えるようなものは慎重になったほうが良いです。
気長に抽選に応募しつつ、今の格安社宅で資産を構築するというやり方がベストに思います。
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