共働きで収入を上げるか、専業主婦/主婦で生活にゆとりを持たせるか
かつては社会全体にゆとりがあり、学生時代は「モラトリアム期間」と思われていた時期がありました。理系は昔からそれなりに厳しかったですが、文系学生の一部は、サークル活動や飲み会に血道を上げていたように思います。
それに比べると今の学生は在学中から比較的キャリアデザインに熱心で、早い生徒ならば高校進学時点で、あるいは大学進学時点で自分の将来を思い描いている人もいます。
今の学生は、自分たちの親世代が就職活動で苦労したり、就職後も苦労したりしているのを見ています。ある意味では自分の親世代が反面教師という面もあるのかもしれません。
数年前に、学生時代の恩師と今の学生の気質の変化について話したことがありました。真面目な学生が増えたのは、やはり社会全体が金銭的に厳しくなった、余裕がなくなったということに尽きるということでした。危機感があるのです。
どのような生き方をするのか考えるうえで、金銭の課題は外せません。しかし、がむしゃらに勉強して、自分の価値を高めて、常にトップを走り続ける。そういうことができる人は良いでしょうが、誰もができるわけではありません。
むしろ、そんなに頑張り続けることができる人のほうが少数でしょう。そういう意味では、生活上付いて回る金銭の問題と、ゆったりと余裕をもって生活する、そのバランスというのが生活の質に関わってくることになります。
さて、今日はそんな働き方のあり方に関してのご質問を紹介します。
専業主婦か、共働きか。はたまたパートか正社員か
こんにちは。以前ご質問をした者です。その節はご回答ありがとうございました。今回は仕事についてお聞きしたいと思いまして筆をとりました。
今は飲食店に勤務しています。電車を使っての通勤なので近いところで新たな仕事をしようと求人を探しています。
求人広告に義母が印をつけてオススメを教えてくれるのですが全部正社員の求人です。私としては30代が見えてきた今年に妊娠出産したいと思っています。
今までアルバイトとして働いてきて正社員として通用するのか。子どもの小さいうちは一緒に遊んで思い出をたくさん作りたいが忙しくなりすぎるのでは?などわからないことが多くて迷いが多いです。
最近はパワーカップルという言葉もあって女性もバリバリ働くことが推奨されているように感じます。私の状況を一緒に働いているパートさん(50代)に聞くと妊活したいなら仕事を完全に辞めたほうがいいのでは?と言われました。
正社員としての福利厚生をとるか、パートとして時間の自由をとるか。
非常に個人的な質問になりますが主婦の人生設計という点でアドバイス頂ければ幸いです。
毎日記事を楽しみにしています。たぱぞうさんのご活躍を楽しく拝見しています。いつもありがとうございます。
共働きか、専業主婦の妊活か、何を優先するのかという命題
義母さんと上手に関係を築かれている様子が伝わってきます。人によっては、義母に正社員の求人を見せられるだけでプレッシャーやストレスを感じる人もいるのです。お互いの善意がすれ違いを呼ぶという不本意なパターンもありうるわけです。
まず、ご自宅での生活が軌道に乗ってよかったですね。東京都内で働いていれば、住まいを手に入れるだけで6000万、7000万、8000万、あるいは億という金額が飛んでいくのです。いくら世帯年収で高給だとしても、この負担はかなりのものですね。
今のご時世だと一馬力でこの金額を支払い終えるのはごく一部に限られます。そのため、いわゆるパワーカップルという選択をやむなく迫られる人もいます。もっとも、お互いに仕事が好きならば問題ありません。
いずれにしても、大きな買い物である住まいの問題を解決できているのは、大きなアドバンテージですね。
そう考えると、「どちらでもよい」ということになろうかと思います。金銭的に厳しいわけではないからです。ただし、年齢を重ねるほど正社員の道は厳しくなるので、今のうちに一度体験しておくというのは悪くありません。
うまくやれるか心配されていますが、お人柄が良さそうなので就職されたら普通にしていれば大丈夫かと思います(笑) 正社員の一番の関門はむしろ、採用されるかどうかです。
もし道が険しければ、正社員までいかずとも、契約社員や派遣でも良いでしょう。パートタイムは逆に言うと、何歳でも比較的挑戦しやすい仕事です。
結局のところ、自分の20代をどのように締めくくるのか、そのビジョン次第です。
- 子どもをつくる
- 正社員に挑戦する
じっくり考えて、どちらを優先するのか。それにより自ずと答えは定まってくるということですね。いずれにしても、今しかできないことを優先して、20代を締めくくるとよいですね。
もちろん、条件が良ければ両方選択するというのも無くはない、両立している人もたくさんいます。
出産前後の就労者数割合は増えてはいます。質問者さんの場合は、自分がどうしたいかというのを第一に尊重できるパターンですね。
いずれにしても、自ら悩んで出した結論に間違いはありません。自分を信じて、悔いのない20代を過ごしてくださいね。
関連記事です。
ハードアセットの旨味についてです。
反面、身軽さを重視した投資に切り替える人もいます。
セカンダリが充実してきましたね。