たぱぞうの米国株投資

米国株投資ブログ。某投資顧問のアドバイザー。メディア実績/日経マネー・ヴェリタス・CNBC・ザイなど

【CCR】Cash-On-Cash Return:キャッシュ・オン・キャッシュ リターンとは

【CCR】Cash-On-Cash Returnとは

 CCR、キャッシュ・オン・キャッシュリターンとは、投下した資金に対するリターンのことを指します。

 

 ペーパーアセット、株式や債券投資の世界ではあまり意識されることはありません。しかし、融資というレバレッジをかけた投資をする不動産や太陽光投資では意識したほうが良い概念になります。

 

 ご質問を頂いていますので、いつものようになるべく数字を使わずに記事にしていきたいと思います。

CCRを知ると投資効率が変わってくるというのはどういうことか

 いつも楽しくブログを拝読している60歳近い主婦です。全く個人的な質問です。何しろろくなリテラシーもないまま10年間細々と投資をしているので、たぱぞう様の以下の文章の意味がわからないのです。もし宜しければお答えいただけると有難いです。


「その理由は単純に、cash on cash return【CCR】で見ると、投資効率が全く変わってくるからですね。株の才能が普通の人が、投資のステージを上げようとすると必要な観点になってきます。」

 

 CCRの意味を教えてください。

CCRについて、簡単な例を出してみましょう。

 CCRを意識すると投資効率が変わってくるというのはどういうことなのでしょうか。端的に言うと、融資を引いて投資ができるというのが大きなポイントになります。

 

 例えば、2000万円の不動産物件や太陽光設備を買うとします。そのうち、500万円の自己資金を入れ、年間200万円の売り上げがあるとします。そのうちローン返済や諸経費を引きます。ざっくりと手残りが50万円だとします。

 

 すると、500万円の投下資金に対して50万円の手残り、CCRは10%というのが単純な考え方になります。

 

 ペーパーアセットで10%の利回りを出す商品は少ないですから、ハードアセットを適宜入れると投資効率がアップするというのはそういうことです。

 

 各事業年度でこれを出していくわけですが、もしローン返済が終わり、年間200万円の売り上げそのまま、経費が30万円、手残り170万ということになると、CCRは34%に跳ね上がります。

 

 利回り34%の商品というのはなかなか無いですから、これは投資効率として非常に大きなものになります。

 

 実際には、不動産・太陽光問わず年間の売り上げは確実に漸減しますし、借入するということはどんな事業でもそれなりのリスクがありますので、そこのバランスを考えて投資をするということになります。

 

 そのため、単純ではないですが、ここの計算が事業としての最大の面白みの1つなのも事実ですね。

CCRとROIの違いも知っておくと良いですね

 CCRというのはROI(リターン・オン・インベストメント)と似ています。大きく違うのは税務上のメリットも織り込む、トータルのリターンを入れるところです。端的に言うと、減価償却や消費税還付を入れ込んだリターンということです。

 

 先ほどの2000万の物件で、年間の減価償却を100万円とすると、事業経費として100万円を引くことができます。そのため、利益圧縮になり、税金面でのメリットが出てきます。

 

 また、消費税還付を受けることができる場合、設備や建物に対する8%が還付されます。仮に2000万円のうち1800万が還付の対象ならば、単純計算で144万円の還付が発生します。

 

 フルローンの場合、手出しがゼロなのによく事業年度には144万円発生しているということになるわけです。規模が1億になれば、720万円の還付が発生し、これを頭金にしてさらに投資に突き進むということも数字の上では可能になります。

 

 さらに、今だと生産性向上特別措置法に伴う償却資産税の減免もありますから、さらに投資効率はアップします。

 

 また、毎年発生する減価償却も大きいので、安定して利益を圧縮できます。つまり、税金を軽くできるわけです。減価償却期間が終わり、収益が下がってくると苦しくなり、デッドクロスが起きやすくなるのはそういうことですね。

 

 CCRはあくまで現金の動きのみのリターンに対し、ROIは税務上のリターンも含めた数字になってきます。ハードアセットの投資では、減価償却や消費税還付は大きな意味を持ちます。

投下した資金に対する利回りという基本の考えはCCRもROIも共通

投下した資金に対する利回りという基本の考えはCCRもROIも共通

 これは完全に電卓の世界で、パチッと計算できるものです。融資を引いて投資をしている人たちはこの世界で生きているということですね。

 

 株式などのペーパーアセットでCCRを上げるのは、信用などのレバレッジ系になるというわけです。ただ、税金関係と違って電卓で計算できる世界ではなくなるので、センスがさらに問われる世界になります。

ペーパーアセットの底力は知っておきたい

 では、株式や債券などの投資効率が悪いのかと言えば、そういうことではないというのは申し添えておきたいところです。分離課税によるおよそ20%の固定税率というのは、課税所得800万円以上の法人税率などと比べると実は恵まれています。また、経理など含めたメンテナンスが一切かからないのが、ペーパーアセットのメリットです。

 

 事業家でもスケールが大きくなれば、究極はすべてペーパーにしてシンプルなキャッシュフローで生きていくのが完成形、という人もいますね。

 

 とはいえ、投資効率を上げるのも魅力で、自分の投資のステージに合わせてコントロールしていくのが大事です。ご質問ありがとうございました。

 

関連記事です。

  こういうステージになってくると、アセットの分散は効果的ですね。

www.americakabu.com

  このファンズは社債並みに運用が安定してくれば新たな投資先として面白くなる可能性は秘めています。いかにデフォルトを出さないかが今後の勝負と言ってよいでしょう。

www.americakabu.com

  減価償却や消費税還付などすべて盛り込んだROIのリターンが魅力が太陽光の魅力ですね。これで事業収益を作って、マイクロ法人を複数事業で運用していくというのは1つのやり方です。ただ、昨今は慢性的に良い物件が枯渇気味ですね。

www.americakabu.com