ますます充実するSBI・V シリーズを徹底解説
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社は、「SBI・V シリーズ」と「 SBI・i シェアーズ・シリーズ」にインデックス型の11ファンドを新規設定することを発表しました。
どちらも2023年5月25日から募集を開始し、2023年6月8日に設定・運用を開始します。
「SBI・V シリーズ」は既になじみがあるでしょう。バンガードの米国ETFへ投資する投資信託シリーズです。
既に4本が設定されています。
・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・S&P500)
・SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全米株式)
・SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・米国高配当株式)
・SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全世界株式)
今回さらに5本追加されることになりました。
新たに設定される「SBI・V シリーズ」5商品
「SBI・V シリーズ」に新たに加わる5商品は、以下の図の通りです。愛称が「SBI・V」で始まります。
同じ日に設定された「 SBI・i シェアーズ・シリーズ」の新商品は米国債券と金が投資対象でしたが、「SBI・V シリーズ」の新商品はすべて投資対象が株式です。簡単に5商品を紹介します。
SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド
投資対象はバンガード・米国増配株式 ETF 、【VIG】です。
【VIG】は、米国株市場において過去10年間継続して配当を増加してきた米国企業(配当利回り上位25%の適格企業を除く)で構成されるETFです。キャップド時価総額加重型の株価指数である「S&P米国ディビデンド・グロワーズ・インデックス」に連動します。
日本でも、人気がある米国ETFの一つですね。
SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンド
ややマニアックです。投資対象はバンガード・スモールキャップ ETF、 【VB】です。
【VB】は、米国株市場において時価総額が下位2%~15%に位置する投資可能な企業の株式のパフォーマンスを示す時価総額加重平均型のETFになります。ベンチマークはCRSP・US・スモールキャップ・インデックスです。
小型株投資は特に個別株投資であればプロでも難しいものです。そのような投資対象に興味がある方への新たな投資機会の提供といえる商品です。構成銘柄など参考になるところがあるでしょう。
SBI・V・先進国株式(除く米国)インデックス・ファンド
投資対象はバンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF 、【VEA】です。
【VEA】は、米国を除く先進国の株式市場の大型株、中型株、小型株のパフォーマンスを示す時価総額加重平均型株価指数のETFになります。FTSE先進国オールキャップ(除く米国)インデックスに連動します。
ちなみに”FTSE”は「フッツィー」と読みます。
SBI・V・世界小型株式(除く米国)インデックス・ファンド
投資対象はバンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)スモール キャップETF 、【VSS】です。
【VSS】は、米国を除く全世界の小型株式市場のパフォーマンスを示す時価総額加重平均型の株価指数である、FTSEグローバル・スモールキャップ (除く米国) インデックスに連動するETFです。
国別のウエイトはカナダと日本が高いです。
出典:SBI証券 website
SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド
投資対象はバンガード・FTSE・エマージング マーケッツ・ETF、【VWO】です。
【VWO】は、新興国の株式市場における大型株、中型株および小型株のパフォーマンスを示す時価総額加重平均型インデックスである、FTSEエマージングマーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックスに連動したETFです。
中国、台湾、インド株で全体の約7割を占めます。世界の新興国と呼ばれる国の株式市場の事情を反映させるとこのようなやや偏ったウエイトになるということでしょう。
出典:SBI証券 website
ご紹介した5本の投資対象となる米国ETFは、既に日本でも米国ETFとしては取引が可能です。
一方で、わざわざ外国株式取引口座を開設せずに、円建てで取引したいとか、毎月定額で買いたいと考える投資家にとっては新たに設定される商品が選択肢を増やすものになるでしょう。
当初の販売会社はSBI証券のみです。
2022年に設定された「SBI・iシェアーズ・米国バランス(2資産均等型)“まるっと米国”」も当初はSBI証券のみの取り扱いでしたが、2023年3月下旬からauカブコム証券でも取り扱われていますので、今回新規設定される6本も今後は販売会社が増えるかもしれません。
SBIシリーズの今後の見通し
バンガードが日本を撤退して久しいですが、SBI証券はブラックロックとも提携を深めていますね。今後はセクターETFなどを網羅してくるでしょうか。そうなると、ドルベースでの取引は商品系ETF、個別株などに限られてくることになります。
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