たぱぞうの米国株投資

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ワンルームマンション投資の良し悪しを見抜くには

ワンルームマンション投資の良し悪しを見抜くには

 ワンルームマンション投資が盛んですね。不動産を新規にやりたい層に強く訴求するようです。しかし、だいたい皆さん苦労しています。ダメなことに気が付いて、売りたいときに残債のほうが大きく、手出しが発生するからです。

 

 CFがでない、なおかつ営業さんに紹介されて買うようなワンルームマンションは、だいたいダメだと知っておくと良いでしょう。とはいえ、エリアが限られていたり、新駅や新商業施設、再開発に伴う物件はキャピタルが取れる可能性もあります。

 

 ただ、例外のない定義は無し、ざっくりやめたほうがいいんだなと思ったほうが無難でしょう。リーマン以後の相場が良かったため、問題が顕在化していないところがありますね。

 

 しかし、日々私のお問い合わせにはそのような悩みが寄せられているのです。

CFのないワンルームマンション投資はだいたいダメです。

 こんにちは。毎朝記事を興味深く拝見しています。


 今回は、業者を利用した不動産投資についてご意見を伺いたくご連絡しました。まず私の背景です。

  • 36歳独身
  • 資産2,500万ほど(米国株:1,800万(ドルで買付)、つみたてNISA240万、イデコ160万、他預金等300万(ドル含む))
  • 基本的にドルを選好しており、米国株はドルで米国の証券会社を通じ買い付けしています。いずれにしましてもNISAやイデコを含めすべて、VTI・VGT・VXUSなどのインデックスETFや投信です。
  • あまり日本の将来には期待しておらず、ドル志向や買い付け方については変更の予定はありません(日本でもVTIなどは円で買えますがあえて上記のようにしています)
  • 年間投資額400万~500万。給与の上がり具合で今後の拡大もあり。

投資を通じ目指す姿です。

  • 48歳までに円ベースで1億円が目標
  • 特に1億円に根拠はありませんが、50歳以降はもう少し緩やかに仕事を継続し、利益を(あまり)求めない社会活動を通じお返しする人生フェーズに入りたいなと思っていますので、その支えとして考えています。
  • 仕事自体は好きなので続けることが前提です。従ってFIREではなくFIを目指していることになります。

 さて、長くなりましたが本題です。

 

 業者を通じた中古区分マンション投資の話があります。最近営業の方に話を伺いましたが、私の目標とする投資内容に役立つか(目標達成を加速させるか)が判然としておりません。

ワンルームマンション投資の良し悪し

ワンルームマンション投資の良し悪し

 利回りは低く、キャッシュフローは数千円~1万円超はマイナス(時間が経てばたつほどマイナスは拡大するでしょう)を覚悟とのことです。


 私は、節税込みで考えればトントンとかプラスになるというレトリックはあまり好きではなく、物件単体でマイナスなのであれば純粋に投資対象として不適格なのではないかと考えています。


 しかし、(投資目標である48歳あたりの)10-15年以内の売却を通じ利益を得ていくことを勧められます。つまりCFマイナスを月1万の積立と考え、売却益を数百万得ましょうということです。

 

 私が聞いたシミュレーションは都内中古区分2物件で、月2万×15年=360万のCFマイナス(つまり積立)、15年後の売却代金-残債=800万、つまり利益は800万-360万で440万というものです。10%近い年利と理解しています。

 

 こんなにうまくいくものか?と思わざるを得ません。


 いくら高い入居率を誇示されても空室リスクは気になりますし、最近は物件の値上がりがあるかもしれませんが、次の10年もそうと言えるわけではなく、ある意味2物件への集中投資になると考えられるので、売却価格が結局どうなるか心配がぬぐえません。

 

 現在のETFへの年間投資額を変えるつもりはなく、あくまでそこに影響がない、あるいは影響が軽微であり、自分の信用力である程度の金額を別途回せるのであれば越したことはありませんので不動産投資を考えた次第ですが、これまで述べました通り営業の方が言うスキームがいまいち腹落ちせず、ぜひセカンドオピニオンをお願いできればと思いました。

 

 はっきり言って、現在の投資をしっかり継続することができれば(これが難しいのですが)、1億は作れると思っています。今回の不動産投資はその回り道になるのか、それともショートカットになるのか。


 たぱぞうさんのご意見をお聞かせいただけますと幸いです。

やめたほうがいい、ワンルームマンション投資

 ざっと見ですが、やめたほうがいいでしょうね。不動産は前提として持って良し、売って良しを目指しますね。都内の資産性の高い物件や相続税対策の物件はその限りではないですが、基本的にはそのような目線になります。

 

 もう少しわかりやすく言うと、持って良しはキャッシュフローを生み出し、売って良しはキャピタルゲインをもたらします。

 

 おそらく、売り手さんは売却時の値上がり益、残債の減り、そのようなロジックで売って良しと言われているのでしょう。CFがマイナスですから、持ってはよくありませんね。

 

 これらの物件はだいたい割高であると予想します。なぜ見てもいないのにそう言い切れるのか。それは、山ほどのご質問がくる中で、一見さんに持ってくる物件がことごとくそのような物件だからです。

 

 割高だと、売却時に苦労することになります。これまただいたいにおいて、残債が減るのにかなりの年数を要したり、そもそもが高いため損切することになったり、そのようなことになります。

 

 不動産投資は株式投資に比べると参入障壁が高いため、夢を見がちです。知識と同じぐらい人脈が必要な投資になります。

 

 まとめます。

・CFが出ない区分
・向こうからやってくる物件

 このようなものは止めたほうがいいですね。もちろん、区分を専門にやって利益を出している方もいられます。


 しかし、数千万して家賃が10万前後のような中古物件は手掛けていないはずですよ。第三者にお聞きになられたご自身の慧眼、これからも大切になさってくださいね。

 

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