インデックスファンド全盛時代を迎えている
インデックスファンド全盛時代を迎えています。すでに世界の運用総額のうち半分以上はインデックスファンド、アクティブは50%を切っています。以前は窓販に強いアクティブが多勢を占めていました。インターネットが広がり、運用の世代が変わり、20年以上かかりましたが、このような時代となりました。
さて、今回はインデックスファンドに大暴落が来るという主張を読まれた方からのご質問です。
インデックスファンドは大暴落を経て冬の時代を迎えるという主張は本当か
たぱぞう様
はじめまして。6~7年前ぐらいからブログを定期的に拝読しております。
7~8年前ごろから、イオン等の生活圏で使用する国内優待株で株式投資を始めましたが、その後たぱぞう様等のブログを拝読して、米国株インデックス投資をはじめました。
当初は海外ETFでタイミングを見て買付を行っておりましたが、機会損失が多いと考え、楽天証券でNISAのつみたて枠で定期買付を行っております。たぱぞう様をはじめいろいろな投資家の考えに触れ、これまで投資で大損することなく、順調に資産を増やすことができていたこともあり、自分の投資方針はほぼほぼ固まっておりましたが、たまたま最近読んだ本で少し動揺を覚える機会がありました。
その前に、まずは自分の現在の状況を紹介させていただきます。
38歳、男
妻:無職、子1人(幼稚園) 地方在住の地方公務員(年収550~600万円)
住宅自己所有(住宅ローン有)
<投資状況>
国内個別株(イオン系列の優待株や高配当株)
600百万円(含み益 約200百万円)
海外ETF(VTI) 600百万円(含み益 約300百万円)
投資信託(SP500)900百万円(含み益 約400万円)
iDeco(SP500)260万円(含み益 140万円)
NISAのつみたて枠で月10万円入金・買付 iDeco
月12,000円(SP500買付)
給与収入のほとんどをつみたて投資に回しており、預貯金も常におおむね50万円程度です。給与だけでは月11.2万円の入金は難しいですが、上記とは別にIPO投資(初値売り)により概ね年間50万~100万程度確定利益が得られているためそれも含めて月11.2万円を入金しています。
動揺を覚えたのはアクティブファンドの創業者の著書をたまたま最近、読んだことです。
非常に雑な要約ですが、インデックスファンドは万能ではなく、インデックスファンドは株価全般が右肩上がりだったから好調だった、金融緩和政策の終了とともに、金利のある世界になり、いずれリーマンショックをはるかに上回るマーケットの大暴落がやって来る、そこから長いインデックスファンドの冬の時代が始まる。
そこで強みを発揮するのが、本格的な長期投資とアクティブファンド(もちろんしっかりした質のものに限る)という主張です。
これ自体は、ポジティブトークのようなものも含んでいるように感じましたが、アクティブファンドにはない、インデックスファンドにのみ内在するリスク(なかなかそういうリスクがあるとは考えにくいのですが)等ありましたらご教示ください。
また、ウォーレン・バフェットが現金保有率を増やしているというニュースも最近、目にしました。 投資方針を変えるつもりはないのですが、全体的に米国株が割高になっていることも間違いないのかとは考えています。
長文乱筆で申し訳ありませんが、お時間のある際にアドバイスいただけると幸いです。 どうぞよろしくお願いします。
インデックス、アクティブ問わず、数字の裏付けのないものはダメ
世の中には多くのノイズがあります。ノイズとは、情報として役に立たない雑音、ということです。私たちは自ら考え、行動する習慣を持つことでノイズをノイズとして認識できるようになります。
意外に思われるかもしれませんが、私はアクティブファンドは肯定しています。理由は選択肢が多いことは私たち個人投資家にとってシンプルに良いことだからです。特に日本株のような良いインデックスが殆どない状況下においては、個別株をやらない限りアクティブに期待せざるを得ません。
また、私自身今の資産の土台は個別株への逆張り、順張りで増やしたものです。アクティブを否定できないのは当然と言えばそうです。
アクティブファンドは付加価値的に勉強会やプレゼンの機会を設けているケースがあり、それらに耳を傾けることは銘柄選びのきっかけとなることもあります。信託報酬が高い分、インデックスとは違う価値を付加していることがあるのです。ニッチなジャンルに投資していたり、運用者の哲学であったり、運用成績であったり、です。
ただし、気を付けなくてはいけないことがあります。パフォーマンスが良好であることは当然として、正しい情報を発信しているかということです。要約から判断するに、その主張は間違っていると思ってよいでしょう。
ショートから入っていない限り、暴落時に下がらないアクティブファンドはありません。よって、暴落時はインデックスだろうが、アクティブだろうが下落するのは避けられません。
だいたいのファンドの成績は長期で追うことができますから、インデックスと比較されてみると良いでしょう。また、リーマンショック時やコロナショック時にどのような値動きだったかを見てみることです。おそらく同じように下落し、さらにパフォーマンスも大したことが無いはずです。
投資の世界は結局数字なので、公平に判断して、著作の内容と照らし合わせればよいと思いますよ。パフォーマンスがインデックスに大きく劣後しているようであれば、今後傾聴する価値は殆ど無いと言ってよいでしょう。
長くなるのでさらっと書きますが、各国中銀のBSはうねりを伴いつつも長期では拡大し続けるのです。時代の変化を正しくとらえたいですね。
関連記事です。